2018年春アニメ所感

暑さが増し梅雨時の湿気がより不快に感じられる今日この頃みなさんいかがお過ごしでしょうか。

私は無限にVTuberの動画を観てしまいアニメに割く時間が大変削られており難儀しております。

まあ今期はどちらかと言えば不作だったように思うので良いんですが……。

ただ、不作とはいえ数作大変素晴らしい作品も見受けられ非常に嬉しい次第です。

それではさっそくいってみましょう!

 

ひそねとまそたん (ボンズ)

間違いなく今期の覇権。デフォルメされた挑戦的なキャラデザが特徴的な作品。

高校卒業まで孤独で、人格に多少問題のある主人公の甘粕ひそねが空自に入り、航空機に擬態するドラゴン(通称OTF)の「まそたん」や他のOTFパイロットたちと出会う事で成長するという物語。

大切だと思えるものの少なかった甘粕ひそねは、OTFパイロットとして生きるにつれ少しずつ大切な物を見つけてゆく、そして最後には多くの人々から信頼され、自分自身を大切に思ってくれる人々に囲まれる事となる。王道の展開ではあるものの、その途中で起こる様々な事件や一癖も二癖もある登場人物たちの個性が重層的に物語を構築し、素直で優しい物語でありながらも複雑で滋味深い仕上がりとなっている。

コミカルな展開や笑える演出、加えて甘粕ひそねを始めとする登場人物たちの個性など、とにかく笑いながら観る事の出来るライトな作風だが、だからこそ彼女たちの心の内にある苦悩が強調され、作品全体の展開にメリハリがあるだけでなく共感性に深く響く作品。

作画に関してもさすがボンズというだけあって見ごたえがあり、どのカットを切り抜いても一枚の絵として仕上がっている点でも評価できる。作画の乱れなども全く感じられず(これはキャラデザが秀逸だったからかもしれない)、12話全編を通して安定感のあるボンズ絵を堪能できる。また、OTFの航空機に擬態するという特性上、メカ作画まで堪能する事が出来るという欲張りセットだ。更には水や空、雲の描写が極めて美しく、美術の腕が光っているのもポイント。デフォルメされたデザインに合う水彩調の背景は絵をしっとりと包み、登場人物に実在性を与えている。

加えて音楽も大変良く、OPEDもさることながら、各シーンで流れるBGMは作風とぴったりと合い、まさしく総合芸術と呼ぶにふさわしい。

ひそねとまそたんに関してはまだまだ語りたい事がたくさんあるが、ネタバレになってしまうのでブログではここまでで留めておこうと思う。同好の士は是非とも直接語り合おう。本当に素晴らしい作品なので観て損は絶対にしません。観ましょう。

 

メガロボクス (トムス・エンターテイメント)

拳でしか語り合う事の出来ない馬鹿な漢たちの最高のアニメ。ひそねとまそたんと肩を並べる今期の覇権。個人的な好みでひそねとまそたんを初めに推したが、メガロボクスも同等の超良作。アニメ史に残ると言っても過言ではない。

市民IDを持たないボクサー「ジャンクドッグ」がコーチ南部贋作と出会い、「ジョー」としてロボットボクシングの世界大会メガロボクスに上り詰める物語。あしたのジョー連載50周年作品という事で気合いの入り方が尋常ではない。これは漢の物語であって、昨今の軟弱なアニメとは一線を画する。真にホンモノを見出し、己自身がホンモノになろうとする熱い漢たちの魂のぶつかり合いに震えろ。

本作のテーマのひとつとして「ホンモノ」を極めるというものがある。コーチの南部贋作は地下暮らし時代はその名の通りハッタリで鳴らしたコーチだったが、彼が見出したジョーという男は紛れもなくホンモノで、南部自体の気持ちもジョーという才能に魅入られ変化する。ジョーのライバルである勇利も事実ホンモノであるが、ホンモノであるが故の苦悩と葛藤をその身に宿しながらもジョーに魅入られ、己自身を雇用主の意向に沿うだけの飼い犬ではなく一匹の獰猛な獣へと変容させる。

この作品は主人公のジョーのみならず、あらゆる登場人物が魅力的な作品だ。ジョー、南部贋作、勇利、それにとどまらずライバルの勇利の雇用主である白戸一族の面々もまた、ホンモノであるジョーや勇利を見て、感じて、その行動を自身の思うままに変えてゆく。何処までも気持ちのいいその物語には一片の曇りもなく、ただ最後のひと試合の為に誰もが己の人生を尽くすのだ。

この文章は最終話を見た直後に書いているのだが、いつ手を止めればいいのやら解らないのでこの辺りで止めておく。作画や何やは文句なしだ。全てがあまりに素晴らしく調和が取れており語るに落ちる。興味を持ったのなら観ると良い。君が真にホンモノに焦がれる熱い者なら、涙を流して狂喜する事だろう。

 

弱虫ペダル GLORY LINE (トムス・エンターテイメント)

言わずと知れた弱虫ペダルの続編。2度目のインターハイを巡る攻防の中で描かれる熱い友情や感情はこれまでのシリーズと同様こちらの心を強く揺さぶってくる。

前作同様のクオリティは担保されておりそこまで語る事は少ないが、手嶋と青八木が「普通」の強さでチームを牽引する様はこれまでの物語を観てきた人間にとって涙なしには語れない程良いエピソードだった。これまで苦悩し、工夫し、共に歩んできた二人だからこそ出せるそのパワーは去年の三年生にも匹敵する程の頼もしさだと伝わってくる。去年に比べチームが弱体化したとはいえ気持ちの力でつなぐチーム総北の走りは健在で、様々な感情を呼び起こしてくれる良作。

作画や演出に関しては前作同様あるいはそれ以上のクオリティなので特に語りようがないが、トムスの安定感には舌を巻く。さすがと言ったところ。

これまで同様良い作品でした。ありがとう。

 

僕のヒーローアカデミア (ボンズ)

相変わらず素晴らしい作品。ボンズひそまそに加えヒロアカまで作ってるとか狂ってるぞ。いよいよ3期になりラスボスが明確な形で現れたりと物語もいよいよ盛り上がってきたわけだが、安定したクオリティに加え、2期体育祭並みの迫真の作画も観る事が出来非常に満足感の高い一作となっている。

個性と呼ばれる特殊能力を持たない主人公緑谷出久が憧れのヒーローオールマイトから個性を継承し、ヒーロー養成学校である雄英高校に入ってヴィランたちとの実戦などを通して成長していく物語。今期はオールマイトの個性完全消失や、先に述べたラスボスの出現などとにかく物語のターニングポイントとなるクールだった。全体的に作画クオリティが高いのだが、特に42,48,49話では圧巻の作画が観られるためオススメ。そこだけ観ても十分楽しめるので今から追い付くのがキツいという人はそこだけ観ても良いかもしれない。48話に関しては2期の体育祭でも観る事の出来た橋本敬史氏によるド級のエフェクト作画を拝見できるので実に良いぞ。

シリアスな場面が多かった今期、1期の始めに見られたような寒めのジョークがほぼ無くなっており、少年向けアニメとしてだけでなく大人が観てもひっかかりのない仕上がりになっている。いや本当に良い作品だ。作画の迫力がとんでもないだけでなく物語としても面白く演出もクール。もろ手を挙げて評価出来る作品です。

 

食戟のソーマ 餐ノ皿 (J.C.STAFF)

さすがの食戟のソーマ。3期もしっかり堅実に面白い作品を作ってくれた。2期での駆け足気味の展開も前クールからのこの3期で落ち着き、毎話見所のある楽しめる展開も相まって1期以上の仕上がりとなっているように感じる。

遠月学園で研鑽を積む主人公幸平創真が進級試験として北海道で料理バトルを繰り広げる今期、見所はやはり薙切えりなの成長だろう。これまで絶対的な存在だった父親に盾突き、更に格下として接してきた幸平創真たちと研鑽を積む展開には思わず心がアツくなる。過去に因縁のあった薙切薊と幸平の父城一郎との関係性や両親子の対比など、物語がぐっと進展すると共にただの料理バトル漫画に留まらぬ展開を見せており文句なしに面白い。また、葉山アキラと魂をぶつけ合う食戟や一色先輩の本領発揮など何処を取っても面白い原作のつよさが存分に生かされている点でも素晴らしい。

作画面でも非常に優秀で、ご飯が美味しそうに見えるのは当然の事として、相変わらずおはだけシーンのえっちさや日常シーンでの安定感のある作画など、それぞれのシーンでインパクトのある絵を出せる強みは健在だ。

物語としての面白さ、バトルモノとしてのアツさ、作画の優秀さ、同シリーズのこれまでのクールと比較しても特に良かったように感じる。大変良い作品だった。次期も楽しみにしています。

 

ゴールデンカムイ (ジェノスタジオ)

小細工なしの面白さ。全編通してギャグも物語も作画も標準以上を保つ良作。10月から放送されるという2期も楽しみだ。

隠された金塊のありかを示す刺青人皮を集めるため、日露戦争帰りの不死身の杉元とアイヌのアシリパ、そして何人かのゆかいな仲間たちが北海道を旅しつつ敵対勢力と闘ったりする物語。原作未履修だがしっかり楽しめるし原作を買いたいというモチベーションが出る程面白い作品だった。

下手な演出などに頼らない直球の面白さと安定した作画(これはキャラデザに助けられてる部分がある)が両立しておりストレスフリーで楽しむ事が出来る。杉元一行のギャグ展開やアイヌ文化のインパクトなど見どころも多く、毎回新鮮な気持ちで楽しめるのもつよみだ。物語はまだまだ始まりという感じだろうが今後どう進展するのか楽しみ。

笑えるし手に汗握る展開もある。実に良いアニメである事は保証できるしこれからも続く為観ておいて損はしないだろう。

 

シュタインズ・ゲート ゼロ (WHITE FOX)

牧瀬紅莉栖を助けられずシュタインズ・ゲートに到達できなかった世界線の物語。前作と同じく演出に観るべき部分が多く良い作品。前作から登場しているキャラクターに加え新キャラも魅力的に描かれており大変よい。10話のパジャマパーティー回えっちすぎませんか? ぼくはとってもえっちだと思いました。

10話のパジャマパーティー回の話なんですが、各々こわい思いや闇を抱えながらも三者三様のパジャマを着て乳繰り合い慰め合う姿は完全にえっちじゃないですか? いや実際描写としてえっちだったと言われればそれはその通りで、その絵面に引っ張られまくっているというのは当然あるんですが、それはそれとしてもそれぞれの当時のメンタルでアレをして互いに自身の傷を再確認してるのはある種の慰めでありながら自傷にも似ていて、ただ不安を紛らわせるための行為という感じで大変えっちだと思うんですよ。完全にえっちじゃあありませんか?

真に語るべき部分はこれからの物語で語られると思うのでとりあえず今回はこの程度で収めておく。継続2クールらしいのでまだ観てない人はまだ間に合うのでちゃんと観ましょうね。

 

グランクレスト戦記 (A-1 Pictures)

王道成り上がりファンタジーの2クール目。1クール目で回収しきれなかった各君主の個性をそれぞれ丁寧に描いており好印象。作画は良くも悪くも緩急が付いている。

一介の従騎士に過ぎなかった主人公テオ・コルネーロが魔法師協会の魔女シルーカ・メレテスと出会い皇帝に即位し混沌の時代を終わらせるまでの物語。登場人物が極めて多いのが特徴で、1クール目ではそれぞれのキャラの掘り下げが出来ず裏目に出ていたが、今期では上手く各キャラの物語が描かれており面白さが爆発的に増している。切らなくて良かった。

王道すぎると言っても過言ではない王道さで、綺麗事だけで物語が進んでいくのだがそれで良いではないか。うん、良いんだよ。複雑なレトリックや正道から外れた論理を用いて展開する昨今のアニメも当然面白いのだが、本作ほど実直に、ただ正義と愛と道徳を描いた物語があっても良いのだ。人の良い君主が信頼され、成り上がり、そして世界を救う。そんなある種古い物語だって面白いのだという事を示した良作だと思います。

作画に関してはA-1といった感じで怪しい部分が極めて多いが、要所要所で迫力ある画を観る事が出来るので十二分に回収できてるのではないだろうか。(ずっと良い画である必要も別にないのだ) 特に海戦とサイクロプス戦、シルーカ対魔女戦は見ごたえがある。

とはいえ粗削りというか説明過多な部分もあるし演出面でも不満の残る作品ではあるため賛否両論あるだろう。しかしこの時世において挑戦的な作品である事は確かであり、事実物語も十分楽しめるため良作だったと私は思う。諦めずに最後まで観て良かった。

 

ラストピリオド -終わりなき螺旋の物語- (J.C.STAFF)

他の人がどう思うかは知らんが私はめちゃくちゃ好きなアニメです。絶望の象徴であるスパイラルという怪物を倒す為に存在する「ピリオド」。その団員たちの日常を描くほのぼのギャグアニメなのだが、メタネタやスラング、時事ネタが多用される00年代を彷彿とさせる仕上がりとなっており結構面白い。

個人的にキャラデザが本当に好きで、もうみんなかわいい。主人公一行もさることながら、ライバルのワイズマンや年長組、果てはちょっと出るだけのモブキャラまでみんなかわいい。ああいうぷにっとした質感でふわふわしたファンタジーな服装のキャラデザ大好きなんだよな。

一話完結型のお話で構成されており毎話展開が異なるのだが、予定調和が巧妙に仕組まれており回を追うごとに楽しく観る事が出来るのが大変強い。主人公一行の成長はもちろんのこと、ワイズマンとの共闘や最終話での熱い展開など随所に心震える場面が盛り込まれており飽きない。どこかで見たような話の構成でありながらもキャラクターの個性を生かし、楽しめる作品に仕上がっているところも大変好印象。

J.C.STAFFの安定した作画も良く、かわいいキャラクターがかわいく動くだけでなく、戦闘シーンではレベルの高いモーションを観る事も出来る。あらゆる面でストレスフリーで観る事の出来るアニメなので今期の中でも異色ながらかなりオススメしたい一作。ゲーム販促アニメとしては別格の出来だと思います。良かった。

 

銀河英雄伝説 -Die Neue These- (Production.I.G)

名作銀河英雄伝説の新盤アニメ。原作および前作未履修の為初見だったが十分楽しめた。銀河の覇権をかけて戦う銀河帝国自由惑星同盟との戦争を各陣営の将官を中心として語るスペースオペラ調の作品。恋愛要素の極めて薄い騎士道物語といった感じ。

優秀な才覚を有するふたりの将官銀河帝国のラインハルトと自由惑星同盟ヤン・ウェンリーが共に国家内部の軋轢などを感じながらも己の才能を生かして争うというのが物語の中心に置かれているのだが、ふたりとも人間的に魅力のある人物であり、また彼らを支える登場人物たちも同様に魅力的であるため、観ていて飽きない。当然権力者や既存の利権にしがみつく人間の汚さなども描かれるが、それをはねのけて進む彼らの姿を観ているだけで面白い。作品に苦難は必要なく主人公の才能だけで成り上がれる物語が好まれると言われる時代だが、やはり適度なストレスや苦難は必要だと感じられる作品。

個人的な話になるが、最近Stellarisというゲームにハマっており宙戦などでも概ね共感できる部分が多いので私個人としてはかなり楽しめる作品だが、SFというよりは騎士道物語という感じなのでハードなSF好きなどが名前に釣られて観ると落胆するかもしれない。何せ宇宙航行種族であるにも関わらず生活水準や文化は現代と同じなのだ。

それらの点を含めてもやはり原作を読んでみたいという気持ちがつよく誘起されるという部分で良作なんだと思う。作画や演出、3DCGの迫力などはI.Gという事で言うまでもないだろう。良い作品だったので次期も楽しみにしているのだが劇場公開ってまじ?

 

ウマ娘 プリティーダービー (P.A.WORKS)

Cygamesが展開するウマ娘プロジェクトのアニメ作品。監督の及川啓は今期、後述するヒナまつりも含めた二作品で監督を務めている。P.A.WORKSの描く可愛いウマ娘たちがレースを通じて成長し、最後はみんな仲良く大団円というわかりやすいアニメだ。

ストーリー全体を通してウマ娘の特徴や小さな拘りがよく描かれており、ウマ娘という存在を違和感なく受け入れ、共感する事が出来る作りになっている。ただ、ウマ娘の数が多すぎて端役まで把握しきれなかったり、端役はキャラクター性で印象に残すしかない為に共感性の低い行動が目立つ点で艦隊これくしょんの二の舞を演じているのが残念。とにかくキャラクターを出せばいいみたいな発想はあまり好きではないが最大18頭が出走する競馬だからこの辺りは仕方ないのかなとも感じる。

ただ、主人公を中心としたキャラクターについては良く描けており、ライバルや仲間を効果的に演出できている為話としては十分盛り上がりのある出来になっている。

作画に関しても申し分なく、レース周りの作画は特に安定して良く描けている。

個人的にはYouTubeで配信されているぱかチューブっ!が大変好きなので是非観て欲しい。ゴルシ、結婚してくれ。

 

ヒナまつり (feel.)

ウマ娘と同じく及川啓監督のギャグ作品。安定した作画とテンポ感の良いギャグで満足度はそれなりに高い。好きな人は好きな作品だと思います。

個人的には中高生くらいの感性だったらもっと楽しめていたんだろうと思うが、シュール系の笑いは歳を取るほど響かなくなるので今の私にはそこまでハマる作品ではなかったように思う。ただ、どういった部分が面白いのかという考証を為された上で作られているんだろうなと思うセリフ回しや演出で好感が持てる。

三島さん、アンズ、マオの三人衆が非常に陰茎に響くんだよなあ。可愛くて幼さの残る女の子が酷い目に遭いながらも何だかんだでがんばって生きていく様には射精を禁じ得ない。ありがとうヒナまつり、ありがとう及川啓

作画面に関しては特に1話アバンと最終話Bパートが良く描かれており(一部使いまわしだが)、観るべき部分はある。特に1話アバンのアクションシーンは中割りの入れ方が上手く、テンポと実体感の伴う外連味溢れる表現がよくてかなり好きなシーンだ。全編観る必要は無いが、このシーンだけでも観る価値はある。

 

刀使ノ巫女 (studio五組)

所謂スマホゲー販促アニメ。刀使と呼ばれる女の子たちが無数に現れる荒魂を治めるために奮闘するという物語。2クールものの2クール目。1クール目は前回の記事を参照してもらえればわかると思うが大変陳腐なお話だったため今クールもあまり期待はしていなかったが、結論から言うと期待以上の出来だった。

作画面では前クール同様そこまで良くはなく、アクションシーン(特に最終話の師匠との立ち合いなど)に一部眼を見張る部分があった程度ではあるが、キャラデザがかわいいのでまあ良いかなという気持ちになる。

前クールが陳腐なスマホゲー販促アニメに留まっていたのは、登場人物を増やした割に各人のキャラクター性のみを強調していたからという部分がつよいが、今クールではそれぞれの物語や性格を掘り下げる事で物語全体を重厚にする事に成功している。特に年増勢や親衛隊の先輩勢の物語はかなりしっかり作り込まれており十二分に楽しめる出来だった。

とはいえ全体の物語やアニメーションとしての面白さには特筆すべき部分があまりなく、それらの面では陳腐である事を指摘せざるを得ない。先ほど述べたように個々の物語にフォーカスして観ると面白い作品であるため、相性の合う人は合うのではないかと思う。

 

七つの大罪 戒めの復活 (A-1 Pictures)

七つの大罪の2期2クール目。前期では冤罪をかけられた七つの大罪たちが王国に巣食う魔神を打ち倒すという物語だったが、今期では十戒という魔神集団を相手に大立ち回りをする事になる。インフレが酷い。

面白いかどうかと言われると、小学生ならたぶん面白く観る事が出来るという感じ。つよい異能使いがバンバン出てきて殴り合うとか、えっちな体つきの女と主人公がいちゃつくとか、まあその程度の物語性なので大したお話ではないですね。作画に関してはアクションシーンでは迫真のアクションを観る事が出来るため、アクションシーンだけは観ても良いかもしれない。

インフレしすぎてこれまでそれなりに強力だった敵が完全にちょっと強いモブ扱いされてるのが可哀想だったり、戦闘力をわざわざ数値化する必要があるのかどうかという疑問があったり、まあこの辺りは原作の問題だと思うので特に言及するまでもない。

とにかくつよいやつらがつよい力でよく解らん因縁のある敵と殴り合っているのが観たければ観れば良いと思います。オススメは別に出来ない。

 

こみっくがーるず (Nexus)

アバアバうるさい。 自信の無い若手漫画家が寮に入って一緒に研鑽しあえる仲間を見つけて共に生活する事で成長していく物語。作画は安定しておりキャラクターも可愛い。ライトな百合もそれなりにありとそこそこ良い作品だとは思うが主人公のかおす先生が最終話まで叫んでるだけでほぼ成長しないので個人的にはあまり好きでない。

とにかくアバアバ叫んでれば何とかなると思ってんじゃねえよという感じだが、それなりに個々人が思い悩みそれぞれの将来や現状について考える部分はまあ良い。

いや本当に絵としては綺麗で可愛いんだけどただただあまり好きじゃないんだよなあ。それだけ。終わり。

 

鹿楓堂よついろ日和 (ZEXCS)

イケメン四人が経営するカフェを舞台とした物語なのだが、基本的に「イケメンが美味い料理を作れてすごい」「イケメンが季節のデザートを作っててすごい」「イケメンが美味いコーヒーを入れててすごい」という部分を中心にして物語が展開するので観ててしんどい。(イケメンが好きな女ではないので)

ただ、イケメンを中心として周囲に集まってくる人々とのハートフルなふれあいや、主人公一同の過去に触れる物語には見所があり、普段は流すように観ているものの良い回では食い入るように観てしまうほどだった。特に過去に触れつつ進む主人公の物語は語られ過ぎずいい塩梅で情報が提供されるので面白かった。さすがは赤尾でこといったところか。

作画に関しても良質で、特に料理の作画は本当に美味そうで困る。どのシーンを取っても絵になるという点でも評価できる作品だった。しかしやはりターゲットが自分でなかったのであまり楽しめなかったように感じる。イケメンが凄い事をやってるのが好きな人間は観ると良いと思います。

 

鬼灯の冷徹 (スタジオディーン)

作風に一切ブレが無いので一期の頃から印象などが全く変わらないのすごすぎるな。もうサザエさんみたいなもんだろこれ。という事で鬼灯の冷徹に関する感想は過去のブログを参照してください。いや本当に感想は全く変わらん。登場人物が増えただけだよまじで。よく物語のストック尽きねえな。天才だよ。

 

多田くんは恋をしない (動画工房)

しゃらくせえ。宮野真守がうるせえ。全体的にイライラする。何が多田くんは恋をしないじゃバッチリしとるやないか○すぞ。絵は綺麗。演出も良い。ただ全部が生理的に受け付けないというか全てのキャラと全ての物語が茶番の為に作られた存在という感じで、その癖して「どうですか? こういう物語胸に来るでしょ? 恋愛したくなるでしょ?」みたいな上から目線の押し付けを感じるので全員○すぞという気持ちになる。良いか、この世界に一匹エイリアンを落とすだけで全員無残に死ぬんだからな。あと宮野真守うるせえ。演技が下手。女オタク向けの安っぽいボイスドラマに帰って二度と娑婆に出てくんな。

 

ヲタクに恋は難しい (A-1 Pictures)

観る産業廃棄物。観るだけ損なので観る必要は無い。A-1はこんなゴミみたいな作品をノイタミナで作る余力があるのなら他作品にちゃんと人間を回して欲しい。グランクレスト戦記みたいに挑戦的な作品もあるんだからしっかりしてくれ。ヲタ恋はゴミ。最終話まで観るのが本当に苦痛で毎週30分の受刑でも心を殺されかけた。

 

ダーリン・イン・ザ・フランキス (TRIGGER × A-1 Pictures)

録画ミスが続き途中までしか観れてないので観ます。

2018年冬アニメ所感

はいどーも。リアル人類のKambayashi0619です。

今期は名作と呼ぶべき作品が多く、順位付けの出来ない大豊作なクールでしたね。

前置きはさておきさっそく始めましょう!

いつもの事ですがネタバレを大いに含みますのでご承知ください。

 

恋は雨上がりのように (WIT STUDIO)

覇権筆頭候補作品。作画、演出、脚本、音響、どれを取っても極めて高度な作品であり誰にでもオススメできる名作。

1カットとして無駄なカットが存在せず、全てのカットに詩的な意味が付与されている為冗長さが皆無なのが特徴的。友愛や恋愛といった様々な愛の形と感情の変遷が言葉のみならず絵にも現れており、アニメーションにおける文学的表現のひとつの極致に至っているように感じた。

主人公である女子高生の橘あきら、彼女が恋するバイト先の店長、どのキャラクターを取っても非常に人間的なメンタリティで、全ての感情に共感できる。彼らの心理描写がひとつひとつ丁寧に描かれているため、行動原理から全ての言動をトレースできる点でも脚本力の高さが実感できる作品だ。

作画面に関してもあらゆるカットに無駄や妥協が無く、何処を取っても美しい。また外連味溢れる表現や美麗な情景描写など、徹底した美しさの追求によって作り出された画面には現実から汚さを捨象した美のイデアが宿っている。

あらゆる面においてハイレベルで、今期のアニメを語る上で外す事の出来ない名作。必ず観るべき作品です。

 

DEVILMAN crybaby (サイエンスSARU)

覇権筆頭候補作。Netflix限定配信アニメという事で視聴ハードルは高いものの、倫理ある人々には是非とも観て頂きたい一作。

湯浅作品の良さをこれほどまでかと詰め込んだ、作画・脚本・色彩、あらゆる点で極めて高度な作品になっている。単に芸術作品として美しいというだけでなく、人間愛と倫理について考えさせられる文学的な一作であったとも言える。

そもそもデビルマンというダークヒーロー像自体が極めて文学的な存在であり、今作も原作のデビルマンの流れをしっかりと踏襲しているものの、今作では特にその本質的な思想を強調した妥協のない作品であったと言える。愛とは何なのか。正義とは。優しさとは。悪はどこに宿るのか。人類がこれまでに語り続けたそれらの思想について語り切るようなこの作品は、視聴者の心に一片の熱い思いやある種の曇りを残すだろう。

恋は雨上がりのようにが観る純文学なら、デビルマンcrybabyは観る哲学書と言っても良いかもしれない。洗練された思想は画面から溢れ、訴求力とインパクトのあるメッセージの奔流となって現代社会の汚濁を流してしまうようなそういう印象を受けた。

押山清高さんによるポップでありながらもグロテスクなデビルデザインは湯浅作品にしっとりと馴染み、スパイスのようにその思想を引き立てる。美しいだけではない演出も、グロテスクさの中に溢れる美しさも、どれもが高度な技術を用いた表現でありこれまでになかった一作となっている。

倫理ある現代人の義務教育とも言ってしまいたいほどの一作。興味がある人には是非観て欲しい。誰もが面白いと思えるかというとそうではないと思うが、好きな人は必ず好きになれる作品なので、少しでも面白そうだなと思った人は観てみてください。アニメ史に残る名作である事は保証します。

 

宇宙よりも遠い場所 (マッドハウス)

少女たちは南極を目指す。そして宇宙よりも遠いその場所に彼女たちは至る。文科省を始めとした様々な機関が後援するこの作品は、単なるロードムービーに収まらない高度な人間ドラマとして「完成」された作品である。今期を彩る作品の中でも特に、人間同士の背景に張り巡らされた関係性を描く異彩を放つ作品で、これまた誰にでもオススメできる一作と言える。

四人の少女が集まってひとつの目的地を目指すその展開はローリング☆ガールズを彷彿とさせるが、かの作品とはまた違った魅力が溢れている。主人公である四人は各々人間関係で傷ついた過去を持ち、他者との関わりに大なり小なりコンプレックスを抱えているが、彼女たちの間に構築される関係性は、単なる傷の舐めあいや馴れ合いではなく、かといってこれまでに描かれてきた濃密な友人関係でもない。誰もが感情や思想を持った個人であり、理解できない他者である事を前提とした尊重し合う関係性なのだ。

彼女たちは思った事を口に出し、熱い思いをぶつけ合う。自分たちは異なる存在だからこそ互いに抱く様々な気持ちや無理解、共感を相互に交換し合う事でお互いの事をより深く知る。そういう理想的な人間関係がこの作品の根底には流れている。

あえて何もしない事も優しさである。友だちはいつだって一緒である必要はない。そういう当たり前を当たり前にしてしまわない部分にこそ私たちは青春の淡く美しい輝きを見出すのだろう。

マッドハウスらしい美しく妥協も中だるみも息切れもない作画も魅力的ながら、背景美術の美しさや演出の強さなど、どれを取っても極めて高度な作品だった。これもまた誰にでもオススメできる作品であり、他のクールであれば確実に覇権を握る作品だった事だろう。

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデン (京都アニメーション)

美しいの一言に尽きる人間ドラマ。京アニの作画力の粋で構成された非常に美麗な作品で、先に挙げた3作品と並ぶ今期覇権候補のひとつ。

透明感の高い作画は背景と穏やかに馴染み、目に優しく、心に優しく染み渡る滋味深い仕上がり。アクションシーンにも妥協が無く、人間のモーションを外連味も含めてリアルに描いた高度な作品で、どのカットを切り抜いても一枚の絵としての完成度が高い。特に光の表現が素晴らしく、これは他の京アニ作品にも言える事なのだが丁寧に物の質感を描いている点が非常に好印象。また、レイアウトもよく考えられており、人と人との位置関係や視点の誘導など隙が無い。今期放送作品の中ではマットな印象の恋は雨上がりのようにと相反する印象だが、作画面では一二を争っていると言っても良いだろう。他クールならば間違いなくトップレベル。

物語も心に響くハートフルな仕上がりで、終盤はただただ毎話感動の波状攻撃に耐えるだけになる。ヴァイオレット・エヴァーガーデンは歩み寄りの物語だ。人間らしい感情を持たなかったヴァイオレットが様々な人との関わりの中で感情を獲得するのと同時に、視聴者を含むヴァイオレットの周りの人間もまた彼女の抱く感情やその行動原理を理解する。互いの歩み寄りの先には共感と理解があり、全ての言葉に意味が付与される。初めは歪だった彼女の言葉には次第に我々の感情が映り、そして綺麗に磨かれた言葉にいつしか我々は自分の感情の姿をみるのだ。

人間の美しい感情に、自分の持つべき清らかな感情に触れたい人間はヴァイオレット・エヴァーガーデンを観るがいい。そこにはきっと、純粋な愛と希望があるだろう。

 

ダーリン・イン・ザ・フランキス (TRIGGER / A-1 Pictures)

舞台設定の大きさで言えば今期最大の作品。さすがはTRIGGERといったところで、アクションや演出の端々にその膂力の強さが現れる。ただ、TRIGGER作品であると同時にA-1作品でもあるのでTRIGGER作品を求める人にとっては物足りないかもしれない。

エイプと呼ばれる謎の存在、オトナとコドモという構造、歪な世界像など謎が謎を呼ぶ世界観だが、設定が十分に練り込まれ、情報の出し方が丁寧なので観れば観る程に引き込まれる。コドモたちは無知ゆえにセックスの真似事を続け、その意味を知らぬままにメンタリティは成長する。彼らの精神性は我々の精神を分割して付与されていて、それぞれのキャラクター性がすなわち成長に従って変化する個々の性質に対応している訳だが、彼らが成長するにつれて世界と触れる側面に個性が出るという極めて面白い構成になっている。

考察好きのための考察アニメといった部分がつよく、他のTRIGGER作品に見られるような極端な爽快感などは控えめになっている。(キズナイーバーに近い) だからと言って面白さが損なわれている訳ではないが、作画が高度で大変よく動く事もあってどこかアンバランスな印象を受けるのは気のせいだろうか。

他作品の圧が強いため少しインパクトが薄くなってしまっているが、本質を伝えようとする作風や重要なシーンで画面が狭まる演出、他にも作画の良さなど大変良い点の多い作品である事は確かだ。ロボットアニメの粋を詰め込みながらもあれもこれもと欲張りで意欲的な作品でもある為、観て損はしない一作。

 

ゆるキャン (C-Station)

ディテールを省略しない大変素敵な作品。色彩設定やモーションなど随所にこだわりの見られる良作で、誰にでもという訳ではないがオタクには確実に勧められる。

どこかヤマノススメを彷彿とさせるパステルな色合いは登場人物の印象に暖かな印象を与え、その穏やかな作風に非常によくマッチしている。ポップで遊びの多い演出が見受けられ、テンポ感も相まってただひたすら良さの波に飲まれる事請け合いである。

主要登場人物の関係性も、よくきらら系作品で見られるような濃くてべったりしたものではなく、それぞれが認め合いながらも適切な個人の距離感を保つリアルな関係で、見ていて気持ちがいい。この辺りの関係性は宇宙よりも遠い場所に少し近いかもしれないし、ゆるキャンはゆるくてポップである種タンパクな宇宙よりも遠い場所と言ってもいいのかもしれない。(言い過ぎ) 

制作のC-Stationについては全くチェックしていなかった制作会社だったが、1話から最終話まで変わらぬクオリティで大変素晴らしかった。今後も期待したいところだ。

その緩さや作風の暖かさ、ポップな演出、美しい背景美術、雰囲気にマッチした音響など、一生観ていてもおそらく苦痛ではない作品。脳直で無限ループしてくれない?

 

魔法使いの嫁 (WIT STUDIO)

秋アニメから続く2クール目。1クール目に続きよく出来た作品で、WIT STUDIOはこれと恋は雨上がりのようにを同クールに放送してるのかと思うと本当にぶっ飛んでるな。変わらずハイクオリティではあったが、終盤では少し息切れが感じられる。仕方ないね。少し息切れしてるとは言っても普通に素晴らしい出来のままなので是非観ようね。

魔法使いの嫁の良さについては秋アニメのところで十分語りつくしているのでそちらをチェックしてください。

大変良い作品なのでみんな1期からちゃんと観ようね。

 

Fate/EXTRA Last Encore (シャフト)

シャフトらしい良さの詰まった大変刺激的な作品。私は原作未プレイですが十分楽しめているので未プレイでも是非観て欲しい。

本作で語るべきはまどマギを思い起こさせる特徴的な背景美術。特に第三階層の数回はシャフトならではの不思議で魅力的な背景で、何処をとっても美しい。アクション作画もキレており、特にセイバーが完璧すぎるんだよな。何だアレは。煽情的すぎる。個人的に好きなのはOPなんだけど、セイバーが無限に乱舞しながら西川貴教のつよい歌が響く映像に良くない点があると思うか?

放送開始が遅かったためまだ9話までしか観る事が出来ていない。まだまだ謎は多く残り最終話まで楽しみな作品。そういう訳でまだ観てない人も間に合うので是非観て欲しい。Fateの世界観だったり設定が把握できてないと理解できない部分がある気はするので他作品で予習してから観るとよい。

 

ポプテピピック (神風動画)

非常によく出来たメタ作品。必要以上に持ち上げて考察したりしてるサブカルクソ野郎どもは全員ぶち殺してやりたいが、それはそれとしてよく出来ているし実際面白い。

元ネタが解ればより面白いけれども元ネタが解らなくても何となく面白かったり元ネタをほんのり知っている程度でも聴いた事あるなとなる構成で、その点かなり原作のコンセプトを反映している。制作の有能さがよく解る作品。

声優ネタや意外性、AC部の使い方など全体的にクオリティが高い。執念を感じる程のネタのオンパレードでツッコミが追い付かないの本当に凄いな。あらゆる既存ネタをスタックして殴ってくる暴力的な作品だが、コンセプトの異なる小ネタの波状攻撃からは制作の驚異的なネタ収集力を感じる。最初から最後まで安定して面白い作品で大変よろしかった。

誰にでも観て欲しいという訳ではないが、オタクコンテンツに馴染みのある古いオタクはきっと楽しめる。是非とは言わないまでも興味が沸いたら観てみて欲しい。

ストーリーを無駄に考察して「本当に凄い作品だから観て!」とかアピールしてるようなナンセンスでおもんないオタクは帰れ。

 

A.I.C.O. Incarnation (ボンズ)

Netflix限定配信アニメ。作画のクオリティはとんでもないがストーリーラインが直線的で中盤以降は結構飽きる。

物語の根幹に関わる謎や背景が序盤で公開されてしまっているので、後は変異するマターの新型に対応するだけの展開になっているのが微妙なんだよな。実際蠢くマターの作画だったりメカデザだったりいろんなところに光る部分があるのだが、人物の掘り下げも甘く共感性に欠ける。常に予期せぬ事態と時間に追われる構成で、ずっと緊張感だけで物語が維持されているのも好感が持てない。(プロならいろいろ予測して戦術的にプラン立てろよというツッコミどころが多い) 急に良く解らない恋愛描写だったりが出て来るのもポイントが低い。やるだけやって大団円ってのも何というか微妙なんだよな。叩きまくってはいるけどジャンクに楽しむ作品としては悪くないと思います。

ジャンクなSFを良い作画で楽しみたい人にはお勧めできるが、重厚な物語や新規性のある良い作画を楽しみたい人にはあまりお勧めできない作品。設定は面白いがお話しが未熟な印象。もうちょっとな~うーん。

 

B: The Beginning (ProductionI.G)

これまたNetflix限定配信アニメ。まだ7話までしか観られていません。英語ベースで作られているのか日本語に不自然な部分が多い。作品のコンセプトは面白いが、テンポ感の悪さやバックグラウンドの不明瞭さも相まっていまいち乗り切れない作品となっている為、あまりお勧めできない。

現代推理アクションものではあるのだが、事件が人知の及ばない現象を前提としているのに加え、真相に迫る登場人物がぶっ飛んだ天才なので最後まで観ないとスッキリしないんだろうなと感じる。私にとっては序盤が結構苦痛で、好き嫌いがかなり分かれる作品かなという印象。

作画は極めてよく、仕上がりは美しい。背景美術に良く馴染むモーションも自然でリアリティのあるレイアウトも推せる部分なので、数話観て好きそうなら観てくださいとしか言いようがない。個人的にはそんなに好きではないが最後まで観はするだろう。

 

博多豚骨ラーメンズ (サテライト)

俺は好きだよ。特に余計な伏線のない直球なシナリオが大変よろしい。観ていてストレスが全くない。作画に関しても少し甘い部分はあるものの悪くはない。ベーシックな現代アクションものとしては十分なクオリティで、誰にでもオススメできる作品。ただ自分がヤスカワショウゴの脚本が好きなだけ説は大いにある。

極めてシンプルで、無駄な飾り気のない良い作品。それぞれのキャラの立ち方をはじめとして登場人物がすぐに覚えられるデザインが優秀で、観ていて本当にストレスがない。物語以外に気になる点がないため物語にスッと集中できる構成。この作品の最大の強みであるシンプルで面白い脚本を生かすための数々の工夫が感じられる良作なので、アニメにあまり触れていない人にこそオススメできる。

各人物の過去や個性に触れながら物語は展開し、人口の5%が殺し屋という設定が上手く生かされ、考察を抜きにして全てのラインが綺麗に繋がる美しい構成で、安易でジャンクなお話しではあるが十分に楽しめる作品だと言える。

みんな観て一緒に良さを語ろうね。

 

三ツ星カラーズ (SILVER LINK.)

原作通り毒にも薬にもならない作品。アニメ化するだいぶ前から原作を買って読んでいる(イキり)が、原作通りめちゃくちゃ面白いわけではないが別につまらない訳でもないタイプのお話。原作に忠実と言われればその通り。誰かにオススメできるかと言われればオタクにはオススメできる。

三ツ星カラーズは男社会の物語だ。小学生の頃に俺たちが抱いた幼く淡い幻想を、女子小学生が実現するという形で昇華している。秘密基地も、謎のアイテムを定期的にくれるおっさんも、構ってくれるお兄さんも、どれもが「男子小学生の夢」なんだよな。だからどうという訳ではないが、まあそういうのが好きなオタクは楽しめたんだろうな。

声優力が弱くとにかく斎藤がただのクソ野郎だったのが大変微妙だったが、まあ原作でもそこまで変わる訳ではない。EDのめばち絵を楽しみ、OPでブチアガるだけの作品だったなと思う。

オタクは好きだと思うしオタクは観たら良いと思う。私はオタクじゃないので別にそこまで好きではないです。嫌いでもないけど。

 

グランクレスト戦記 (A-1 Pictures)

私は好きだしグランクレスト戦記は実際かなりの良作だ。作画、脚本ともに大変攻めた作品で、好みは別れるとは思うがマニア向けの良い作品だと言える。作風が古く、どうしても好きになれない人はいると思うが、それを補って余りある作画努力、そして昨今稀に見る省略しない真摯な脚本。グランクレスト戦記は隠れた名作だとそう思う。

登場人物が極めて多く、どうしてもそれぞれの人物の心理描写や背景などが十分に描かれていない。その分物語の展開が早くどうしてもそういった点での面白さには欠ける。ただ、作品の大きなコンセプトとして成り上がりや貴族の術策がメインになってくるため、そういうものだと納得した上で観れば気にならない。物語自体が非常に複雑でありダラダラ観てるだけでは把握できない部分もあるが、全体としてはよく出来た作品だと言える。

作画に関してはおそらく制作が間に合っていないのだろうという事が伺えるが、それを補って余りある緩急がある。描くべき部分は丁寧で濃密な筆致で描かれており、観るべき部分は非常に多い。唐突に始まるセックスをはじめとして、物語の進行上必要なものは省かないというスタンスも攻めており好きな人は絶対好き。私は好き。

OPの良さも極めて強く、大変推せる作品。誰にでもオススメできるという訳ではないが、メディアミックス作品としては至極の出来となっているため興味のある人間には是非とも観て頂きたい一作。語ろうや……。

 

りゅうおうのおしごと! (project No.9)

うーんこれはたぶん私がターゲットじゃなかっただけで面白い人は面白いと思えるんだろうな。ロリ要素が余計過ぎて要らねえだろこれという感情しかわかなかった。まあ合法プニ穴は完全に欲しいんですけど。

その辺りのロリ物語を何か作業しながら観る事で除去しさえすればアツいスポコンのエッセンスは根底に存在する為十分楽しめる作品。作画に関しては申し分なく、大変よく出来ている。ただ先ほども述べたようにノイズがデカすぎるので好きではない。

語るべき部分は少ないしキャラクターがみんなキワモノなのであまり共感できないというのもひとつあるかもしれない。心理描写はそれなりしっかりしてるので行動原理をトレースできる点では評価に値する。ちなみに一番人間性のある佳香さんのお話は構成が上手くちょっと涙ぐんだが太い実家に甘えてて真の共感には至れませんでしたね。全員殺す。

オタクとかロリコンは観て満足したらいいと思うし、熱血スポコンものが好きな人は作業の片手間に観たら良いと思うが該当しない人間は別に観なくて良いです。

 

ハクメイとミコチ (Lerche)

原作がめちゃくちゃ好きなので本当に残念だった。演出が極めてダサく、ハクミコの良さであるディテールの省略が著しくどうしても落胆せざるを得なかった。小人の世界を描くにあたって大事な絵的要素が捨象されてるのが本当に悲しい。

演出のダサさは本当に極まっていて、英語字幕に日本語訳が括弧つきで書いてあったり、そこは別に良いだろという余計な演出が無数に見られて本当につらい。漫画っぽさを出す枠きり型のレイアウトも散見されたが、原作感を出したいならそういう小細工じゃなくてちゃんと描いて欲しかった。本当にダサい。

テンポ感も極めて悪く、原作を観てなければそれなりに楽しめるかもしれないが原作を読む事しかオススメ出来ない。アニメハクミコを観るくらいなら原作を読んで欲しい。

 

スロウスタート (A-1 Pictures)

よく動くゴミ。生徒と教師の濃厚な百合と意味不明な程ぬるぬる動く作画以外に観るべき部分はない。あとはただの虚無である。こんなクソみたいな作品に作画力投入してないでダーリン・イン・ザ・フランキスとかグランクレスト戦記に注力しろよ。

物語としては中学浪人した主人公が友達に言い出せなくて云々みたいなところを主軸としつつ他の登場人物の百合についていろいろ描くみたいなそういう内容で、友達の基準だったり勇気を出すその一歩だったりについて煩悶する過程が描かれているんですが、別にそれは宇宙よりも遠い場所で十分描かれているので観なくて良いです。生徒と教師の濃厚な百合以外に観るべき点はない。

という訳で別に観なくて良いです。

 

七つの大罪 戒めの復活 (A-1 Pictures)

1期に比べてインフレした事もあるが、そもそも七つの大罪自体がそんなに面白くないという事もあって大して面白いものではない。1期を観た人にもオススメ出来ないし観てない人にはそもそも観なくて良いですとしか言いようがない。

 

刀使ノ巫女 (Studio五組)

陳腐の一言に尽きる。作画・脚本・設定・音響、全てにおいて他作品の平均を下回る作品。テーマ性や設定などどれをとっても他作品で描かれてきた内容で、その組み合わせにも新規性が見られない。感情的な強さがある訳でもないので、少女たちが慣れ合う様子を観たい人だけ観ればいい。

メディアミックスというのは名ばかりで結局はスマホゲーの販促アニメだったなという印象。作画も序盤からかなり怪しく、終盤も回復したり何だかんだする訳でもないので、観たい人は把握した上で観て頂きたい。観ていてストレスがある訳ではないが、観る価値はない。

 

オーバーロードⅡ (マッドハウス)

1期よりは好きかもしれない。1期は最後まで観た結果「何でこれは2期やるんだろうな」と思っていたが、2期に入って主人公ではない一般人のお話しも入ってきて、共感できる部分が増えてきた事で良さが大変高まってきたように感じる。

だからと言って異世界転生云々は既に様々な作品で描かれてきたものではあるので別にオススメできるものではない。1期観て好きだったんなら観たら良いんじゃないのかという程度です。

 

キリングバイツ (ライデンフィルム)

クソアニメ。良いところが微塵もない。最後まで惰性で観てしまったが完全に時間の無駄だった。何処にも良いところがない。ちょっとくらい良いところを探そうかと思ったが何処にも良いところがない。観なくて良いです。

2017年秋アニメ所感

あけましておめでとうございます。皆さまいかがお過ごしでしょうか。

さて、2017年秋アニメは粒ぞろいで大豊作なクールでしたね。

という訳で前置きはこんなもんにしてさっそく紹介に移りましょう。

最終話まで観た作品についてしか語りませんがご了承ください。

 

魔法使いの嫁 (WIT STUDIO)

ヤマザキコレ原作の本格ファンタジー作品。今期オススメしたい作品のひとつ。

妖精や悪霊の類が見えてしまう特異体質の少女智世が、不気味な容貌の魔法使いエインズワースに弟子として引き取られ、様々な人やものと出会うというストーリー。

シンプルに出来が極上で、ストーリー、作画、演出などどれをとっても素晴らしい作品。さすがはWIT STUDIOといったところ。物語のテンポ感が非常によく、飽きさせない上に上質な演出も相まって30分が一瞬で持っていかれる。

レイアウトや色彩も大変良く、丁寧に時間と人員をかけて作られているんだなというのが解る。赤や緑、青といった原色の使い方が非常に上手く、シーンや人に合った色合いが華やかに映る。

とにかく全てが100点満点の作品でした。1月から2期も始まる為、まだ観てない人は年末年始の時間のある時に予習しておくと良い思いが出来ると思います。

 

宝石の国 (オレンジ)

市川春子原作のファンタジーフル3DCG作品。今期覇権候補のひとつ。

人型の宝石たちが暮らす世界で、主人公フォスフォフィライトが他の宝石たちとの関係や襲来する月人との闘いの中で成長し、変わっていくというお話。

最近作品数を増やすフル3DCGアニメの中でも異質で、特に質の高い作品。レイアウト構成が非常に巧く、ダイナミックなアクションもさることながら、動きの少ないシーンであっても視点やキャラクターの立ち位置などから拘りを感じる。強力な演出力も相まって爆発的な良さを創出している。ヤバいですよこれは。

また、登場人物間での感情のやり取りであったり主人公の変化などが手に取るようにわかる表情や動き、間合いの取り方などとにかく情報量が多くて情報に溺れたいオタクにもお勧め出来る。

シンプルに絵として見ているだけでも大変美しく楽しいので是非観てください。今期推せるアニメの中でも特に素晴らしい一作です。

あのねえ、最終話の辰砂ですよ。ええ。

 

つうかあ (SILVER LINK.)

つうかあは神。今期圧倒的覇権候補。(豊作すぎて覇権のひとつとしてしか扱えないのが悲しい)

作画などはもちろんの事ながらとーにかく脚本と物語の構成が素晴らしすぎて感動した。1話単位での完結性が極めて高く、物語の密度が均一でありながら上質で滑らかなムースのような仕上がり。良いですか。つうかあを観なさい。

レーシングニーラーというレーシングスポーツで今期優勝を目指す(完全に優勝してる)女子高生達の熱い絡みの話なんですが、何が素晴らしいってとにかく登場人物がコーチ以外全員百合カップルで、それぞれの異なる関係性を鬼のような濃密さで描いており大変つよい。レーシングニーラーはドライバーと荷重をかけるパッセンジャーとに役割を分けて2人で運転するレーシングスポーツなんですが、まずこの時点で濃密な百合が展開される事はわかるでしょ? 更に運転中は互いの事が見えないから各々の事を十全に理解している必要があると。完璧に理解出来たでしょ、百合なんだよ。

登場チームは7チーム。主人公の三宅女子高校側車部宮田ゆりと目黒めぐみは幼馴染で、初めはレーシングニーラーを運転するのが好きで、お互いのことが好きでやってきたのにイケメンコーチが来たことでいろいろあって険悪になり、そこから最終話まで他チームの百合プロブレムを解決したりしながら自分たちの関係についてなあなあにしてきた訳なんですが、最終2話で自分たちの問題に直面して最終レースに挑むというヤバいお話でもうね、これは観てくれとしか言いようがないんだよな。

つうかあを観てないオタクはフェイク。人生をやってない。良いか。つうかあを観ろ。

 

魔法陣グルグル (ProductionI.G)

衛藤ヒロユキ原作のギャグファンタジー作品。永世覇権。

魔法陣グルグルは1994年にもアニメ化されていたが、今回はこれをリメイク。大変素晴らしい出来で、永世覇権の称号を与えたい出来だった。つうかあ同様今期はあまりに豊作すぎて今期覇権とはっきり言えないのがつらい。覇権に値する作品なので是非観て欲しい。

作画、演出、脚本、美術、とにかく全てのレベルが大変高度な作品。可愛さに対する拘りがつよく、石上静香演ずるククリの可愛さが半端ではない。人間が到達できる可愛さの極致。作画は全編を通して安定しているが、ファンタジー冒険譚らしい巧いウソの吐き方も見所で、ダイナミックな動きやカメラワークが大変魅力的。

ギャグとシリアスのバランスが絶妙で、飽きの来ない怒涛の畳みかけが強すぎる。20話の「抜け出せ! レフ島」などたまにそのバランスを崩してくる回が挟まれることも飽きずに観られる要因になっている。

どの要素をとっても完璧な作品なので是非観てください。

 

血界戦線 & Beyond (ボンズ)

内藤泰弘原作の現代ファンタジー作品。1期に引き続きクオリティの高い作品。

異界と現世が交わる街ヘルサレムズロットで、神々の義眼を持つレオナルド・ウォッチが秘密結社ライブラのメンバーと共に様々な事件を解決しながら成長するというストーリー。

1期からメインスタッフがガラッと変わり若干雰囲気やテンポ感が変わったものの、クオリティの面では変わらずどの話もハイクオリティな仕上がりとなっている。どちらかといえば原作のテンポ感に近づいたように感じる。

今期はライブラメンバーそれぞれの生活を描きながらレオナルド・ウォッチの成長にも焦点が当てられており、1期でザックリと把握した登場人物の人物像を更に掘り下げる作りとなっている。最終話前4話あたりは特にレオナルド・ウォッチの成長譚としての演出力が高く見甲斐がありオススメ。

1期も含めて大変面白い作品なので是非観て頂きたい作品。作画などはもうボンズパワーなので言うまでもない。

 

ボールルームへようこそ (ProductionI.G)

竹内友原作のボールルームダンスを主題にしたスポーツ作品。作画のクオリティが高く是非観て欲しい作品のひとつ。

内気で自身の無かった主人公富士田多々良がボールルームダンスと出会い、他のダンサーたちとの関わりの中で自己表現や主張を覚えていくという物語。

今期は連続2クールの2クール目だったが、灰汁の無いスッキリとした仕上がりで観ていて気持ちが良かった。注目すべきは作画で、バンクも多いものの説得力のある表現が随所に見受けられ、I.Gの作画力の高さを再認識する作品。テンポ感は若干悪いが、それを補って余りある構成力とキャラクターの魅力で怒涛の30分を毎話届けてくれる。

多々良ペアの成長譚もさることながら、今期のライバルである釘宮さんの物語も多々良との良い対比となっており素晴らしい。最終話近辺で観られるダンスに真摯に取り組む者同士のアツい闘いは圧巻。最終話のカタルシスは今期でも一二を争う出来。

前今期共に非常に高いクオリティなので是非とも観て欲しい作品。

 

食戟のソーマ 餐ノ皿 (J.C.STAFF)

附田祐斗原作の料理バトル作品。今期覇権争いに食い込んだ安定した良作。

1期2期に続いて、主人公幸平創真が料理勝負をしまくるお話。

2期ではテンポ感や作画の乱れなどかなり不安になる要素が多かったが、3期は1期並みのクオリティと安定感で上位争いに食い込んできた。制作が追いついてなさそうな雰囲気はあったが、緩急の付け方が上手く見所や重要なシーンではバッチリ決めてくれた。信頼。

やはり演出が絶妙で、飽きが来ない上に胃もたれもしない仕上がり。上質。

2期の低迷が気になっていただけに復活が嬉しい一作。1期2期と観てきた人には是非とも観て欲しいが、2期の緩慢さもあり3期ともなると新規に勧めるには少しハードルが高い。興味のある人はどうぞ。

 

クジラの子らは砂上に歌う (J.C.STAFF)

梅田阿比原作のファンタジーアニメ。美術・作画共に極めて美しく、設定が良く作りこまれた世界観が十全に表現されている良作。これは完全な好みなんですが、脚本やお話そのものがあまり好きではないので評価を下げています。合う人には合う作品だと思う。

砂漠を放浪する砂クジラの上で平和に暮らしてきた人々が、とある事件を端緒として世界の在り方に触れながら、多くの人々の死と共にいろいろと変わっていくというストーリー。

先に述べた通り美術や作画のレベルが非常に高く、どのシーンをとっても一枚の絵として完成度がすごい。レイアウトの段階でよく練られているんだろうなというのが良く解る。エフェクト作画やパーティクルの表現なども美しく、アクション作画は物体の重心が手に取るようにわかる程のレベル。大変いい。

私の感覚で悪いんですが、登場人物に全く移入できなくて、こう、登場人物の感情にリアリティが全く感じられなかったのが結構厳しかったという部分はある。ネタバレになるので回避したい人はこの後を読まないようにして欲しいんですが、砂クジラの人間はフルセットの感情を持っていて、彼らを晒し物の罪人として砂の牢獄に閉じ込めた帝国の人間は感情を別の生き物に捧げていて砂クジラの人間を異質な罪人として認識しているという構造が「物語内の人間と視聴者側の人間」という構造の再現になっていてメタ的な二重構造を意図的に作ってるんだとしたらとても凄いと思うし、移入しづらい性質をキャラクターに乗せる技術は半端じゃないなと思うんだけどたぶんそうじゃないよね?(識者の意見を問う)

ともかく観るべき部分があったので最終話まで観たは観たけれど、個人的にはあまり好きになれなかった。それはそれとして美しいので次クールも観るし合う人は合うのでとりあえず皆さん3話辺りまで観てみると良いと思います。

 

少女終末旅行 (WHITE FOX)

つくみず大先生原作の終末ファンタジー。俺はつくみず信者なので語るべき口を持たない。

主人公のチトとユーリが文明の崩壊した未来都市を愛車ケッテンクラートに乗って旅行し続けるというお話。

原作の虚無感や空疎な感覚がずぼっと抜かれて美しさとかそういう要素が突っ込まれていて少しつらかったが、終盤(特に9話以降)は原作の雰囲気に近く結構よかった。

いやもう原作が好きで何を言っても嘘になりそうなのでちょっと少女終末旅行に関しては何も言う事が出来ません。すまん。

 

キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series (Larche)

皆さんご存知時雨沢恵一原作キノの旅のリメイク。非常に出来が良くお勧めできる作品。

旅人キノが自我を持ち話す二輪車エルメスと共に各地に点在する国を訪れる物語。1話完結式で、原作の出来がそもそも良いので1話1話のクオリティは担保されている。また、原作を読んでオチを知っていても楽しく観ることが出来るような演出が加えられており、実際面白い。

個人的には最終話のBパート以降の持っていき方が大変好きで、今後の展開を期待できる嬉しい演出だった。作画に関しても申し分なく、全編を通して満足できる作品だった。

今期は他に良い作品が多くて若干埋もれているが良作。過去作を観ている人にもお勧めできる作品です。

 

妹さえいればいい (SILVER LINK.)

平坂読原作の日常系ヒューマンドラマ。賛否あるかもしれませんが俺は好きだよ。

ラノベ作家である主人公の羽島伊月が友人と送る日常が描かれている。アクションはほとんどないので、作画もまあ崩壊はしないけど別に良い訳でもないという感じ。

原作中でもよく描かれているというボードゲームの紹介パートが個人的には結構好き。

ストーリー中では創作者のリアルがよく描かれており、等身大の登場人物たちが個々の悩みを抱えながら、その悩みが完璧に解決するという訳でもないが少しずつ前進しているのが解る構成で、かなり感情移入して観ることが出来る。

駄作ではないが誰にでも勧められる良作という訳でもない、人を選ぶが面白い作品だった。

 

干物妹!うまるちゃんR (動画工房)

サンカクヘッド原作の日常系アニメ。うまるん体操踊れへん人間なんかおるんか?

1期同様、観る事に全くストレスの生じない作品。海老名ちゃんと濃厚お尻セックスしてえなあ。

1期を観て趣味に合った人は観ればいいと思いますが、別に1期を観た時に生じた感情以上のものが生まれた訳ではなかったので他に言う事はありません。

 

鬼灯の冷徹第弐期 (スタジオディーン)

江口夏実原作の地獄が舞台の日常(日常って何だ)系アニメ。BGMとして流すのに最適なアニメ。内容があまりないわりにたまに面白い事を言うのでちょうど良い。1期同様そういう感じなので3期があってもたぶん観るんだと思う。

別に人にお勧めできるわけではない。

 

十二大戦 (グラフィニカ)

西尾維新原作の現代異能バトルもの。これ映像化する必要あった?

干支にちなんだ十二家の人間がひとりずつひとつの街に集められ、ひとりの生き残りを決める24時間の死闘を繰り広げるというお話。たぶん原作は面白いんだと思う。

3DCGを先に作ってその上に絵を描く事でレイアウトや高度な動きを実現したアクションシーンが魅力的だが、終盤は作画パワーが尽きて3DCGのまま放り込まれていた。(まあそれは別にいいんだけど)

全体的に西尾維新らしい言葉遣いや表現が散りばめられているんですが、戦闘主体の作品ではあまり映えず(というかお互いの良さを損なっていて)、原作は面白いんだろうけど映像化には向かなかったんだろうなと感じる場面が多かった。

あとキャラデザがとてもダサい。

まあそういう訳で、興味のある人は観たら良いと思います。序盤のアクションに観るべき部分は多いが、別に面白くはない。

 

Fate/Apocrypha (A-1 Pictures)

正直Fate/Apocryphaに関しては序盤と終盤の戦闘シーンと22話(全部)の作画だけ観ればいいと思います。物語の展開に関しては完全に駄作だと思うし、23話で茶番勢以外死んだ段階でもう絶望しか残っていなかった。アストルフォくん早く死なねえかなと思ってたけど案の定終盤まで残ってて無理だった。

22話は全編通して観るべき話だったので作画のオタクは是非観てください。伍柏諭とかBahiさんを初めとした鬼パワーアニメーターの見本市で感動した。

とにかくしんどかった。

 

という訳で全15作完走でした。ちょっと少なかった気もしますし他にも良作があったと思うので、観るべき作品があれば教えてください。

それではみなさん良い2018年を。

【私選】観るべき2017年秋アニメ3選

何だかんだ言いつつ結局投稿してしまう汚いオタクを許してくれ。

今後は雑に3~5話時点で観て欲しいアニメを選定してこういう形で投稿するのと、最終話まで観たアニメを適当に紹介する形で1クール2回程投稿しようと思います。

感想を残しておかないと忘れてしまう年齢になってしまったのがつらい。

 

今回は2017年秋アニメの中でも特に観て欲しいアニメを3作紹介します。

1. 魔法使いの嫁

2. 宝石の国

3. つうかあ

既に観ている人はここで読むのを辞めてもらって良いし、詳細な考察なんかは(特に宝石の国など)他の人がやってると思うので、今期何を観ればいいかまだ決めかねているという人、まだこれらの作品を観ていないという人は是非読み進めてください。

 

魔法使いの嫁

f:id:Kambayashi0619:20171110204047j:plain

ヤマザキコレ原作 WIT STUDIO制作の今期イチ押しの作品。

今期の覇権筆頭候補というか1年に一作出るかどうかの傑作だと思います。

2016年から2017年にかけて劇場版OVAが放映されており、その上で堂々の地上波アニメ放映という覇道進行。

バケモンみたいな力の入れ方だな。

 

魔法使いの嫁を語る上で欠かせない魅力として

・重厚で完結性の高いストーリー

・一枚の絵としても完成されたレイアウト

・抜群の色彩に支えられる圧倒的な作画力

あたりが挙げられると思います。

 

ストーリーとしては、生まれつき特殊な性質を持つが故に社会から疎外されていた少女「智世」が魔法使い「エリアス」と出会い変容していく過程を追うという、大筋としては非常にわかりやすいもの。

しかしその上で重厚なバックグラウンドが物語の軸に存在するため、解りやすくも飽きない構成になっています。

物語の背景に存在する濃密な設定が話の枝を広げながらも、一話一話の完結性が非常に高いため、単話で観て面白く、更に大筋の物語を追っていく過程も楽しめるのがこの作品の醍醐味と言えるでしょう。

 

更に制作を担当しているWIT STUDIO進撃の巨人甲鉄城のカバネリなどで知られるように精緻でありながらもダイナミックな作画で有名で、魔法使いの嫁でもその力をいかんなく発揮しています。

中でも注目したいのは目に印象深く残る色合いと、巧妙に描かれたレイアウトです。

色彩設定を担当するのはスペース☆ダンディローリング☆ガールズでも色彩設定を務めた小針裕子さん。今あげた2作品も、その独特の色づかいが作品の雰囲気を決定づけていたと言っても過言ではありません。

特に今作で印象深いのは、ポイントで入る赤や青といった原色で、華やかな色合いながら作品そのものの深みを強調しています。

また、どのシーンを切り取っても一枚の絵として完成されていると言っていい程レイアウトが上手く、もうぶっちゃけこんなに美しい作品そうそうねえからとりあえず観ろよという感じ。

 

ともかく全てに満点を与えたい作品です。

初めに1年に一作あるかないかの傑作と言いましたが、これは誇張でも何でもなく今年の覇権は魔法使いの嫁でもう良いんじゃねえかな。(諸説あり)

 

 

宝石の国

f:id:Kambayashi0619:20171110212215p:plain

市川春子原作 オレンジ制作の3DCGアニメ

ここ数年で隆盛を見せる3DCGアニメの中でも随一の完成度を誇る良作。

アニメーションは言うまでもなく、登場人物の関係性が完全にオタクマインドにガッツリ食いこむやべえやつ。こんなん嫌いなオタクいないでしょ。

 

宝石の国を語る上で外せない魅力としては

・感情が表出するような躍動感あるアニメーション

・物の質感が手に取ってわかるようなすげえCG

・キャラクター間の関係性とその描写力

あたりですかね。

 

制作のオレンジはちょいちょいCGの下請けとしてエンドクレジットで見た事があるかなくらいの印象でしたが、初の元請け作品にして物凄いものを作ってくれたなという感じ。

正直宝石の国については@nyalraのブログ

nyalra.hatenablog.com

を読んでくれるのが一番魅力が解って良いと思うんですが、とりあえず他の3DCGアニメーションとの比較等も含めてそのアニメーションの良さ、技術の高さについて話していこうと思います。

 

躍動感のあるアニメーションと書きましたが、3DCGアニメは通常のアニメーションに対して躍動感であったり臨場感が出しやすいのが特徴です。

普通のアニメーションならばキャラクターをぐるっと回り込むようなシーンを描こうと思うとかなりの手間がかかる訳ですが、3DCGアニメだとキャラを回り込むようにしてカメラを動かすだけで済んでしまう(もちろんそれでも大変だけど)という点で、通常のアニメーションよりもよりリアリティがあって且つダイナミックなカメラワークが実現しやすいのは想像に難くないと思います。

ただ、それ故に作画でしか出せない味や外連味といった「巧い嘘」が吐きづらいというデメリットもあります。

最近話題になった3DCGアニメとして「亜人」が挙げられますが、亜人はその嘘をポイントで使うに留め、3DCGだからこそ出せるリアリティを全面に押し出した作品でした。

対して宝石の国は、今言った「巧い嘘」を随所に散りばめ、3DCGアニメながら通常のアニメーションで描かれるような動きを使った感情表現が多用されています。

そういった文脈で観ないと解らないじゃないかという人でも、一度観て頂ければキャラクターの感情が解る3DCGという点には賛同してもらえるかと思います。

 

また、いやほんとこの辺は詳しくないので語る口を持たないんですが、3DCGのテクスチャもマジ半端なくて完全に草!完全に宝石!完全に生物!って感じなので観てくれ。頼む。辰砂の毒の表現ほんと好き。どうなってんだ。

 

キャラクター同士の関係性はもう@nyalraのブログを読んでくれたら解るんですが、キャラクター間に張り巡らされた網のような関係性で完全にオタクを釣り上げようとしてるオタク定置網漁なので一緒に引っかかりましょう。最高だぜ本当によ……。

 

ただ、先ほど挙げたようにキャラクターの感情が動きで解る程アニメーションの質が高い分、声優の声と時折感情が一致してない印象を受ける場面が多く、3DCGアニメーションほど声優の質が問われるなと感じる事が多々あります。

そういった点でも3DCGアニメはまだ発展途上であり、その一番アツい過渡期を観られているのだという感動もありつつ、だからこそ生じる欲求不満もあります。

今からでも遅くはないので発達中の柔らかな膨らみを共に愛でましょう。

 

 

つうかあ

f:id:Kambayashi0619:20171110215409p:plain

にこいち原作 SILVER LINK.制作のヤベえ百合アニメ。

おいオタク、観ろよ。

レーシングニーラーというレーシングスポーツに挑む女子高生たちの物語。良いから百合のオタクは黙って3話まで観ろ。

 

つうかあを語る上で欠かせない魅力としては

・ヤベえ百合

・拘りのある百合

・豊かな百合

あたりが挙げられますね。

 

あのなあ、良いか百合のオタクども。つうかあを観てないって事はお前らつまりカレーライスカレー抜きを食ってるようなもんだ。

良いか。黙って観るんだよ。

 

物語の大筋としては三宅島で開催される女子高校レーシングニーラー(サイドカーレーシング)全国大会に出場する為に日本全国から百合カップルが集まって最高の関係性を築きながら百合をするって話だわかるか。

サイドカーレーシングという名前から解るように、サイドカー(バイクの横にもうひとり乗るスペースがあるやつ)でレースをする訳だが、運転手であるドライバーと、バイクに荷重をかけるパッセンジャーという役割を担ったペアでのレーシングスポーツである。

その時点で完全に百合なんだが、物語はカップルの間の関係性が事件を通じて新たなものに変わっていくという過程を追って進んでゆく。主人公ふたりが一番問題のあるカップルで、互いに性格が似ていて好きな人まで同じなのにお互いに仲良くなれず喧嘩ばかりしているというあーもうダメだこれ以上語ったら百合中毒で死んでしまう。

ちょっととりあえず最高だから3話まで観てくれ。俺はもうこれしか言えねえ。頼んだぞ。

 

 

という訳で久々の投稿でしたが完全に素晴らしい記事でしたね。せっかく書いたので誰か一作でも観てね。終わり。

オタクじゃないけどオタクブログ一時休止のお知らせ

一身上の都合によりオタクじゃないけどオタクブログの更新を一時休止させていただきます。

その内帰ってくるかもしれないし帰って来ないかもしれませんが、帰って来た時はまた読んでいただけるとありがたいです。

この半年みなさんのアクセスが動力源でした。

読んで下さっていた方々には謹んで感謝申し上げます。

それではまた。

2016年秋アニメ第二週所感

ちょっと今週は忙しく視聴が追い付いていませんがちょこちょこ追い付いていきたいところです。

そろそろ出揃ってきた感はあるのでどの作品を切るか若干頭の隅で考え始めなければなりませんね。

 

という訳で今週もいってみましょう!

 

亜人 (ポリゴン・ピクチュアズ) 14話

相変わらず面白い。ブブキ・ブランキに比べて余程洗練された良いフル3DCG作品だと感じる。あくまでもリアルな動きや表情に拘っているんだなというのが質感からしてよくわかる。まあ劇場版で既に作られたものの再構成なのでクオリティは担保されてるという安心感が強い。2クール目1話から予備動作無しの質タックルを加えられた感じがあって良い。個人的には最後の「もう終わってたんだ、夏休み」というセリフを介して永井くんの異常性とただの学生だったのだという事実を上手く演出していて良いなと感じた。良い初話でした。

 

うどんの国の金色毛毬 (ライデンフィルム) 1話

可愛い。シリーズ構成がゆゆ式の高松ナツコさんなのでもう観るしかないだろう。童女とはかくあるべしという可愛らしさを良く表現した良い1話でした。ケモナーにとっては大変喜ばしい展開でただひたすらに尻尾と耳とが尊いという印象が頭にこびりついた。パステルな色合いや可愛らしいモーションに加え、テンポ感もよく冗長さのあまりない構成で、今後どうなるのかという期待を感じさせてくれた。Cパートも可愛らしくて大変良く、ただただ手を合わせてその尊さを拝見するのみという感じであった。期待しています。

 

響け!ユーフォニアム2 (京都アニメーション) 2話

最高かよ。2話にして水着回ってもうね、最高ですよ。ありがとうございます。水着の種類だったり胸のサイズとの兼ね合いだったりに対する拘りが半端ではなく、それぞれのキャラに合った水着をチョイスして描いているのが最高だなという感じ。他にも合宿の描写で全員がジャージなところとか適当なTシャツを着てるところとか「あーこれこれ。高校吹奏楽の合宿ってこういう雰囲気だよなあ」と思い出させてくれるのが大変良い。鎧塚先輩がリズムゲームが全然手につかなくなってしまうシーンから寝床に入って麗奈ちゃんとコソコソ恋話をするところなんかはもう垂涎ものでした。寝床に入った時の髪の質感とか乱れ方が単なるアニメを超えたところにある何かという感じがしてもうただただ感服するしかなかった。最高でした。ありがとう京アニ

 

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ (サンライズ) 27話

ん~~良い。相変わらず良いなあ。ひたすらに映像が綺麗で、焦点深度を利用した遠近法の表現や砂塵を描く事で出されるモビルスーツの重量感など鉄血のオルフェンズらしい表現が多く見られた良い回でした。脚本も背景設定が垣間見えるような内容で、新入りの彼も前話で「何やこの生意気な新人は」と思わせておきながら、その過去にあるアラヤシキとの確執を描く事で良いキャラクターとして映るような仕掛けが施されており大変良かった。キャラクター性と背景設定とを同時に映し出す岡田磨里の脚本の巧妙さが浮き出る大変良い回だったと思います。

 

終末のイゼッタ (亜細亜堂) 2話

質の高い良いアニメだと思います。特にレイアウトが抜群に良く、戦闘シーンを含めパッと観た感触の自然さと余白の使い方の上手さとに舌を巻く。演出としての嘘がありつつも動きやちょっとした表情にリアリティがあり、画面におけるこだわりを強く感じた。音声も良く、アバンタイトルの導入部や銃の発砲音など、リアルさを多少排する事で古さとファンタジーらしさのバランスを取っているところが上手い。戦闘機の窓越しにくぐもった声が聞こえるところなど演出としての旨みが強く、面白い表現だった。脚本もかなり良く、背景から個々の思想から様々なものが浮かんでくるような1話でした。大変良い回でした。

 

ステラのまほう (SILVER LINK.) 2話

相変わらず可愛い。ただひたすらに可愛い。それぞれのキャラの性格や設定などがじわじわ表に出つつ、ゲームを作っていく上でお互いの関係性を深めていく回という構成だったが、各々のキャラクター性が表れるようなセリフの作り方で、これと強く推せるシーンは少なかったものの、全体としてのストーリーの質は高かったと思います。これから出て来るであろう人物の影も少しずつ見え始め、これからどうなっていくのかと気になる作りになっていて良かった。良い回でした。

 

装神少女まとい (WHITE FOX) 2話

テンポ感が悪く、あまり良い印象ではない。ゆまちゃんが単なる我儘足手まといになっているというのがかなり大きい気がする。その内魔法少女になって共に戦うんだろうけど、それにしてもまといちゃんの意志がなさすぎる。作画に関しては1話に比べると質は落ちたが良いもので、アクション含めところどころでとても良い動きをしているなと感じる。全体的に観ると冗長で間の取り方が長いため、テンポ感が悪く感じるように思う。情報量が少ないというのも大きい。今後どうなるかに期待したい。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (david studio) 28話

だが断る! 演出の光る回でした。いやー良いなあ。完全にスラングになっているシーンを映像化するのはかなり高いハードルだったと思うが、適当に収める訳でもなく過剰すぎる演出にする訳でもなくスマートに纏められていて素晴らしかった。ジョジョの戦闘シーンなどで色彩が変化する演出を更に洗練したような形になっていたのもよく、後味の良い引きにもなっていたという点でも大変評価できる。物語のテンポ感も軽快で、全体的に纏まりがよく完成度の高い回だったと感じます。大変良い回でした。

 

DAYS (MAPPA) 14話

うーん熱い。良いですねえ。DAYSは2クール目に入ってただ走るだけではなくなってから面白くなってきた印象が強い。これはRPGをプレイしてる時の感覚に近いのかもしれない。序盤は出来る事が少なくて一辺倒な展開になりがちだがある程度力が付いてくると出来る事が多くなってそれが楽しいと感じる感覚。DAYSも1クール目はただ走る事しか出来なかったがために物語に根性と走る事への執念じみたもので締める流れが出来ていたが、2クール目からはどう転ぶかわからないという一種の危うさのようなものがあり、それがお話を面白くしているという印象だ。演出もよく、これからどうなるかという期待を強く掻き立てられるものになっている。良い回でした。

 

TRICKSTAR -江戸川乱歩「少年探偵団」より- (トムス・エンターテイメント) 2話

2話にしても微妙でした。やはり脚本がいまいちだと物語が映えない。物語のラインが完結なのは良いが、主人公とそのペアの動機付けや行動原理が直情的で、特に腹を空かした小林が扉を破って中に忍び込み物を食べまくる部分などかなり無理がある。他にもうどんのカップは破壊されたのにも拘らず会場内のものは普通に食べる事が出来るなど、設定の作り込みが下手だなと感じる。多少の嘘なら演出として理解できるが、明らかな矛盾点というかそういう部分が2話にして出て来るというのはあまりよろしくないのではないか。探偵ものを謳うにしてはお粗末という印象。

 

ブブキ・ブランキ 星の巨人 (サンジゲン) 2話

あまりにナンセンスなので書く言葉も見つからなかった。ちょっとブブキ・ブランキに関してはもう名前だけ書く感じで勘弁してください。

2016年秋アニメ第一週所感

いよいよ秋アニメが始まりまして、今期もかなりインパクトの強いアニメが多いなという印象です。

人気アニメの続編もオリジナルアニメもどれも期待できる作品ばかりで、今期も忙しくなりそうですね。

 

それでは今期もいってみましょう!

 

 

ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン (マッドハウス) 13話

非常に良い最終回でした。夏アニメで最後に観たのがねじ巻き精霊戦記で良かった。勝利を味わわせこれまでの話を上手く総括したうえで、PVで出てきたセリフを最後の最後のCパートでぶち込んで来期を期待させる絞めをするという華麗な幕引きで、この収まりの良さは他のアニメには真似できないなという終わり方だった。ヤスカワショウゴ氏が脚本・構成を担当しているだけあってやはり面白い。アクションシーンの作画も相変わらず良く、陰影の使い方の巧妙さなども相まって「マッドハウスが作って正解だったアニメだなあ」と心底から思った。大変面白く、良いアニメでした。ありがとうございました。

 

響け!ユーフォニアム2 (京都アニメーション) 1話

端的に申し上げて最高だった。1期の完成度もかくやというほどの出来でした。正直なところ1期の完結感がつよくて、2期はどうだろうと思っていたが1話で一気に持って行かれてしまった。監督をはじめスタッフさんは1期のままの方が多く安心して期待できるだろう。第1話の演出は監督の石原立也氏と、あの1期8話(夏祭り回)を手掛けた藤田春香氏だったが、本当に隙のない演出とつなぎで絶妙なバランスが保たれているとんでもない回だったと感じる。冬シーンに始まり「おや」と思わせてから1期からの続きに戻ったかと思うと、今までスポットライトが当たっていなかった鎧塚先輩に注目させ、更に1期でははっきり触れて来なかったこれまでの問題に触れつつ最後は宇治川花火大会で優勝するというこれでもかという程のラッシュで、一時たりとも目を離せないような作りになっていて感動した。いやーもうね、最高ですよ。期待するしかない。視聴確定!(あとオタクじゃないけど00年代のオタクなので「3秒ルール」で少し感動してしまった)

 

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ (サンライズ) 26話

長井龍雪が天才過ぎる。何だこの1話は。いや本当に凄いよ。1話丸ごとPV並みの完成度で出て来るとは思わなかったので驚いた。脚本としても1期を清算しつつ未来に向けた期待と不安を感じさせるようなもので、岡田磨里氏の構成が光っていた。新しいモビルスーツはカッコいいしコンテのレイアウトは抜群だし演出も外連味溢れる出来だしでもう文句のつけようがなかった。マクギリスが部下と話しているときの、左右対称ではないが二人の目線の交点が画面の中心点になっているレイアウトなんかはもう美しくて唸ってしまうレベルで、そういうカットがかなり多かったという点でも評価できる。いやーほんと素晴らしい一話でした。今後もよろしくお願いします。

 

Occultic;Nine (A-1 Pictures) 1話

うおおい滅茶苦茶良い出来だなあおい! センスが良すぎる。テンポ感の絶妙さとカット単位で入る情報量の高い絵、行きつく暇もないセリフの嵐でただただ圧倒されるばかりだった。A-1だけあって作画が良いのは言うまでもないのだが、美術監督アイマスも手掛けた薄井久代さんという事もあり繊細で良く描き込まれた背景にぬるぬる動くキャラがスッと馴染んで超絶な映像美となっていた。良く動くおっぱいに可愛いキャラクター、その中に潜むグロテスクさが良いアンバランスさを醸し出していてひたすらにハイセンスだ。エロ・グロ・ナンセンスを現代アニメに落とし込んだ良い1話だったと思います。今期覇権候補として圧倒的な存在感を1話で出してきたOccultic;Nine、注目するしかない。

 

ハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校 (ProductionI.G.)1話

すんばらしい出来でした。ひゃー本当に良い。OPからして覇権の風格といったところ。初めの雪山が大鷲に代わるところからしてもうかっこいいのに、黒背景の中で一人一人の動きをバッチリ見せるという演出だったりとにかく良いところを上げればキリがないレベルだった。さすがは夏目真悟氏といったところ。本編に関しても圧倒的なクオリティで、個人的には選手呼名からのハイタッチのシーンで各々のタッチの仕方にこだわりが見えたり、思いっきり叩きつけられた後の手のひっこめ方などが好きだったのだが、そこに限らず全カットにおいて細部まで描かれぬかれている良さに圧倒された。1期2期に引き続き良いものを見せてもらえそうなので期待しています。

 

DRIFTERS (フッズエンターテイメント) 1話

良いっ! 陰影のつけ方がかなり特徴的で、影の多い背景は平野耕太氏の絵柄にかなり忠実な印象。インパクトも強く、レイアウトも良い、本当にバランスの取れた良い一話だったと思います。色彩設定が夜のヤッターマンも手掛けたのぼりはるこ氏という事もあってコントラスト強めの良い色味になっていると感じる。背景の繊細さと裏腹にアクションシーンでの豪快なモーションや人物をかなりアップに撮るレイアウトのアンバランスさが、ある種の不気味さをもって画面に浮き出てくるというのもまた良い。演出も上手く1話としての脚本のおさまりも大変良かったので観ていて爽快でした。期待したい一作。

 

装神少女まとい (WHITE FOX) 1話

キャラデザが滅茶苦茶好き。インパクトは大きく、かつ可愛くて適度に下品な1話だったなと感じます。まといちゃんとゆまちゃんが本当に可愛らしく、表現などのテンプレ昭和感も相まって良い具合に仕上がっていた。設定の考証が良くされているんだなというのが解るような脚本で、ギャグのセンスも程よく、シリアスに転んでもギャグに転んでもおかしくないと思わせられた。(たぶんシリアスに転ぶんだろうけど) 美術設定が青木薫氏である事も相まってビジュアル面でも期待できる。WHITE FOX初のオリアニだけあって気合いが入っているなと感じるので気合いを入れて視聴継続したい作品だ。

 

ステラのまほう (SILVER LINK.) 1話

可愛い。超可愛い。いやSILVER LINK.さんさすがですわ。柔らかい空気の作り方を本当に熟知されているというかもう大変良かったです。のんのんびより川面真也氏が監督を務められていて、スタッフさんも結構のんのんびよりのスタッフさんが担当されてたりするようなので期待できる一作。掴みとしてゆるすぎずかといって真剣すぎない雰囲気作りが良く、物語にスッと移入する事が出来る。背景に関しても非常に美しく、随所に入れられるパステルな色合いも相まって、物語の雰囲気にかなりマッチした画面になっている。良い。大変良いですよ。脚本が志茂さんという事もあって期待できる。視聴決定!

 

終末のイゼッタ (亜細亜堂) 1話

亜細亜堂か……亜細亜堂!? 割と露出の多いシーンもあったので本当に亜細亜堂が作ったのか再確認してしまった。1話としては面白そうというか、歴史異史ものという事で期待できる部分は多い。設定としてもWW2辺りを題材にしつつスチームパンク的なカプセルが出たり魔法が出てきたりとワクワク出来るようなもので面白い。フィーネも可愛らしくセクシーで良い。そして作画もリアリティのある動きと派手な演出が映えるような堅実かつ上質なもので、安定感と派手さの両立したいい作画だったと思います。脚本が吉野弘幸氏だったのでスケベ的アレがこのキャラたちに襲い掛かるのかと思うとなかなか悩ましいところはあるが、期待できる作品だと思います。

 

ブレイブウィッチーズ (SILVER LINK.) 1話

溢れ出る00年代感。いやー良いですね。1話として十分な掴みと主人公の性格が良く表れた脚本で、正統派という印象が強い。飛び抜けて良いという事はないが安定感のある作画で、やはり空や雷の表現は綺麗で良かった。ただ、3DCGモデルの質感がのっぺりしていて若干背景から浮いているような印書で、せめてOPは手描き作画であって欲しかったという感じがある。本筋に入るのは2話からのようなのでとりあえずは様子見といったところ。お姉ちゃんのおっぱい最高すぎるな?

 

ALL OUT!! (トムス・エンターテイメント×マッドハウス) 1話

うーーーーん絶妙にテンポ感が悪い。映像としては美しく、キャラクターの動きや表情も生き生きしており観ていて気持ちが良いのだが、キャラが立ちすぎていていまいち移入できないという部分もあっていまいち乗り切れない。間の悪さと微妙なギャグも相まって1話の輝かしさみたいなものが失われている感が否めない。ただ、ラグビーのアクションシーンでの動きや重量感の演出は迫真のもので、実在感と外連味が上手く混ざり合ったいい作画だったと思います。物語が進展するにつれて観ている時の移入感なども変わってくるだろうし、トムス・エンターテイメントとマッドハウスの合同という事もあるのでもう数話様子を見つつ判断したいところ。

 

TRICKSTAR -江戸川乱歩「少年探偵団」より- (トムス・エンターテイメント) 1話

うーん1話では何とも言えない感じだなあ。原案はあれどオリジナルという事でどう転ぶか楽しみなアニメではある。演出やカット割りなんかは上手くて面白かったのだが、セリフ回しやキャラのつけ方が割と極端で、脚本が最後まで筋が通っていないと大コケしそうだなという印象。絵柄的には作画がガクッと崩れるような事もなさそうな感じではあるのでその点では期待している。トムス・エンターテイメントだし何とかやってくれるんじゃないかという期待感もある。ただ、1話目の印象としては他の作品に比べると良いとまでは感じなかった。今後に期待しています。

 

ブブキ・ブランキ 星の巨人 (サンジゲン) 1話

相変わらず非常にダサいなあという印象を受ける。演出に関しては絶妙でBパート後半のシリアス部分からEDにかけての描写は上手くて良かった。3Dのモーションや表情に関しても1期でさえかなり豊かだったのに対して更にブラッシュアップされているような印象で、柔らかな肌の動き(おっぱいもそう)が良く表現されていて面白かったです。やっぱり監督の趣味というか趣向があまり理解できなくて批判的に観てしまったが、技術や演出に関しては目を見張る部分も多いので、しょーーーーもないセンスのギャグなんかには目を瞑りつつ観ていこうかなという感じ。

 

Vivid Strike! (セブン・アークス・ピクチャーズ) 1話

良いリョナアニメだ。なのはVividの続編のようだがかなりなのはVividを途中で切ってしまったのでいまいちピンと来ない。ただ、アクションのモーションや演出・特殊効果が良く、臨場感のある戦闘が演出されている。物語の筋自体もよくある格闘技もの(明日のジョー感がある)を踏襲しつつ1話で当座の目的が明確に示されており、解りやすくて良いものだ。キャラの数が多いのでいまいち覚えきれない人もいるかもしれないがまあその内おぼわるんでしょうという感じ。今後どうなるかはまだ判断しあぐねるような1話でした。

 

ろんぐらいだぁす! (アクタス) 1話

ちょっと私は無理ですねこれ。個人的に東山奈央が嫌いだからというのもあるが、どうしても亜美のキャラがキツく感じてならない。感受性が豊かみたいな設定なのかもしれないが、正直当たり前の事を大袈裟に言うめんどくさい女としか捉えられなくて観ているのが苦痛だった。作画に関しては物凄く丁寧で、特に陰影のつけ方や色合いの穏やかさなど美しい要素が多かった。CGも手書き部分と良くマッチするようになっていてよかったと思います。ただ、サイクリング時のCG背景が直線的すぎてかなり不気味だったのでその辺りは評価できない。はたしてアクタスはこの作画クオリティで最終話まで走る事が出来るのだろうか。(キャラが無理すぎて最終話まで観ない可能性が高い)

 

レガリア The Three Sacred Stars (アクタス) 5話

完全に優勝してしまった。いやお疲れさまです。おかえりなさい。あのねえ、もうレガリアの何が良いっておっさんがかっこよくてメカとか必殺技が最高に男の子なところなんだよなあ。何だよグラファイト・チャージって。最高かよ。最高だよ。物語自体はまあ大した事も無くて、ユイが決心してレナがレガリアから力を貸してもらうといういわゆる王道展開なんだが、アーベルさんが最後に「イングリッド様を頼みます」と告げて去っていくところなんか特に背景にある様々な設定・思惑が表れていて好きだった。単なる百合ロボアニメだと思ってたら、とんでもないほどおっさんがカッコいいおっさんアニメだった……。騙されたけど最高だ……。ありがとう。これからも頑張ってください……。

 

DAYS (MAPPA) 13話

良いっ! 特にAパートの作画と背景が抜群に良い回でした。いやー初めのジョギングシーンからのぞみちゃんに会うところまででちょっと感動してしまった。コントラストの強い夏っぽい配色に映像と同期する息遣い、一粒ずつが輝く汗など、かなり出来のいいカットが多く素晴らしかった。Bパートに関しては相変わらずのという感じだったが、茶番感も不快でない程度で全体的に質の良い一話に仕上がっていたと思います。脚本はまあこれからの話の始まりって感じだったので程良いなという印象。良い回でした。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (david studio) 27話

うーん作画。かなり作画の質が悪くなってますね。新クール初話にしては雑な仕上がりで枚数も少ない。色彩に関しても深い色が多用されている事もあってあまりキリッとは映えない印象。物語自体が本筋にあまり関わらない部分なのでまあいいかなとは感じるが、それでもちょっと厳しい部分がある。脚本は落ち着いたというか平坦なもので、最後のチンチロチンで1,2,3を露伴が出した時の演出がかなりビビッドだった事が印象的だった程度。やはり作画に足を引っ張られている印象の強い回でした。