2016年夏アニメ第三週所感

PokemonGOもリリースされまして、アニメを観られる時間がズンドコ減っております。
院試対策もしなければならないのでほんと時間がないですがまだ3週目なのでどのアニメも切るわけにはいかず、如何ともしがたい感じです。

ともあれ今期も豊作なので、その点に関してはラッキーですね。

 

それでは早速いってみましょう!

 

この美術部には問題がある! (feel.) 1話

可愛い。宇佐美さんが可愛すぎる。オタクじゃないけどオタクなので大塚舞氏のキャラデが好き。キャラクターの動きが非常によく、二次元的な良い嘘が混じりつつも説得力のある動きになっている。今は作画枚数が多いが、おそらく今後枚数が減っても見栄えとしては落ちないだろうなと感じる。ストーリー自体はまだ何とも言えない甘酸っぱい感じでいいんじゃないでしょうか。宇佐美さんが可愛い。好き。結婚しよう。

 

91days (朱夏) 3話

覇権だよなあ。本当に良い。最高だ。前回までの話に比べても今回は台詞が少なかったが、それでも十分以上の情報量があるという点でも評価できる。あらゆる物事の因果関係がはっきりしており、これが起こったからこうなるという繋がりとそのリアリティとが相まって更なる良さが出ている。いやー本当に良いアニメですよこれは。アクションシーンも派手すぎず、人間の質量を感じられるような描写が上手い。演出も良く、カットの割方や表情を効果的に見せられているのが好印象。とにかくあらゆる点で評価できて、今期の覇権候補という感じ。素晴らしい回でした。

 

甘々と稲妻 (トムス・エンターテイメント) 3話

子どもが欲しい。いや本当に素晴らしい回でした。甘々と稲妻は親子の関係と食事との両面で楽しむ事が出来る作品だが、今回は中でも子どもの世界と親の対応にフォーカスを当てた回でした。アニメなどにおける子どもは、記号化された「物分かりがよすぎる」か「物分かりが悪すぎる」性格で描かれる事が多く、リアリティの低いものになっているが、今回のつむぎちゃんの行動は子どもの事をよく観察して描かれたんだなあ、子供の事を本当によく見ている方が描かれたんだなあと思うほどに絶妙で、行動のタイミングなどもかなり上手く調整されているなと感じた。表現としても脚本としても素晴らしい、本当に良い回だったと思います。

 

あまんちゅ! (J.C.STAFF) 2話

良いっ!! 良い回でした!!!! いやー本当に良いなあ。透明感の表現が素晴らしすぎる。空気や水の透明感が作画的な表現だけではなく、脚本や空気感の演出から伝わってくるというのが素敵だ。1話のうちでよくぞあれだけ一歩を踏み出すまでの気持ちの変化を描けるなと感心する。やはり原作が良いのと脚本の赤尾でこ氏が天才だというのが強すぎる。完全に心のワクワク上昇気流に身体を宙へ放り投げられてしまった。それぞれのキャラクターの性格や魅力、今の気持ちといったものが画面からひしひしと伝わってくる表現が素晴らしい。本当に良い回でした。うー最高だ。

 

NEW GAME! (動画工房) 3話

あーいい。うん、いいよ。NEW GAME!はこうあってくれ。ただ穏やかな日々を周りの人と楽しく過ごす人間の目指すべき理想郷で合ってくれ。良いのはGJ部でも監督をされている藤原佳幸氏が監督をしているというのがデカいなあ。雰囲気作りというか、これが彼女たちにとって当たり前の世界であって、当然あるべき世界なのだという作りこみがあって大変良い。特に室内の小物などの設定がしっかりされているなあというのがよくわかるほど背景が統一されて描かれているのも大きいだろう。はーいい。とにかく今回も良い感じでした。好き。

 

モブサイコ100 (ボンズ) 2話

ボンズはやはりすごい。作画の表現がぶっ飛んでいる。めちゃくちゃ良い。ちょいちょい原作者つながりでワンパンマンが出てくるのも好き。ONE氏の適当な感じのタッチなのにも関わらず、アクションにおけるスマートな演出や色合いの工夫された繊細なエフェクトが特徴的で、そのアンバランスさが作風の良さを際立たせているという印象。物語自体も下らないようで、しかし背景思想が師匠の言葉端などからうかがえる作りになっていてよい。本当にすごい作品だ。良い回でした。

 

レガリア The Three Sacred Stars (アクタス) 2話

メカアクションがガチすぎる。レガリアは「百合×スーパーロボット」のアニメではなかった。異色の百合アニメであり且つ異色のスーパーロボットアニメなのだ。両面に対して本気なのが伝わってくる。百合アニメという側面で観れば、互いに想い合い守ろうとするヒロイン2人が暴力性の強い男キャラを退けるというある意味王道的なストーリーを展開しており、スーパーロボットアニメという視点で観ると、悪の組織から次々に送り込まれてくる個性豊かなロボットと一騎打ちを行うという、こちらも典型に則ったストーリーに乗っている。それぞれが上手く合いまじりあう事で、現状としては大変面白い出来に仕上がっているのがよい。ここからどのような展開になるのかが楽しみな作品。あとベッドシーンでの動きや表情もガチすぎる。

 

テイルズオブゼスティリア ザ クロス (ufotable) 3話

アクションが大変良い回でした。いやー相変わらず良いクオリティだなあ。作画にせよ演出にせよ、他のアニメとは一線を画した良さがある。ufotableの動画は本当にぶっ飛んでいる。背景が美しいのはもちろんの事ながら、今回は憑魔との戦闘におけるアクションが見どころであった。とにかく爽快感のある殺陣が魅力的で、憑魔の意図的な気持ち悪さのある動きと、重量感のあるインパクト部分の表現がさすがという感じだ。ストーリー自体もよく構成されており面白い。良い作品だなあ。

 

バッテリー (ゼロジー) 2話

空気感の作り方が上手いなと感じる回。バッテリーは派手に人が動いたりするわけでもなく、登場人物もそう多い訳ではないが、その分箱庭的に上手く世界を閉じた作りにする事で没入出来る作りになっていて良い。ストーリーラインがスッキリしているので他のことに気が向かず、登場人物の感情などをある種主観的な目線で観る事が出来るのもすごいと感じる。気鋭のゼロジーだが、今後この空気感を維持しつつ如何に感動的なクライマックスを演出できるかが楽しみだ。

 

Rewrite (エイトビット) 3話

いやー良い。オタクじゃないけどオタクだからこういうアニメ好きだよ。キャラの表面的な個性だけが初めはあらわれていて、徐々に視聴者の予測を含めながら内面や隠し事が剥かれていき、最後に大きな潮流の中で伏線が拾われていくような具合なのだろうなと思わせられるアニメ。まあkey作品だし良いのは当然だよなあ。草薙の背景はやはり綺麗で、シーンに合った美しい背景も見どころのひとつ。雰囲気作りが上手いのでテンプレ的なキャラの行動も「あ、これも何かの伏線なのかな」と思わせられ舞台装置として上手く働いているという印象。どう落とすのか解らないが大変良い具合だ。

 

アクティヴレイド -機動強襲第八係- 2nd (プロダクションアイムズ) 2話

非常に良い回でした。面白い。シリーズ全体で背景設定とプロットが十分練られた上で作られたアニメなんだなというのがよくわかる。これまでの話を通して観ても面白いし単話としてのクオリティも高いアニメという印象なのだが、今回は特にクオリティの高い回だったと感じる。おそらくは演出が脚本に上手く合っていて、情報を出しつつストーリーを進め、かつ登場人物の心情をふとした行動の中に示す巧妙さが際立っていた。話中に出てきた「記憶の移植」という題材はSFものによく見受けられるものだが、アクティヴレイドというアニメの性質から見ても単に今回のみに留まらず今後も何処かに絡んでくるのだろうなと期待が持てる。アクションも派手で面白く、本当に良い回だったと思います。

 

食戟のソーマ 弐之皿 (J.C.STAFF) 3話

アバンタイトルから笑わせて来るのやめて欲しい。いや最高なんですけど。何故か試合開始の合図に銅鑼を鳴らす人のモーションが非常に良いのも好き。展開が早い気もするけどまあこんなもんなんでしょう。ドンドン進むし1話中に1試合完結させられるのはすごい。作画に関してもおいしいものをおいしそうに描く事とおはだけが本当に良いクオリティで好き。J.C.STAFFは良いアニメを作るなあ。大変いい回でした。

 

魔装学園H×H (プロダクションアイムズ) 2話

もう何も言う事がないです。えっちである事と魔装がカッコいい事以外に良いところがない。作画もさして良い訳でもなく、更に言えば売りのえっちである部分ですらおっぱいがバルンバルンしていて非常に雑。よくあるエロアニメの上位互換版程度でしかないのは如何なものか。ストーリーというか時間関係がおかしい事や敵さんが攻撃を待っていてくれるところなんかはこういう作品によくある事なのでもうどうでも良いのだが、とにかく2話にしてこれなので今後はえっちな身体を目的に観る事しかできないなという感じ。(元よりそれ以外の目的がない)

 

DAYS (MAPPA) 3話

良い回でした。やっぱり安定感ありますね。記号化されたギャグの演出がいまいちで、他シーンの文脈を切ってくる感じがあるのでちょっと鬱陶しかったですが、それ以外は特に悪い部分もなく、穏やかで良い回だったように思います。聖跡の雰囲気が非常に良いというのは風間も言っていた通りで、そのわけ隔てのないクリアな空気感を会話なりで作り出せているのは大変いいなという感じ。良い回でした。

 

ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン (マッドハウス) 2話

こういう背景設定がじわじわ漏れ出てくるような異世界戦記物好きですよ。キャラデが好みでないのだが、物語としては脚本がヤスカワショウゴ氏という事もありよくまとまっている。物語の筋を追う事で国家の関係や登場人物の背景がじわじわあらわれてくるのは良い。作画はそこまで良い訳ではないが、別に悪い訳でもないので十分かなという感じ。一話同様インパクトには欠けるが、安定したクオリティは期待できそう。良い回でした。

  

クオリディア・コード (A-1 Pictures) 2話

作画の質が2話から下がっているのはもう仕方ないなとしか言えない。A-1のラノベものだからアクションが良ければそれで良いです。あと女の子のキャラが全体的にキツくて、使い古された記号をただ誇張すれば面白いってもんじゃないぞと思ってしまう。まあ可愛いから別に良いけど。今後その極端なキャラクターがどう物語に絡み、生かしてくるのだろうかと楽しみでもある。あとOPの入りが可愛い。大変良い。

 

クロムクロ (P.A.WORKS)  16話

いやー面白い。今回は他の話に比べてパッとしないというか動きのない回ではあったが、それでも十分に背景が透けて見える構成になっていて素晴らしい。各々のキャラの人間性が言葉やその動きから見られる良いシナリオ。特に今回はまりなちゃんの責任感であったり、剣之介の雪姫に対する強い思い、ムエッタの感情の動き、ソフィーの日本に残るという決意などが非明示的に表現されており、味わい深い一話になっていたように思う。アクションや派手なカットがなくても面白いアニメは面白いのだというのが良くわかる。良い回でした。

 

チア男子‼ (ブレインズ・ベース) 3話

うーん。作画や演出など、諸々がいまいちインパクトに欠けるというのと、大学生特有の痛い感じがボディーブローのように効いてくるのがつらい。頑張っている人間を観る事で自分も元気になるという趣旨のアニメとしては良いなあと感じるが、だからといって他作品と比べはするので、ここまでの盛り上がりに欠ける点でいまいち評価は出来ない。たぶん次回か次々回が文化祭での演技になるだろうからそこをとりあえずは楽しみにしておきたい。そこかしこに個人が何を思いチアをしているのかという動機や、感情がこもった言葉があるのが良いが、それを生かし切れていないのがどうにも惜しい。今後どうなるか楽しみなアニメではある。

 

タブー・タトゥー (J.C.STAFF) 2話

作画と音楽"は"良いですね。他は壊滅的にダメという感じ。1話段階でもテンポ感の悪い進みと下らないギャグでお茶を濁されていたが、2話でも相変わらずひどい具合だった。作画・アクションなりはやはりJ.C.STAFFといったところで上手いのだが、観ていて飽きる構成になっているのが何とも言えない。音楽も良いのだが演出が悪く、かなりブツブツと曲が変わるので気になって仕方がない。私は好きではないなという感じでした。ただし女体なりなんなりはスケベなのでそれはアド。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (david production) 16話

うわめっちゃ良い。この回めっちゃ良いですよ承太郎さん。かなり雰囲気のある作画で、背景など諸々とマッチしており完成度が非常に高い。演出も凝っているという訳ではないが安定感があり、物語に集中して没入する事が出来た。絵柄が原作に近い雰囲気で、作監の関川成人氏のこだわりを感じる。ヤスカワショウゴ脚本回だけあって、脚本も濃い内容を上手く単話で纏められており面白く、本当に良い回でした。

 

マクロスΔ (サテライト) 16話

非常に良い回でした。Bパート後半からEDにかけてが特によかった。Aパートは言及すべき点もないいつものマクロスΔという感じだったが、全体の話の持って行き方と最後の演出とが相まって終盤は感動すら覚える出来であった。作画が良かったというのももちろんある。脚本は根本歳三氏から変わって待田堂子氏で、個人的にアイマスの脚本などで好きな方だった事もあり、合うなあという感じ。個々人の感情や背景がよく補完されるような演出で、演出の宮澤良太氏には注目したいところ。良い回でした。

 

アルスラーン戦記 風塵乱舞 (ライデンフィルム) 3話

良かったです。上江洲誠氏脚本なのでまあ安定はするよね。特に7人の従者が揃うところなどは、演出や良い背景などが相まって強い感動を得る事が出来た。演出の山内愛弥氏はアルスラーンの演出助手などでたまに名前が出ていた気がするが、今回の演出はかなり良かったと思います。ただ、作画に少しずつ乱れが生じているので今後1期同様崩れて行ってしまわないかが心配ではある。まあアルスラーンは音楽と物語を楽しむアニメみたいなとこはあるから良いけど。

 

Planetarian ~ちいさなほしのゆめ~ (david production) 3話

思わず涙が零れる回でした。はっきりとした泣き所が示されていた訳ではなかったが、ただ空気感に酔って泣いてしまうような演出が魅力的で、1,2話を決算した形になっていたなあと感じる。閉じた空間の中で男がアンドロイドに対して愛着のようなものを感じるまでの過程がよく描かれており、今話でしっかりと区切りをつけてくれたなあという印象。絵が非常に綺麗(単に作画が良いという訳ではなく、構図や前後関係から情動を呼び起こさせるような感じ)で観ていて飽きないのも良い。本当に良い回でした。

2016年夏アニメ第二週所感

モブサイコ100 (ボンズ) 1話

今期覇権の一翼を担う有力アニメのひとつ。今期も本当に豊作だよなあ。2016年は奇跡の年かな? とにかくずば抜けて作画・美術・演出が素晴らしい。緩急の強い演出に加えビビッドな色合いを使いつつ鋭くも滑らかな線で構成されたエフェクトが特徴的で、その斬新さには感服する。回り込みやPANを多用したアクション時のカットも印象的なものばかりで、1秒として目を離す事が出来ない、そういうアニメーションでした。音楽との親和性も高く、カウントダウンなどの演出も含め今後どうなっていくのか大変気になる作品。素晴らしい1話でした。視聴確定!!

 

レガリア The Three Sacred Stars (アクタス) 1話

は? え? は? 最高か? ロリ×百合×スーパーロボットとか完全に優勝確定なのでは? これが好きじゃない男の子がいるのだろうか。1話としてのクオリティとしてはインパクトも大きくおそらく今期でも一二を争う良さであった。可愛い女の子たちの柔らかな愛の営みと、荒々しくも美しいロボットの熱い戦いのアンバランスさをここまで良く引き出した作品があっただろうか。スタッフの名前だけ見て「うーんどうだろう」と思っていたが、かなり推せる作品になるのではと強く感じる。鈴木勘太氏のメカデザがめちゃくちゃにかっこ良く、その動きや殺陣の組み方なども工夫が凝らされており、エフェクトなども外連味あふれる素晴らしい回だった。いやほんと良かった。視聴確定!!

 

あまんちゅ! (J.C.STAFF) 1話

観終わった瞬間五体投地して神にあまんちゅ!を観られるこの生を与えたもうた事を感謝した。総監督にARIAシリーズの監督を務められた佐藤順一氏が就き、脚本にふらいんぐうぃっちのシリーズ構成をされた赤尾でこ氏が就いているのだから、外れるわけがないんだよなあ。穏やかで素敵な日々がここに幕を開けたのだ。我々は今期、間違いなく優勝する。美術監督の柴田千佳子氏はひぐらしゆるゆりさん☆はい!や、とらドラ!などで美監を務めて来られた方で、今話も暖かで美しい背景を提供してくださっている。ああ美しい。最高。視聴確定!!

 

バッテリー (ゼロジー) 1話

良いっすねえ。全体的に穏やかで、これから始まる物語に対する希望が感じられる一話でした。小中学生の時に原作を読んだ世代がバッチシ我々の世代なので、何というか感慨深さも相まって良い初回という感じであった。制作のZERO-G自体は下請けの印象が強いラディクスエンターテイメントから派生して、今はスタジオノワの子会社として制作を行っているらしいが、大手にも負けていない良い出来でした。脚本自体が元々良いところを、キャラクターの個性や年齢ゆえの微妙な感覚を上手く映像化出来ており、演出の力を感じる。今後が楽しみなアニメ。視聴確定!!

 

アクティヴレイド -機動強襲室第八係- 2nd (プロダクションアイムズ) 1話

アクティヴレイドはほんと安定して面白いよなあ。2期に入ってもその落ち着いた雰囲気が維持されており、ああ、アクティヴレイドはこういう「悪い意味での華やかさ」がない作品だったなあという事を再確認できた。それぞれが成長しつつ新しいメンバーが起用される事で1期とは少し雰囲気が変わる事になるようだが、まあジャストタイミングで花咲里さんも戻ってくるんだろうなという感じ。アクティヴレイドはテンプレートとそこから逸脱した部分を楽しむアニメだと思っているので、今後どういう脚本が描かれるかも楽しみだ。視聴確定!

 

ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン (マッドハウス) 1話

良いアニメになるんだろうけど、1話としてのインパクトには欠ける作品。監督は有名作品でも演出をされた経験のある市村徹夫氏。監督初作品になるんだろうか。シリーズ構成をヤスカワショウゴ氏が担当されているのでおそらく外れというわけではないだろう。作画や演出に関しては飛び抜けて良いという訳ではなかったが、安定していて「今後面白くなるんだろうな」という漠然とした印象を植え付けられたという感じ。視聴継続。

 

クオリディア・コード (A-1 Pictures) 1話

めっちゃ音楽良いなと思ったら岩崎琢作曲だった。そりゃ良いわ。イントロの演出がかなり良くて、バリバリ響く低音の中で絶望的なシーンが繰り広げられるのは肌が粟立つ感覚があるほど良かった。その後も設定は陳腐ながら構成が上手く、明示的でなく世界と主人公周囲の様相がある程度把握できるというのは素晴らしいなと感じた。全体的に安物感は漂うがA-1が何とかしてくれるだろう。アクションの爽快感に関してはタブー・タトゥー程ではないにしても上質でさすがといった感じ。1話としての印象は悪くないので今後の展開に期待したいところ。視聴継続。

 

91days (朱夏) 2話

いや~良い雰囲気作りですねえ~。今話で現在のマフィアにおける対立関係やその中でのヴァネッティ・ファミリーの立ち位置などが明示された形になった。脚本は前回と変わらず岸本卓氏で、Cパートへの持って行き方が面白くて好きだった。あとOPカッコいいっすね。コンテ・演出の森本育郎氏は名前を聞いたことがないが新人なのかそれとも別名義なのか。ともかくカットの割方など自然で穏やかだけど決めるところは決める良い演出でした。今後の展開が気になる作りで大変面白い作品。良いぞ~~。

 

テイルズオブゼスティリア ザ クロス (ufotable) 2話

はえ~すっごい。いやまあufotableだから解った上で観てるんだけど、それでもやっぱり映像美が精緻に極まっていて本当にすごい。制作間に合ってるんだろうか。物語自体も世界観設定が文脈から推察できるような作りになっており、説明的でない点がよく、キャラクターの性格なども言葉端から読み取れるのが素敵だ。それにしてもアリーシャちゃんが可哀想すぎる。暗闇で1人前に進むしかない状態で絶叫したくなるところなど人間的な表現もよい。全体的にクオリティが高く面白い回でした。

 

甘々と稲妻 (トムス・エンターテイメント) 2話

はー最高。最高なんだよな。1話に引き続き良質な作画とテンポ感の良い演出、そして安定した物語と本当に良いなと思う作品だ。つむぎちゃんがエプロンを着てウィンクをしようとするシーンなぞは公平さん同様娘を観るような顔でニコニコしてしまったものだ。そういう「そこに等身大の人がいる」という感覚を得られるのがこの作品の良いところだと思う。また、ところどころにつむぎちゃん目線のシーンもあり、子供の目線に立って観る事が出来る点も素敵。は~~~~最高か。素晴らしい回でした。

 

食戟のソーマ 弐ノ皿 (J.C.STAFF) 2話

薙切アリスちゃんがシコすぎる。あんな魅力的なキャラそうそういないでしょ。本当に最高すぎる。今回も食戟のソーマはハイクオリティでした。やはり全体的に緩急のつけ方がうまく、安定した作画をA,Bパート全編で提供してくれているのが素晴らしい。Bパートでジョジョのオマージュが再現度高く入っていたのも個人的には結構好き。その辺考慮してもやっぱり薙切アリスちゃんシコいなあという結論に至ってしまう回でした。はあ、薙切アリスちゃん好き……。

 

NEW GAME! (動画工房) 2話

あーいい。良いよー。NEW GAME!は環境が閉鎖的という事もあり演出がしづらいのではないかなと思っていたが、表現の引き出しが多くダラダラせずスッキリした印象。脚本も一通りの物語がありつつネタを出していくタイプで、結構笑えるポイントもあるというのが良い。動画としてのクオリティも高いので評価できる。青葉をひふみ先輩が撫でるシーンで髪の動きがよく考えられており、デフォルメされたキャラデと相まって可愛く描かれているなあ~~~あーーー可愛い。あ~~~~。

 

Rewrite (エイトビット) 2話

あ、出た! 高橋龍也氏脚本だ! 全体的にテンポよく物事が進み、下らないギャグも間の取り方が上手いので観ていてスッと舞台装置として流すことが出来る。こういう上手さが良いなと感じる。また、夢の中の作画がぶっ飛んでいてどうなってるんだというレベルだった。1話の作画とはまた別の、一つの動作にどれだけの枚数を使っているんだという単純な驚きがあったという感じ。OPが付き、今後どうなっていくのかという先行きが少しずつ明らかになってくる構成は素敵。あと個人的にEDがめちゃくちゃ好きです。

 

DAYS (MAPPA) 2話

やー、熱いっすね。走って終わった。ただ走るだけなのに様々な表現を観ることが出来るのは良い演出だと感じる。MAPPAが制作しているだけあって、飛び抜けた作画ではないがある程度以上のクオリティで今後も安定していくのだろうなと予測できる。個人的には序盤でぶっ飛んだ作画を連発して終盤に息切れするより手堅い感じでMAPPAのスタイルは好き。演出が重すぎず高校の部活という感じの爽やかさが全体に漂っており観ていて適度という印象。今後も楽しみにしている。

 

クロムクロ (P.A.WORKS) 15話

うーん脚本としては大変面白かったんだけど作画が微妙な回でしたね。忙しかったんですかね。今回は物語ではキャラの内面がよく現れており、剣之介の見舞いに行くときの由希奈の表情や悩みを払おうと励むソフィーの無言の努力など、少しずつ各々の印象の変化が見られる。剣之介の記憶が戻るにつれて徐々に明らかになる過去など、シリーズとしての構成も上手く、よく考えられた作品だなと改めて感じることが出来た。作画に関してはやはりいまいちだったが、作監があまり見ない人だったのでなるほどなという感じです。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (david production) 15話

非常に良い回でした。スピード感のある脚本に重厚な作画、奇抜な演出など、かなり見どころの多い回だったという印象。仗助が怒り狂う部分での金田パースなどはタイミングが絶妙で感動した。更に仗助の過去のシーンでの一発目の描写はほぼモノクロだが黒が少し薄めで他の色を混ぜて描かれており、単なる過去としてのモノクロの描写ではないというのが非常に良かった。何から話せば良いか分からない程アニメーションとして奇抜で面白い回だったという事だけが意識にくっきりと残る面白く良い回でした。

 

チア男子‼ (ブレインズ・ベース) 2話

うーん良い話なんだが、テンポがいまいちよろしくない。脚本が良いだけにバランスが悪いなという印象。実際話の筋としてはアツく面白いものなので、観る価値はあるのではと思うが、大学1回生のお話という事もあり何というか気恥ずかしさのようなものを感じてしまう。おそらくはあと数話で文化祭での演技があり、そこでグッとアゲられるんだろうとは思うが、今はまだ何とも言えない。特に今回は作画が非常に良いという訳でもなかったのでとりあえず視聴継続。

 

Planetarian ~ちいさなほしのゆめ~ (david production) 2話

良い。ノベルゲー原作という事で物語は基本的に会話を主として構成されているのだが、1話10分に分割されているのがちょうどよい。聞いていて飽きない会話と、今後に対する明るい期待を抱ける演出が印象的で、ロボットと人間とが穏やかに交流をする様は観ていて大変いい気分になれる。良い作品だと思います。

 

ベルセルク (GEMBA & ミルパンセ) 2話

うーーーーんやっぱり微妙だ。話としては十分面白いんだろうが、CGがちゃちすぎるのとアクションの演出がいまいちなのとで、何とも言えない感じになっている。本当にアンバランスだ。脚本自体も他のアニメに比べると非常に見劣りするという部分があり、やはり合わないなという感じ。作画がいまいちなのとCGがちゃっちいのは本当に微妙な点だと思う。

 

マクロスΔ (サテライト) 14話

今回は割と良い回だったんじゃないでしょうか。ウィンダミアの文化や戦争の背景などが明らかになり、これからの見通しがスッと立つような回でした。作画などに関してはもう特に何も言う事はないが、脚本が根本歳三氏という事で全体を通した転換点として解りやすい脚本になっており面白かった。窪田マキ氏作曲の風の歌はどこかDoD3の最後の曲を思わせるテイストで好き。演出なども悪くなく、良い出来だったと思います。良い回でした。

 

アルスラーン戦記 風塵乱舞 (ライデンフィルム) 2話

アルスラーン王太子も立派になられましたなあ。第二部はここから始まるなという感じ。2話だけあって安定したクオリティ。やはり騎馬戦の描写は物の重みが感じられてリアリティがある。ギーヴが帰って来た時のアルスラーンの表情は1期を観ていると更に良いなと感じる。脚本もテンポ感がよく、演出も無難に面白いため観ていてあまり飽きない。良い回だったと思います。

2016年夏アニメ第一週所感

さて、始まりました夏アニメ。

今期も張り切ってまいりましょう。

 

前クールが豊作だっただけあって今期のアニメにも期待してしまいますね。

既に半数以上の作品が1話放送を終えている訳ですが、面白そうな作品も多く楽しみです。

 

それではさっそくいってみましょう!

 

 

 

91Days (朱夏) 1話

今期覇権候補の一翼を担う朱夏の新アニメ。監督は鏑木ひろ氏で、これまでにも良いアニメの監督・演出をこなしてこられている方。更にシリーズ構成は岸本卓氏という事で、オリジナルアニメとは言え外れる事はないだろう。1話段階でもその卓越した演出力が遺憾なく発揮されており、1960年代の英米映画のような趣のある面白い演出が多々見受けられた。また、注目すべきはその背景で、美術監督は「パトレイバー」や「攻殻機動隊」「LASTEXILE」などで美監を務められた小倉宏昌氏という事もあり、繊細光と影の表現が細密な背景を観る事が出来る。是非とも注目して観て頂きたい所だ。空気感の作り方と良い、1話を観た限りでは今期のアニメの中での覇権候補筆頭と言える。視聴確定!!!!

 

DAYS (MAPPA) 1話

ワンピースで有名な宇田鋼之介氏と境宗久氏が監督・助監督を務めるスポコン作品。映像は前クールでうしおととらを手がけたMAPPAなので映像としては期待したいところ。一話目を観た感じとしては丁寧に作られているなあという印象。それぞれの表情だったり動きだったりが生き生きとしていて良い。演出などは非常に一般的というかむしろ古典的な記号化された表現が多いが、MAPPAとの相性が良いのか違和感なく仕上がっている。テンポ感が少し悪いように感じるが、そのあたりは作品の雰囲気がまだ掴めない段階の話なので仕方ない。主人公のつくし役の声優吉永拓斗氏は新人のようで、実際声の調子なども他のベテランに比べると劣りはするが、これからどう変化するか見物ではある。次回以降にも期待したいと感じる一作。とりあえず視聴は確定!

 

食戟のソーマ 弐ノ皿 (J.C.STAFF) 1話

食戟のソーマ、お前を待っていたんだ!! J.C.STAFFさんは本当に良い作品を作りますねえ。最高ですよほんと。スタッフは変わらず安定感のある布陣。一話段階ではスケベさは抑え目だったなあという印象だが、おはだけが面白すぎてもう何でも良くなってしまった。個人的には銅鑼を打つおじさんが無駄にリアルに動いていたところなんかが好きだったりする。全体としての構成も非常に上手く、1話として過不足の無い出来だったように感じる。1期に続いて十分楽しめる作品に仕上がってくれる事が予測できる良い作品。視聴は確定!

 

テイルズオブゼスティリア ザ クロス (ufotable) 1話

ひゃ~~、さすがufotableさんっすね~~。何だこりは。CGと作画の使い方が滅茶苦茶に上手いのと、作画がufotableだけあってぶっ飛んでいるのとで訳がわからない事になっている。作画の質が高すぎてCG顔負けの繊細さになっているのと、CGのアニメ的な質感が向上しているのとで、何処からがCGで何処からが手描きなのかが解らないのは本当に凄い。物語の筋としてはただただ様々な事が一度に起こって、アリーシャの「何なのだこれは、どうすれば良いのだ」という台詞が全く以ってそうだなあという感じ。DoDのEエンディングかよ。しかも終わりにクッソ明るいOPを流されるといろんな感情が秒で吹き飛ぶのでやめて欲しい。感想も困惑しすぎて適当になってるけど許して。視聴確定。

 

Rewrite (エイトビット) 1話

原作はプレイした事ないけど懐かしさで死ぬ。この感覚誰かわかってくれ。2000年代前半のアニメの空気感というかそういったものが絶妙に精神に来る。作画は非常に良く、良く動くキャラクターが素敵だ。キャラの立て方など少々気になる点はあるが、女の子が可愛く表情豊かなのでまあ良いかという感じ。物語としては突拍子もない事がホイホイ起こり案の定主人公は平然としているのだが、第一話の掴みとしては良いんじゃないでしょうか。背景も描き込みが凄く、全体的にも良い仕上がりだったので今後に期待したいところ。視聴継続。

 

甘々と稲妻 (トムス・エンターテイメント) 1話

優勝ーーーー!! 皆さん優勝ですよ、優勝!! いや素晴らしい1話でした。泣いた。人の動きや演出が絶妙で、今後にも大変期待出来るなと感じる回だった。スタッフがちょっとな~と感じる部分はあったが、1話段階では本当に良く出来ているアニメだと感じた。構成が上手く、1話で十分完結しつつも次話以降に繋げる脚本と、ここぞというところでキメて来る演出がバランスよく、また可愛らしく動くつむぎや美味しそうなご飯といったビジュアル面でも十分に評価出来るなという印象。多恵さんが公平さんに声をかけた瞬間「あ、沙織さんがお嫁さんになったらこうなるんだろうな」と思ったのは私だけではないはず。ともあれ素晴らしい回でした。視聴確定!!

 

NEW GAME! (動画工房) 1話

あーこれじゃん。これだよこれこれ。動画工房に期待しているのはこれなんだよ。やはり動画工房は良い作品を作るのだ。ここ1,2年振るわなかったのは作品と監督がアレだったからだなあという感じだ。作画・演出・背景などひと通りを以って「NEW GAME!」を上手くアニメ化したなあという印象。個人的にはひふみ先輩とのチャットでの会話のところが結構好き。漫画に比べ百合成分が少し高い濃度で含まれているが、致死量ではない具合が適度で良いと思います。単話でよく纏まった作品という事もあり今後が楽しみ。視聴確定!

 

魔装学園H×H (プロダクションアイムズ) 1話

喘ぎ声から始まるアニメがあるか。いや良いんじゃないですかね。振り切った感が強くて個人的には結構好き。シコいというのもつよい。しかしそれ以外は何も良いところがなかった。ストーリーは背景を抜いて唐突に物事が進み、演出もスケベ描写以外はたいして目を見張る部分もない。本当に下らないシコアニメだ。実際これから先世界が危機に瀕してそれを主人公たちが救うんだろうが、結局お前らのスケベエピソードで終わるんだろうなと思うと今から力が抜ける。いやもう良いんですよ。シコいから良いんだけど。それ以外は本当に特に何もないです。視聴継続。

 

Planetarian ~ちいさなほしのゆめ~ (david production) 1話

あー、key作品は本当にずるいなあ。最終回とかオタクは絶対感動しちゃうもんなあこんなん。まあオタクじゃないんですけど。美術監督が竹田悠介氏という事もあり、背景が非常に美しい。全体的に哀愁の漂う空気感が演出されており、その物語性と相まって1話からグッと世界観に引きこまれた。脚本はヤスカワショウゴ氏で、1話段階では安定感のあるシナリオ運びで今後が楽しみになる。今期はRewrite含めkey作品が2作ある訳だが、どちらにも最後まで美しく走りきってもらいたいものだ。視聴継続。

 

アルスラーン戦記 風塵乱舞 (ライデンフィルム) 1話

よっ、待ってました! 良いアニメですね。個人的にはアルスラーンは音楽と背景のアニメだと思っている。第1話としては1期同様大規模戦闘から始まり、その鬨の声をアルスラーンが上げているというのが絶妙に良かった。やはりCGによる戦闘はケレン味にかけるが数という迫力がある。人間のモーションや髪などの流れも自然で、観ていて非常に安定感があるという印象。1期では作画がグッと崩れてしまっていたが、2期では持ち直す事が出来るだろうか。頑張って欲しいところ。視聴継続。

 

タブー・タトゥー (J.C.STAFF) 1話

アクションの作画半端ないですね。回り込みやPANが非常に多く作画班の力を感じる。監督が渡部高志氏というだけあってアクションの動き方がものすごい。物語のストーリーや演出に関してはありきたりでありあまり上手くはないなあという感じ。ギャグのセンスというかテンポ感がいまいちで、合間合間に挟まるSEが絶妙にダサい。J.C.STAFFが作っていなかったらアクションすらも微妙に仕上がっていたのかと思うと悲しい感じではある。EDを観る限り女性キャラのキャラデがスケベなのでとりあえず観るかなという程度。視聴継続。

 

ベルセルク (GEMBA & ミルパンセ)

うーん何とも言い難い。全体的にアンバランスで観ていてそこまで引きこまれなかった。そのアンバランスさがベルセルクという作品のグロテスクな空気感を助長するように作られているにしても非常に微妙だと感じる。CGモデルの作りこみがいまいちで、不気味の谷を越えられていない感覚がある。ところどころに出てくる手描き絵と比較しても「これが同じキャラクターか」というほど再現度が低いため、違和感を非常に感じる。これをあえてベルセルクだからやっているんだとしたら凄いのかもしれないが、技術的に不十分なだけなのではとも思うしうーんどうなんだという感じだ。とりあえず視聴は継続。

 

チア男子!! (ブレインズ・ベース) 1話

腐向けアニメかと一歩引いた目線で観ていましたが1話段階ではそういう感じではなさそうで、むしろ熱い青春アニメになりそうな印象。原作は朝井リョウで脚本吉田玲子氏と、物語としては非常にいい作品になる予感しかしないので期待している。作画に関しては特に人の動きの描写がすさまじく、モーションキャプチャをしているのかは確認していないが、非常に精緻に人の身体の動きが描かれている。しかも不気味の谷のような感覚がなく、純粋にアニメーションとして人の身体がそこにあるなという実在感があるので観ていて大変感動する。期待しています。視聴継続。

 

はんだくん (diomedea) 1話

私も大抵のクソアニメはまあ5話まで観てやろうという性格ですが、さすがにこれは一話切りですね。以上。

 

不機嫌なモノノケ庵 (ぴえろプラス) 1話

うーんこの微妙な空気感。何とも言えない。柔らかい空気感で可愛いモノノケたちと触れ合っていく類のアニメなのだろうが、間が絶妙に悪くて30分が非常に長かった。今後良い部分があるかもしれないので一応5話まではとりあえず視聴するが、継続するかどうかは未定。テンポ感があまり好みではないというだけで物語としては良い具合に纏まってくれるかもしれないなという期待をしておくという感じ。

 

クロムクロ (P.A.WORKS) 14話

新OPもかっこいいっすなあ。今回は殺陣の回であった。Aパートで鬼と雪姫が切り結ぶシーンやBパートでジオフレームが刃を交わすシーンなど、人の動きのリアリティとケレン味とが上手くマッチして非常に実在感のある戦闘シーンとなっていた。さすがだ。個人的に茅原が国連軍兵士に助けられた際「あの人も人間だったんだ」と零すシーンに性格がチラリと出ており、これまでの無茶な行動に対する「何だこのキャラは」という感覚に合点が行く形になっていたのがとても好き。由希奈の「あっちのパイロットもたぶん女子だと思う」という言葉にも、やっぱり由希奈は女子高生なんだなという気付きがあり、そういった部分が各所にちりばめられているという点でやはり檜垣亮の脚本は良いなと思う回であった。本当に良い作品です。

 

マクロスΔ (サテライト) 13話

まあマクロスΔなりという感じだ。やはり背景であったりCGは素晴らしく良いのだが、それ以外の諸々が茶番に思えてならない。個人的にはミラージュ教官のおっぱいが良いなあと思った程度で、それ以外に得るものはなかった。まあ全体的なクオリティはまだ保たれているし続きも見ます。

2016年春アニメ私感

遂に春アニメも終わり、早くも夏アニメが始まりましたね。

今期はやはり豊作でした。個々の特性が良く現れている良い作品ばかりで楽しませていただきました。

 

今回も勿論私感ですのでそのあたりはご承知ください。

今回は冬のクールにやったような点数付けはせず、幾つかのランクに分けて紹介しようかなと思います。やっぱ点数付けはクソ難しい。

文量が文量なので終盤はアホみたいに適当ですがそこも含めて楽しんでください。疲れた。

 

とまあ前書きはこんなもんにしておきまして早速いってみましょう。

 

 

S: 非常にオススメ出来る作品

宇宙パトロールルル子 (TRIGGER)

7分アニメだが名作と言える素晴らしい作品。グレンラガンキルラキルといった名作を手がけて来た今石洋之氏が監督を務めているだけあってポップな空気感と深みのある背景思想が特徴。TRIGGERの技術力の高さを窺い知る事の出来るファンシーながらも充実した映像美とその演出表現が見所で、全体として抜群に出来のいい作品。過去のTRIGGER作品とのコラボもあり、更にリトルウィッチアカデミアへのバトンパスもアツい。今期覇権であり、これまでにない極めて斬新な作品だった。素晴らしいです。

 

ふらいんぐうぃっち (J.C.STAFF)

優勝! 穏やかな日常表現と絶妙な間の取り方が上手い作品。美術さんが有能で背景が美しく、シーンに良くあっている事も魅力的。個人的には福田裕子氏が脚本をしている回の構成が上手くて好きだ。ギャグの間合いが絶妙で、テンポ感が良いというのもこの作品の良さのひとつだろう。しかしそれ以上に各登場人物が最大限魅力的に描かれているというのが一番の見所で、どのキャラクターを取って見てもその場にいるような実在感があり、更にそれによって際立つ脚本の穏やかな良さというのが伝わってくる。チトさん含め生き物のモーションにもこだわっており、観ていて心地良い。本当に素晴らしい作品でした。

 

ジョーカーゲーム (Production I.G)

ProductionI.Gの技術(CG以外)の粋が詰まったような作品。まとまりが非常に良い作品で、総合的なクオリティで言えば豊作の今期でも頭ひとつ抜けていた。話の筋は群像劇の体を為しており単話毎に楽しめるポイントがあるのは非常に大きい。背景の描き込みなどは勿論の事、大戦直前の日本の空気感を人の様子から良く表現されており、考証などもかなりされているのだなというのが観ていて良く解る。黄瀬和哉氏など大物がコンテ・演出をしている回もあったりと見所は本当に多いので、アニメを良く観る人にも観ない人にもオススメしたい一作。大変良い作品でした。

 

コンクリート・レボルティオ 超人幻想 -THE LAST SONG- (ボンズ)

分割2クールの後半が今期だったコンクリート・レボルティオ。世間的な評価は正直微妙なところだが、私はこの作品は近年類を観ない素晴らしい作品であると推したい。時系列を乱した脚本であるので、知能の低い人間には観る事が苦痛であるかもしれないが、本当に上手く構成されており、物語の進展に伴って様々な事実が明らかになりつつ登場人物の思考が表に現れてくる構造になっている。情報量が多く難しいかもしれないが、考察のし甲斐のある背景思想の重厚な作品で、各話ごとのテーマに沿って考えるもよし、実際の歴史と照らし合わせてみるもよしと様々な楽しみ方が出来る。作画に関しては悪い部分も多々あるが、それを補って余りある十二分な設定があるので、物語を楽しみたい人には圧倒的にプッシュしたい作品。本当に素晴らしい作品でした。

 

A: オススメ出来る作品

迷家 -マヨイガ- (diomedea)

水島努監督の意欲作という印象。登場人物のトラウマに焦点を当て、物語の流れに沿ってそれぞれのトラウマやその行動原理などが明らかになっていく構成になっているのが非常に斬新で面白い。登場人物も多く、ミステリーとして実際に事が起こり人間関係にひずみが生じ始めるまでに時間がかかるため序盤は少し退屈かもしれないが、中盤以降のエンジンのかかり方が尋常ではなく、最終話ではグッと引きこまれるような作りになっているので、序盤で切った諸氏には是非再度視聴する事をオススメする。異色ではあるがミステリーとして謎も多く、考察するに不足はないのでミステリー好きにもオススメしたいところである。良い作品でした。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (david production)

さすがはジョジョクオリティといったところ。第3部からスタッフの多くがそのままという事で、作風にあまり変化が無いのかと思いきや色合いや演出などでかなりテイストに変更があり、良い意味でグッと変わっている。また第3部まででも、作画監督をちょくちょく韓国のアニメーターが勤めていたところを、今期ではおよそ半分の回がそうなっている。若干未熟さを感じる部分もあるが、どこかアメコミ風なタッチになるが多く第4部には割りと合っているのかなとも感じる。色調の変化も含め、意欲的な仕上がりになっているという印象。まだ前クールという事で今回はAランクとしたが、十分オススメ出来る作品である。良い作品だった。

 

キズナイーバー (TRIGGER)

今期のTRIGGER枠2作目の本作品、岡田磨里脚本の2作目という一面もあり期待が非常に高かった。実際その期待に十二分以上で応えてくれた素晴らしい作品なのだが、世間の評価はなかなかどうして厳しいらしい。背景や作画など、ビジュアル面でも非常に優れた作品で、更に脚本自体も非常に出来が良く、易しいメタファーなどからその深い背景設定を読み取って考察するにも適した作品である。確かに最終話でのオチの付け方にいまいち納得できない人もいるのだろうが、個人的にはそれらも含めてよく仕上がっており本当に素晴らしい作品だったと言いたい。Aランクに入れている作品の中では最も良かったと思う。素晴らしい作品でした。

 

クロムクロ (P.A.WORKS)

継続2クールの1クール目のクロムクロ岡村天斎作品とP.A.作品が好きな私にとっては完全に波長の合った最高の作品。脚本の檜垣亮もDimensionWを除けば良い脚本を書く人ではあり、実際本作でもその才を遺憾なく発揮しているなあという印象。ストーリー自体は一本道で、展開などもある程度予測できるがイレギュラーを入れるタイミングが上手く飽きない構成になっている。また、P.A.WORKS作画班の力の入れ方も素晴らしく、モーションや肉感などの付け方が本当に上手くて舌を巻く。ストーリーにせよ作画にせよ、観ていてこれ程自然な非日常があるだろうかというレベルである。また、キャラの思考などが透けて見えるような会話が特徴的で、それぞれの感情や思考を言葉から読み取れるという点も良い。次クールでどうなるかという部分も踏まえて今回はAランクだが、大変良い作品です。次クールも楽しみにしています。

 

甲鉄城のカバネリ (WIT STUDIO)

大河内一楼脚本のWIT STUDIO新作という事で期待していたが、良くも悪くも期待通りの作品だったなという印象。大河内一楼はエディプスコンプレックスを抱いたキャラを描かせると何か映えるイメージで、実際美馬のキャラクターが今作では一番複雑に作られていたように思う。作画はさすがWIT STUDIOといった感じで素晴らしく、特に背景の描き込みは今期でも随一だった。また、メインスタッフが進撃の巨人に携わっていた事もあり、似通った演出や効果が散見された。WIT STUDIOが進撃やその後に培った技量を十二分に生かしていたように思う。ただ、キャラの立て方が非常に安易だったりストーリーラインが一本道で合わない人は多いだろうなという感じだった事もあり、非常にオススメ出来るという訳ではない。ただ、良い作品でした。

 

僕のヒーローアカデミア (ボンズ)

出たぞ、ボンズクオリティ。今期は3本も持っているので大変だったろうなと思うが、そんな事を微塵も感じさせない(コンレボでは感じさせられてしまった)クオリティだった。特に作画と演出が良く、1~5話では立て続けに感情を昂ぶらせられる演出と美麗な作画に魅せられる。正義と勇気と勝利というTHE 少年ジャンプという作風に良くあったブチ上げ演出が特徴的で、感動への持って行き方が本当に上手い作品。ただ、6話以降で失速するという点と1~4話のギャグが絶妙に面白くない(夕方アニメなので小学生に合わせるとそうなるのかもしれない)のとで、若干私感としての評価は下がってしまった。しかしそれが霞む程のクオリティを出してくれているので、2期も楽しみに待っています。非常に良い作品でした。

 

ばくおん!! (トムス・エンターテイメント)

ばくおん!!はバカのためのアニメだ。全体的に昭和の香が漂っており、ギャグと感動のバランスが非常に上手く取れた作品。正直なところ下らないネタが多いが、しかしそれが良い。バイクが好きな人が作っているんだろうなというのが良く解るほど、バイクの描写などが精緻で面白い。また背景が非常に優れており、美術さんの力が感じられる。こんな作品の何処がいいのかと言う人は多いだろうが、私は何故か好きなのだ。バカになれる人ならビールを飲みながらゲラゲラ笑って観る事が出来るだろう。良い作品でした。

 

文豪ストレイドッグス (ボンズ)

個人的な好悪で言うなら嫌いな作品だが、やはりボンズはいい作品を作る。作画や背景などビジュアル面での良さは今期でもトップクラスで良い。戦闘シーンでのアクションやエフェクトなども、カバネリ程ではないがケレン味があって素晴らしい。しかしどうにもしょうもない演出が多く、観ていて辟易とする部分が多々あった。全体として観ると十分良い作品なのでAランクとしているが、作画などが悪ければBあたりに入れていただろうという作品。悪くはない作品でした。

 

B: オススメするほどではない作品

ハイスクールフリート (プロダクションアイムズ)

海戦などの表現が精緻で全体的に質も高い作品。悪い作品という訳ではないです。Bランクに入れたアニメの中では一番良いと感じたアニメ。作画や背景の出来は良く、設定も凝ったものだったのだが、如何せん各話のシナリオにバラつきがあり、吉田玲子氏脚本の回では各キャラの感情や思考が読めるような構成になっていたのだが、それ以外の回はおよそ表面的な会話に終始するような内容で、キャラの多さが仇になっていたように感じる。可愛い女の子がきゃいきゃいしているのを観たい人と海戦を観たい人にはオススメ出来るが、そうでない人にはオススメするほどではない作品。

 

マクロスΔ (ビッグウエスト)

背景が非常に美しく設定がよく練られた作品。本当に背景の描き込みが凄くてその点に関してはかなり評価出来る。また、ヴァルキリーの戦闘シーンのスピード感だったりモーションだったりが凝っていて、観ていてつよい爽快感を感じる事が出来た。マクロスシリーズだけあって音楽も非常に良くて好き。しかし脚本やキャラの立て方がいまいちで残念。何が残念かと言われるとはっきりとは言えないが、それぞれのモチベーションが弱くて行動原理だったり感情の動きが掴みにくいからというのと、急に何やこれという演出が入るからだと思う。まあともあれ現状でオススメ出来る程ではないです。2クール目も観るけど

 

あんハピ♪ (SILVER LINK.)

いやこれは完全にドラッグでしょ。何やこのアニメは。女の子がただただ頑張って元気になるだけのアニメなのだが、とにかく訳のわからないことが多すぎる。しかしそれが良い。パステルな色合いとそれに合った水彩チックな背景とが非常にマッチしており、ビジュアル的な工夫がしっかりと見受けられる。実際ストーリー自体は本当に下らなくてどうしようもないのだが、何故か最後に涙が流れてしまう。完全に演出と監督の力という感じが強く、良くも悪くも常識から外れたアニメになったなという印象。個人的には好きなのだが他人にオススメする事は出来ない作品。

 

三者三葉 (動画工房)

作画とモーションが非常に優れている作品。5話を除いて全ての回で目を見張るような作画があるのは凄い事だった。さすがは動画工房。しかし、女の子がただ可愛い動きをしているだけで内容はないようです。日常系というのは中身がなくてただただ穏やかな事が進む傾向にあるけれど、三者三葉に関してはそれとはまた違う内容のなさだなあという感じ。キャラクターが極端すぎてその思考や行動原理を脚本が把握できてないんじゃないかなと思うほど、表面的な行動に終始しているという印象。好きな人は好きなんだろうが、私には全く合わない作品だった。

 

学戦都市アスタリスク (A-1 Pictures)

1期同様他愛もない作品でした。テンプレラノベアニメにしては良く出来た作品だった。A-1が作ってなかったらここまで良くなってなかったでしょ。とりあえずアクションが良いのと女の子が可愛いというのがアドいが、全体的にテンプレ感が臭いというのと、女性の行動が記号化されすぎていてブヒアニメとしては良いんだろうけど、そうでないとすれば観ているのがつらいレベルだ。ブヒアニメとしてオススメする事は出来るが、アニメ作品としてはオススメ出来る程ではない作品。

 

逆転裁判 (A-1 Pictures)

土曜夕方相当といった具合のアニメ。ゲームを再現するための努力が十分為されているのだなあと感じる。それ以外は特に他のアニメと比べて優れたところも無く、可も無く不可も無くといったところ。あくまで土曜夕方枠としてという意味での評価なので、深夜帯のアニメと比べるべくも無いといったところ。

 

うさかめ (アーススター)

てーきゅうの下位互換かなあと思っていたら意外と独自の空気感を持っており楽しむ事が出来たアニメ。パステルな色合いとてーきゅうとは違う独特なテンポ感で、最終的にはちょっと感動する作品。実際ギャグとしてはいまいちではあるが、作品としての完成度は3分アニメとしては十分じゃないだろうか。悪くない作品でした。

 

ワガママハイスペック (AXsiZ)

はい、可愛い。一昔前のキャラデザという感じで女の子が可愛いが、内容はないです。3分アニメの日常系の典型という感じでよろしいかなと思う。ギャグのセンスはいまいちで面白くないが、途中からスマホゲーの宣伝アニメになっていたのは本当にハイセンスなギャグで毎回笑ってしまった。人畜無害なアニメ。

 

C: オススメできない作品

くまみこ (キネマシトラス)

3話までは良い作品でした。テンポ感が少し悪くはあったけど、穏やかな空気感とヌルヌル動く作画とで観ていても苦ではなかったし、ギャグもちゃんと笑えるものだった。しかし4話以降原作からテイストが乖離してしまい、背後にじわじわと「田舎者コンプレックス」とそれに付随して生じる闇が漂い始め、最終的に作品を一刀両断に附すような言葉や演出として立ち現れて全てを無に帰してしまうようなそんな儚い作品だ。原作を読んだ事のない人は良いのかもしれないが、少なくとも原作を読んだ人にはオススメ出来ない作品だ。

 

ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? (project No.9) 9話切り

すいません途中(9話)までしか観てないので9話までの評価になりますが、作画自体も別段言い訳ではなくストーリーは臭くおっぱいの揺れくらいしか良いところが無いという作品。ストーリーが臭いというよりはただただスラングを使いたいだけの高校生が集まって障害者を健常者に戻そうとするのが非常に痛々しくて観ていられない。こういうのが好きな人が観ればいいんだろうけど、こういうのが好きな人とは作品の趣味が合わないので結局オススメ出来ない作品になったという感じ。語るべき事なし。

 

D: 観るのは時間の無駄だと感じた作品

ビッグオーダー (アスリード) 10話切り

さすがに時間がなかったので最終話までは観れてませんが、とにかくおっぱい以外はクソでした。作画もいまいちで演出もパッとしない、そして何より脚本がゴミのようで、キャラが何を思ってその行動をしているのかよく解らない作品。全体的なクオリティが低く、これが日曜朝5時半辺りにやっているならともかく深夜帯にやるのは何がしたいんだ、何処の層向けなんだという感じ。まあスケベシーンが多いからニチアサには持っていけないんだろうけど。本当に観ていて時間の無駄だな~~と思った作品。

 

坂本ですが? (スタジオディーン) 10話切り

何だこのアニメは。スタジオディーンはやはりスタジオディーンだったかという感じ。とにかく下らない。いやもう何を取ってもクソアニメですよ。良かったところはえーっと特に何もないです。とにかく観ている30分がキツかった。限界だった。笑いのひとつも起こらないギャグアニメが30分続くのがここまで厳しいとは思わなかった。もはや修行だ。何故これをアニメ化しようと思ったのか。終了。

2016年春アニメ第十三週所感

今週で完全に春アニメは終了しましたね。お疲れ様でした。

どのアニメもクオリティが高く、やはり今期は豊作だったと感じます。

名残惜しいですが春アニメ所感もこれで最後ですね。(総括は来週土曜に上げます)

ではいってみましょう!

 

 

宇宙パトロールルル子 (TRIGGER) 10~13話

本当に良い作品だった。宇宙パトロールルル子には人生の大切な全てのくだらない事が詰まっていた。頭空っぽな中学生の初恋という他者にとっては極めて無価値で他愛の無いものだが、初恋をした中学生は最強になれるというのは、別に中学生の初恋に限った事ではなくて、個人が抱く様々なつよい情動に対して言える事だ。他者から見て下らない感情こそが正義の原動力になり、それこそが何かを変える引き金となる。そういったある種の真理じみた事が根底にあった上でこれだけ面白く作品を構成できるのはさすが今石洋之氏だなあという感じ。7分アニメの短すぎず長すぎない特性を本当に上手く使った作品で、アクションシーンなどではエフェクトや作画の驚異的な良さを出しつつも、穏やかなシーンではニンジャスレイヤーフロムアニメイシヨンのような適当に流すような作りにして、その両者が両立しているというのが凄い。宇宙パトロールルル子は本当に素晴らしい作品でした。ありがとうTRRIGER、お疲れ様でした。

 

キズナイーバー (TRIGGER) 12話

いやー良い作品でしたね。賛否分かれるとは思いますが個人的にはかなり好きですよ。ただ、今回は最終回としては若干盛り上がりが弱めなのかなという印象があった。橋の上で2人が問答し、発動したキズナシステムが強く光り、抱き合ったまま飛び降りるという一連の流れが最も盛り上がる部分なんだろうけど、その後にもなだらかに良さのあるシーンが連続しているのでそういう印象になってしまったのかもしれない。物語の筋として、最終的に全員がキズナシステムに寄らない友情を得て、互いに一番初めとは全く違ったイメージの人格を獲得(というより発露)しているというのが個人的に注目したいところで、11話までではまだ各々の主張というか1話~で見せてきた人格が強かったが、最終的にはその人格とプラスでこれまでの物語の中で立ち現れた人格が強く主張しているというのが良かったように感じる。「何故」「どういう契機で」「何を思ったから」変わったのかが物語の中で明示されているのがキズナイーバーという作品の良さのひとつなのだろう。いや良い作品でした。ありがとうTRIGGER。

 

ふらいんぐうぃっち (J.C.STAFF) 11話

あーやめて。終わらないで。お願い、やめて終わらないで。ふらいんぐうぃっちが終わってしまったら私はどうやって生きていけばいいんだと思って観れていなかったけどまあとりあえず11話だけ観るかと思ってみたら2秒で優勝した。何やこのアニメは。30分が2秒になるってどういう事? いやほんと2秒すぎる。クジラが現れる前後の演出なんかは本当に素晴らしくてあー完全に優勝。もう何も言えねえ。書き始める前は真面目にいろいろ調べて考えて書こうとしたけどもう良いや。優勝。以上。本当に12話を観るのが精神的に厳しい。頼む終わらないでくれ。

 

ふらいんぐうぃっち (J.C.STAFF) 12話

優勝!! 完全に優勝!! J.C.STAFFの皆さん本当にお疲れ様でした。ふらいんぐうぃっちふらいんぐうぃっちたる所以がギュッと詰まった良い回でした。穏やかな日常の中に小さく優しい魔法が輝くこの世界こそ、現代社会に疲れた我々の心を癒す一筋の光となるのだ。今までに出てきたキャラのほとんどが登場し、それぞれとの物語を思い出せるような作りになっているのも大変素敵。作画も非常に良く、なびく髪の表現やその他諸々のクオリティも高く本当に満足だ。ふらいんぐうぃっちは終わらない。我々の中に生き続けるのだ。それにまた何度でも会う事が出来る。BDでな!!!!!!!!! ねぷたにも行こうな!!!!!!!!! 本当に最高の作品でした! 優勝!!!!!!!!!

 

うしおととら (MAPPA & studioVOLN) 39話

研究室に行く前に観たのは完全に失敗だった。最後は本当に涙が溢れてしようがなかった。3クール39話分、これまで積み上げてきた全ての物語を清算し、強大なカタルシスを与えてくれる素晴らしい出来。藤田和日郎氏がツイッターでも言っていたように、「物語は終わり、そこに取り込まれたヒトを解放する」というのが今回の素晴らしいところだ。うしおととらという世界はこの話で完結し、ひとつの圧倒的な到達点が描かれている。最近の「続編が出るかもしれない」という体で含みのある終わり方をする作品が多い中で、最終回を最終回然として十分に大成しているという意味でもうしおととらは評価すべき作品だと感じる。本当に良い作品でした。オタクはちゃんと観よう。

 

甲鉄城のカバネリ (WIT STUDIO) 12話

WIT STUDIOの技術力の高さに感心する作品だったなあ。作画やアクション、演出などこれまでの作品で培った諸々の技術が込められている完成度の高い作品。ストーリー自体も大河内一楼氏脚本の良さが出ていてよかったんじゃないでしょうか。美馬は復讐したタイミングで自分のやりたい事がひと通り終わったからこそ、今回のような「恐れず希望を抱く」生駒との決闘に望み白結晶も打ったのだと思うと、今までの一貫した悪性から解放され、ひとりの人格として昇華されたように感じる。最終回だけあって印象的なシーンばかりで、構図などコンテの良さも際立つ回でした。直球で良い作品だった。

 

ハイスクールフリート (プロダクションアイムズ) 12話

良い最終回でした。はいふりに関しては今まで結構扱き下ろしてきたけど、最終回まで観るとやはり「救われた」という感がある。今回の脚本はもちろん吉田玲子氏で、シリーズ構成のそうまとめという上手い決算の仕方をしていたなあという感じ。良い部分も悪かった部分もまとめて、総退艦時の全員の表情を作っているというのが良く解った。途中の戦闘に関しても「晴風らしい」闘い方をしていて、これまでの経験で成長した乗組員たちの姿を観る事が出来たのもとても良い。やっぱはいふりは海戦がメインってそれ一番言われてるから。まあともあれ大団円で良いじゃないですか。良かった良かった。

 

三者三葉 (動画工房) 12話

最終回も含め作画だけの作品だったという印象。安易に可愛さに流されてはいけない。せめて最終回くらいは何かしらの集大成としての部分を出して欲しかったところだが、結局のところ「女の子を可愛く動かした」だけだった。確かに映像としてのクオリティは高く、モーションの凝り方や作画・背景の完成度は非常に高かった。しかし(おそらくこういう事を言うと殴られるのだろうが)ストーリーや演出が絶望的に悪く、女の子が可愛く動いているだけで各々の感情や内面の無い記号化されたキャラクターの虚像だけが延々と画面の中を彷徨っているだけにしか観えなかった。最終話までそういう構成だった事も鑑みて、私は三者三葉は取るに足らないアニメだと言いたい。

 

僕のヒーローアカデミア (ボンズ) 13話

1クール目終わりにしてはかなり弱めな終わり方をしたなあという印象。個人的に演出の大久保朋氏は非常に好きで、穏やかな運びながらもキメるところでしっかりキメてくれるというイメージなのだが、今回に関してもそんな感じだったのでまあ1~4話のブチ上げと比較して弱く感じてしまってるんだろうなという感じ。実際良い出来ではあったので1クールめの最終回としては十分だったんではないでしょうか。前回ほどの作画はなかったが、今回も一定以上のクオリティではあったので良かったかなという感じ。次クールも楽しみにしてます。

 

クロムクロ (P.A.WORKS) 13話

ん~~~~しゅき!! いや良い作品だよなあほんと。細かく丁寧に仕上げられた脚本と作画は観ていて本当に「自然」という感じで、何処を取っても好きという感情ばかりが沸いてくる。キャラの各々の性格がしっかりと練られていて、それぞれが取る言動や行動に違和感が沸かないというのは本当に凄い事だと思います。脚本の森田繁氏は5話の学園生活回も描いてらっしゃる訳だが学園生活回は森田氏に任せるとかそういうのなんですかね。(たまたまだと思うけど) まあともあれ穏やかな良い回だったと思います。あとスパイダーのメカデザめっちゃカッコいい。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (david production) 13話

やーうん、良い回だったんじゃないですか? 穏やかで。ギャグも十分冴えてて。良くも悪くも平均的な回だったかなという感じ。他の回に比べるとつよい見所は無いものの、親子の関係の深まりが端的に表現されていて良かったと感じる。まあ物語自体がそれ程つよい盛り上がりのある回ではないのでそのあたりは仕方ない。平均的で良い回でした。

 

マクロスΔ (ビックウエスト) 13話

他の話に比べると悪くは無い。演出の筑紫大介氏の力が結構大きい役割を果たしている印象がある。ヒロアカ2話などでもそうだが、音楽に合わせて物語を推移させるような演出が際立っていて、今話に関してもそれが良く表れていた回という感じ。ただ、脚本自体が馬鹿げているというか「何でもありかよ」という気分になってしまうような流れなので残念である。まあマクロスΔだから仕方ないかと思ってしまう部分があるのである意味これまでの話は成功しているのかもしれない。折り返し地点に差し掛かったが、今後の物語の展開も一応気にはなるし、来クールもたぶん観ます。

 

ワガママハイスペック (AxiZ) 7~12話

良かったんじゃないですか。3分アニメとしては十分なクオリティで可愛い女の子の他愛ない日常が十分描かれていて観てほのぼのする事が出来た。他は特にいう事がないですね。終わり。

 

うさかめ (アース・スター) 4~12話

始めは「てーきゅうの下位互換かな?」と思っていたが最後まで観終えて思うのはやっぱりちょっと違うなという事。最終回はちょっと感動したし、てーきゅうほどのカオスさは無いにしてもギャグも十分という感じで、悪印象は全く無かった。時間を潰すにはいい作品だったなと思います。

2016年春アニメ第十二週所感

今週は最終回の作品も多く少し物悲しいですが、どの作品(一部例外あり)も本当に素晴らしい最終回を迎えており、今期はやはり豊作だったのだなあと幸せな気持ちになっています。

幾つか観られていない作品もありますが今週もいってみましょう!!

 

コンクリート・レボルティオ 超人幻想 -THE LAST SONG- (ボンズ) 24話

これ程に素晴らしく、直球でアツいアニメがあっただろうか。社会では正義を諦めた大人たちが「正義を追い求める事なんて」と上から目線で話してくる。「たかが○○が社会を変えられるはずなんてない」そんな言葉で人の心を挫いてくる。しかし、いつの世でも正義というのは誰かが求め続けるもので、誰かのために掲げられるものだ。「たかが」や「無意味」と言われようと誰かのために悪を挫き闘う事を選ぶ、そんな人吉爾朗の姿こそ、私たちが追い求め続ける「子ども」の形なのだろう。おそらくは「たかがアニメで何が変えられる」という言葉に対して水島精児と合川昇が言いたかった事がこの回には込められているのだろう。しかしたかがアニメにこんなに心を動かされる私のような人間もいる。ちゃんと伝わっています。たかがアニメに心動かされるのは、きっと私が子どもだからだけど、自分も爾朗のように正義を追い求め、「たかが」と何かを踏みにじる人と対峙する者に、そしてそんな正義の「味方」を目指せるなら、子どものままの心で居ても良いのかもしれない。この作品にはたくさんの言葉と思いが込められていて、私たちの心に強く、激しく、直球で投げかけられてくる。これが水島精児と合川昇がやりたかった事なのだあと強く感じる。こんなに素晴らしい作品をリアルタイムで追う事の出来る時代に生まれる事が出来て本当に良かった。コンクリート・レボルティオ 超人幻想という作品を作ってくださったスタッフの皆さんには感謝の念を禁じえない。ありがとうございました。お疲れ様でした。

 

ジョーカーゲーム (ProductionI.G) 12話

ああそうか、これが最終回か。非常に淡白に終わるのだが、それもまたジョーカーゲームらしくて良い。ジョーカーゲームの面白いところは、物事が時間的空間的に十分隔離された、いわば箱の中で進んでいる事で、今回と第一話はその時間的な隔離をしっかりと印象付ける役割を強く担っているように感じた。主人公が入ってからの抜けるまでの話で構成し、初めと終わりを同じシーン・同じ台詞で括る事でその中で完結された物語という印象を色濃く残す。そういう装置がジョーカーゲームでは各話毎にも見受けられ、その典型として全体を取りまとめる第一話と最終話だったのだろう。ジョーカーゲームは全てにおいて完成度の高い、アニメーションのひとつの到達点と言っても良いように思う。

 

ばくおん!! (トムス・エンターテイメント) 12話

ばくおん!!はバカのためのアニメだ。純粋に馬鹿馬鹿しい事を笑って観れる人間のためのアニメだ。最終回まで本当に下らない話だったが、しかしそれが良い。それがばくおん!!だから。バイクのない世界に迷い込んでしまった羽音が観た「バイクがなくても上手く回っている世界」。それを観てもなおバイクに乗りたいという思いが沸きあがってくるという演出は、観ているこっちまで何だかバイクに乗りたくなってくる程良いものだ。背景の美しさもさることながら、やはりばくおん!!には人を魅了するものがあるように感じる。良い作品でした。

 

くまみこ (キネマシトラス) 12話

オタクたちは「最終話は本当にクソだった」というが、私はこれをはっきりと否定したい。最終話がクソだったのではない。4話以降が全てクソだったのだと。確かに単話単話で観ればまちちゃんは可愛いしほのぼのしてるし原作の話の流れは一応踏襲していると感じたかもしれないが、そのギャグの方向性は原作とは乖離したもので、田舎ものが都会に感じるコンプレックスをメインの主題に置いていた点でも原作とは異なった方向性であると観る事が出来る。正直なところ12話は4話以降の総決算であり、言うなれば「起こるべくして起こった悲劇」だ。おそらくは監督・脚本も始めはちょっとしたテイスト変更に始まったところが、まちやよしおくん、ナツの立ち位置やキャラづけが少しずつずれていき、「このキャラなら当然こうする」という変更やオリジナルシナリオの導入で完全に方向性がずれてしまい、最終回でのこの結果に至ったのではないだろうか。もしも構想段階でこの方向性だったとしたら悪質な原作レイプだ。そういう意味で最終話だけが悪いのではなく、4話辺りからの全ての流れ・演出が悪かったのだと言いたい。あと、最終カットでナツとまちがイチャイチャしながら「何も考えなくて良いんだよ」という台詞をナツが発する事で今までの全ての愛の営みが茶番と化したのは、原作どおりの台詞とは言えタイミングを弁えない本当に外道な行いだと思います。

 

迷家-マヨイガ- (diomedea) 12話

うーん良い最終回なんだけど何とも言いがたい感じ。全員とはいかないまでもある程度の人間が人間の里に帰ったわけだけど、この中の人間のどれだけがナナキを自分の中に取り戻して帰ってきたんだろう。光宗や隼、真咲は大変な思いをして取り戻したというのに、他の人間(特に他者を暴力的なまでに支配or処刑しようとした面々)は何を以って帰る事が出来たんだろう。それぞれの選択の根拠は何となくわかるが、それを阻むものがナナキなのではないのかと感じた。もしこれが、「ナナキを受け入れて帰った者には平和な生活が待っているが、そうでないものはナナキを置いてきた事になり人間として不十分になってしまう」というオチなのだとするとゾッとする。締めの仕方も謎を残す、非常に良い作品だったなと思います。始めは疑っていたdiomedeaさんも最後までしっかり作り上げてくれてありがとうございました。

 

あんハピ♪ (SILVER LINK.) 12話

あんハピ♪は間違いなくクソアニメだ。しかしどうして涙が出てくるんだろう。何故名残惜しく感じてしまうんだろう。何故二期を臭わせる終わり方に心が熱くなってしまったのだろう。初めはむしろ嫌いな方で「何やこのクソアニメは」としか思っていなかったのに、回を追うにつれて少女たちのいかなる境遇でも幸せになるその姿に心惹かれ、最終回ではつい涙を流してしまった。監督の大沼心氏は、ここまで見込んで作っていたのだろうか。脚本は本当にくだらないものなので演出も他の良い作品に比べるとさほど良いと思える程でもないのに、どうしてこうも絶妙に仕上がったのか。本当に謎である。誰にもオススメする事は出来ない。しかしこれだけは確かなことだ。私は最終回で涙を流し、二期も観るだろう。良い作品でした。ありがとうございました。

 

学戦都市アスタリスク (A-1 Pictures) 24話

戦闘シーンがやはりアツい。非常に良い出来だった。ストーリー自体は本当にただのクソラノベって感じでアレなのだが、やはり学戦都市アスタリスクに関しては戦闘シーンだったり諸々の作画の良さがアドいポイントになっているなあという感じ。これA-1が作ってなかったらただの産廃になってたでしょ。まあ3期以降もやるだろうしここまで観てしまったら最後まで観ちゃいたいんだけど、正直なところ観る価値があるかというと作画以外ほぼほぼないので時間が押して来たら即斬る構えで次期も迎えねばならんなという感じ。以上。

 

クロムクロ (P.A.WORKS) 12話

は~~~~最高かよ。今回は肉の回であった。いやほんと、人間の体とか肉の柔らかさの表現はP.A.が随一ですね。特に由希奈がマッサージを受ける部分では肉の動きが「わかる!! こうなるのめっちゃわかる!!」という動きをしていたり、気を込めてもらうタイミングで体にズシンとその場で衝撃が走る描写などは本当に凝っていて素晴らしかった。しかも訓練を通して由希奈がちょっと痩せたように見えるのもすごい。射撃訓練でもリコイルがリアルに描かれていて実際に人を観ながら描いているのかな?という印象。クロムクロを観ていて本当に良かった。大変良い回でした。

 

甲鉄城のカバネリ (WIT STUDIO) 12話

最終話前の重要な局面な回だったが、やはり作画や表現が堂にいっているなあという感じだ。今まで浮ついていた物語がここに来て安定感のある印象に変わったのは、やはりラスボスと明確に乗り越えるべき対象とが設定されたからだろう。こういう「最終回前にラスボスが確定する」というストーリー構成とそれを際立たせる演出は最近あまり見ない形式だったのでよさみが深い。前回では暗く靄とした海の描写だったが、今回は青々とした海と空が描かれており、生駒の精神状態の好転と今後の物語の先行きが示されており、その辺りにも良い拘りを感じる。これまでの回に比べると良い回だったと思います。

 

マクロスΔ (ビッグウエスト) 12話

うーん何か今回に関しては微塵も記憶に残らない回だった。何があったかというと特に何もなかったです。次回以降に繰り広げられるであろう戦いに向けた心の準備回なんだけど、まあ全体的に陳腐で唐突感のつよいストーリーなので観ていてあまり心地よくない。もうマクロスΔだから仕方ないっちゃ仕方ないんだけど、脚本が根元歳三氏でシリーズ構成も担当されててこれなので、今後にあまり期待できないなあとなる回だった。

 

うしおととら (MAPPA & studioVOLN) 38話

最終話前だけあって怒涛の展開で物語が進んでいく。正直早すぎるかなとも感じるが複数話に分ける程の内容でもないのでこんなもんなのかなという印象。ここ3話程度ずっとアツい展開が続いているのでそろそろダレてきた感じがあるが、次が最終話というだけあってやはり力の入れ方が良い。MAPPAは本当によくここまでクオリティを変えず38話も作り上げたものだ。素晴らしいとしか良いようがない。最終回が本当に楽しみだ。

 

ハイスクールフリート (プロダクションアイムズ) 11話

うーん、やはりはいふりはいまいち性に合わない。キャラの構成が不十分なのか演出が悪いのか、それぞれの言葉が浅く感じられる。各キャラの言葉というのはその背後に各々の考えや噛み含んだ思いがあってそれで出されるものだと思うのだが、全体的に吉田玲子脚本回以外のはいふりのキャラの言葉にはそれが見られなくて、単なる言葉繋ぎにしか聞こえないのがかなり強いかなという印象。全体的に描き込みが浅くて余分な描写が多すぎたかなと感じる。11話までで感情を引き上げられなかったのは残念ではある。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (david production) 12話

おっ、出ましたね、コンテ加藤敏幸氏と演出朝木幸彦氏のタッグ。ジョジョでは5話(虹村兄弟回最終話)がこの2人でしたが、相変わらず非常に良いですね。間合いの取り方が上手く、見せるべき部分を良く解っているという印象で、億安とレッドホットチリペッパーとの深い因縁を良くここまで爽快に現してくれたなあと感じる。全体的にクオリティも高く、今後の物語の展開に対して更なる期待を寄せる事の出来る構成になっており非常に安心感があった。良いものでした。

 

文豪ストレイドッグス (ボンズ) 12話

うーんまあボンズだから観るけど。ボンズだから。今回も陳腐な茶番に付き合わされたと言う感がつよい。この作品に関しては作画やそのあたりが良いという程度でそれ以外はもう何も言うべき点がないですね。

 

僕のヒーローアカデミア (ボンズ) 12話

いやあ出ましたねえボンズクオリティ。こんなの少年の心を持っているなら魅了されない訳ないじゃないですか。戦闘シーンにおけるボンズの作画演出は群を抜いて凄い。コンクリート・レボルティオと文豪ストレイドッグスも掛け持ちながらでこれだけのクオリティを維持できるのは素晴らしい事だ。Aパートは少し冗長で夕方アニメ感のある締まりのない演出だった印象だが、Bパートからは完全に作画のクオリティも含め圧倒されてしまった。良い回でした。

 

三者三葉 (動画工房) 11話

-

2016年春アニメ第十一週所感

どのアニメも物語がかなり進展してまいりまして、各々の主題なんかもようやく完全に把握できるようになってきましたね。

来週には最終回を迎える作品もあり、大豊作の今期が終わってしまうと思うともう涙が出てきそうなそんな感覚すら覚えます。

ともあれ今週もいってみましょう。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (david production)  11話

うーん、今回はかなり張りのない微妙な回でしたね。ストーリー構成や単話としての構成としては十分面白いのだが、他話と比べて緊張感や山がなくかなり平坦な印象。9話の演出は外注でも十分面白いと感じたのだが、今回はそうではないという感じ。まあ原作が良いのとノウハウがあるのとで観れない程ひどいという訳ではないが、やはりジョジョというビッグタイトルには期待せざるを得ないし、今回に限ってはそういう意味で満足度が低いという意味です。別に悪い出来という訳ではない。

 

甲鉄城のカバネリ (WIT STUDIO) 11話

優しいデブは死ぬ。最初から解ってた結末だったが悲しいなあ。物語自体は様々な物事が起きるべくして起こったという印象。全体的に予測可能な、良い意味で王道な展開を見せている。列車という環境にする事で一所に大勢の人間が集まり関わりながら、複数地点を移動してそれに従い物語を進める事が出来るというのは銀河鉄道999を初めとする幾つかの作品で取られてきた手法ではあるが、大河内一楼はこれを上手く情景描写と組み合わせながら表現を昇華させている。特に今回は他話に比べて重要な立ち位置の回で、圧倒的な絶望と共に色彩の歪んだ海が背景として配置されることで、今後の先行きの不明さと明確な落としどころを見せない不安定さとが良く表されている。表現技法としての上手さが際立つ回でした。

 

キズナイーバー (TRRIGER) 11話

最終回に向けて力を溜めているというような回。個人的には勝平が千鳥に答え合わせで電話をする時に時間差を表現しつつも同時的に物事を進める演出が結構斬新で好き。全体的にコンテ・演出が洗練されていた印象で、カットの割り方や表現の仕方に美しさを感じた。物語自体は穏やか且つ一手に進展しているのだが、それを思わせない構成なのもすごい。この回では感情的な昂ぶりを抑え、次回以降の最終回で訪れるであろうカタルシスに向けて強く力を溜めているという印象。良い回でした。

 

文豪ストレイドッグス (ボンズ) 10話

良いアクション回ですね。話の筋だったり臭い演出だったりはもう何も言わない事として、古き良き記号化されたアクション描写が多々用いられているという意味で非常に面白い回だったかなと感じる。エフェクトの作画だったりもシーンに良く合っており良い出来だった。ただ、船体から昇る爆煙の輪郭がはっきりとしすぎていて、これは本当に煙なのかという良く解らない感覚に陥る。作画で書くにも長時間且つ可変なために大変だろうが、CGでは少し物足りない気持ちになってしまう。アクションなどは良い回でした。

 

コンクリート・レボルティオ 超人幻想 -THE LAST SONG- (ボンズ) 23話

本当に素晴らしい作品であると再確認できる回。もう何から話せば良いかわからない。超人たちの多様なそれぞれの思想が世間の思想潮流と共に流れ、一本の大きな濁流の中に飲み込まれていく様は観ていて物悲しさを感じるが、しかし同時にカタルシスへと誘われるゾクゾクとした感覚を与えてくれる。超人の何たるか、そしてその背後にある原子力や夢へのメタファーなどが全て共鳴し合いひとつの物語を形作っており、本当に水島精児や合川昇という人間の底知れぬ思想を感じる事が出来る。また、戦闘シーンの作画や諸々のカット割りなど本当に頭がおかしいんじゃないかと思う程芸術としてのレベルが高い。全てにおいて良いと言わざるを得ない素晴らしい作品。来週が最終回である事をこれ程恨んだ作品があっただろうか。

 

クロムクロ (P.A.WORKS) 11話

端的に申し上げて非常によろしい。クロムクロの良いところは各人の考えの源流や生活の様子がそれぞれのシーンから透けて見えるところ。何故このキャラクターがこういう行動や言動をしたのかというのが特に今回は良く表現されていたように感じる。剣之介がフスナーニを刺した後その手の震えを由希奈が抱きしめて沈めるシーンなどは特に象徴的なシーンで、これまでの物語を踏まえた上で且つ各々の感情や考えが染み出るような本当に良いシーンだったと感じる。素晴らしい回でした。あとみんなでカレーおにぎり持って登山しようね。

 

迷家-マヨイガ- (diomedea) 11話

いやー良いよ。やはりスロースターターながら水島努監督と岡田磨里が手を組むとこんなに凄い事になるのかというのを実感させられる作品。今回は12話に向けての助走段階の回であったが、緊張感が全体に良く漂っていて上手い構成だなと感じる。迷家の凄いところは引きの上手さにあるように思う。常に何か重要な事を忘れているような、重要なピースのひとつが埋まらないと感じさせられるつくりで、観ていて「早く次話が放送されないかな」と強く感じる事が出来る。いや良い作品ですよ。

 

ジョーカーゲーム (ProductionI.G) 11話

あー良い。良いですねえ。今回は初めてスパイ側の主観で描かれることの無かった回。ドイツ軍側の目線でのみ描かれているが、その裏にD機関の牧の思考だったりが亡霊のように立ち現れてくる様は見事な描写だと舌を巻く。今回はかなり淡々としたテンポで進むが、それが逆に葬儀を思わせる作りで良い出来だと感じる。作画の感じが他話に比べ少し変わっていたように感じるが、作監が中村深雪氏というだけあって綺麗に纏まっていて個人的には結構好きでした。非常に良い回。

 

うしおととら (MAPPA & studioVOLN) 37話

いやー高まる。高まるぞ。真由子がとらの元へ行って髪を梳くシーンなどは特によく、ただただ胸の高まりを感じるだけの機械となっていた。古くから愛されてきた作品だけあって非常にベタな展開ではあるものの、そのベタさが昨今のアニメにない良さを与えてくれる。MAPPAは良くぞここまで安定したクオリティでうしおととらを送り届けてくれたなあという感じだ。ありがとうございます!! 最終回が本当に楽しみだ。

 

ハイスクールフリート (プロダクションアイムズ) 10話

はいふりに関しては吉田玲子氏脚本回が来るたびに「あ~やっぱ良いじゃん、これを求めてるんだよ」となるのが何とも。吉田玲子氏の脚本はやっぱりそれぞれの人物の人柄がしっかり出ている良い脚本だなと感じる。多くのキャラクターが出てくる作品においては記号化されたキャラの表層だけが描かれてそれ以上掘り下げる時間がないという事が多いが、吉田玲子氏の脚本ではガルパン然りそのキャラごとの個性を把握し、考え方やそれまでの暮らしぶりが伺えるよう重点を上手く変えながら描かれているという印象がつよい。こういった脚本が書ける方だからこそ今まで大作を作り上げられてのだろう。今回は吉田色のつよい回だったと感じます。

 

マクロスΔ (ビッグウエスト) 11話

とても悲しい。悲しいですよほんと。泣いてる。いや泣いてへんけど。マクロスΔもいよいよ話が進んできて1クール目の最後をどう落とすか気になるところ。巨大戦艦も出てきたし正面衝突で一通りの締めを作るのかな? 演出自体は非常に臭いし観ていて嫌な意味で唸りたくなる時もあるけど、それでもやっぱり王道的な展開には惹かれてしまうのが人の性というもの。ちかたないね。良く世界観が作りこまれたお話だと思います。

 

ふらいんぐうぃっち (J.C.STAFF) 10話

なあオタク、一緒に青森で林檎農家やろうや。今回も本当に良い出来でした。ただただ心癒される回といった感じ。那央さんが料理をするシーンの描写なんかは特に良く人の動きを考えて作られているなとわかるつくりで、たまねぎを切るときの一連の動きなんかは説得力があっていい。林檎農園で摘果(花?)をするシーンでは背景の美しさが際立っていて、今話はビジュアル的な良さを詰め込んだ回だったなあという印象。あと真琴が脚立から飛び降りるシーンでちらりとヘソが見えたりするのも素晴らしい。相変わらず良い回でした。

 

僕のヒーローアカデミア (ボンズ) 11話

やはりキレが落ちてしまっているなあという印象。このあたりで他の生徒たちの個性紹介をしなきゃならんという事もあり、物語の進展度合いが落ちるというのはもちろん仕方ない事なのだが、メリハリの無さというかカットの割り方のよさのようなものが失われつつあるのが少し悲しい。まあボンズだし何とかしてくれるでしょう。以上。

 

学戦都市アスタリスク (A-1 Pictures) 23話

厨ニ感あってつよいですね。私はとりあえずユリスと結婚したいんですけど。完全に酒飲みながらこれ書いてるんでもう何も考えられないですね。いや考えてますけど。何というか学戦都市アスタリスクに関してはもう脚本とかその辺に関しては何も言う事が無い。とにかくしょうもないので良い脚本を求めている人は観なくて良いと思う。ただ、今回に関してはオーフェリアが能力を発揮したときのエフェクトが、綾斗が能力を解放した際(何話だったか忘れた)の表現にかなり似通った、新しく引きこまれるようなもので見応えがあった。そのあたりに関してはやはりA-1といったところか。それ以外は特に言うべきことも無いですね。

 

ばくおん!! (トムス・エンターテイメント) 9,10,11話

いやーばくおん!!はほんと良いっすね。個人的に推していきたいアニメです。ギャグアニメとしてのよさがつよいので今回は3話一絡げにしますけど。これまでの話を踏まえて言わせていただくと、ばくおん!!は酒を飲みながらゲラゲラ笑って観るのが良い。本当に全くバイクを知らなくても面白い構成にしているのは監督含めスタッフさんの愛あってこそのものだろう。ここ3話は背景・作画に関しては特筆すべき部分はなかったが、脚本および演出に関しては非常にばくおん!!らしくあったなという感じ。特に11話の演出は目を見張るものがあり、単に私が園田雅裕氏の演出が好きという部分はあるが、ギャグセンスと間の取り方の絶妙さがかなり際立っており、本当に好きだった。単に面白さだけを求めるのであればこの作品を観ておいて損はないだろう。とにかく楽しめる作品でオススメ。

 

あんハピ♪ (SILVER LINK.) 11話

デンドロビウムデンドロビウム以外の感想わかないでしょ今回は。いや嘘なんですけどね。今回は1,2話に次ぐレベルで作画など諸々のクオリティが良かった回でした。特に終盤で小平先生が森の中を歩きながら意味深な事を言うシーンなどは透明感が高く構図の良いカットで、劇場版作品もビックリという感じでした。あんハピ♪は他の作品と比べるものじゃない。心で感じるものなんだ。

 

三者三葉 (動画工房) 10話

-

 

くまみこ (キネマシトラス) 11話

もう特に言う事は無いです。本当にひどい。原作に言及するつもりは無かったが、何故ここまで原作と乖離したイメージの作品に仕上がってしまったのか。