2016年春アニメ第九週所感

私もそろそろ忙しくなってまいりまして、4年ぶりの受験勉強に励む流れになっております。

という訳で来週から「逆転裁判」「坂本ですが?」「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」「ビッグオーダー」および宇宙パトロールルル子を除く短時間アニメを切る事とします。

また順次忙しくなってきたら「学戦都市アスタリスク」「あんハピ♪」「三者三葉」「マクロスΔ」の順に切っていく可能性がありますね。

それ以上は絶対防衛ラインなので切りたくないところです。

という訳で今回もいってみましょう!

 

 

宇宙パトロールルル子 (TRIGGER) 7~9話

いや勝利でしょ。大勝利ですよこれは。優勝ですよ。7~9話はこれまでの話数以上にTRIGGERっぽさの強い回であった。というか全部これまでのTRIGGER作品とのコラボ回だったのでそりゃそうだ。キルラキルリトルウィッチアカデミア・Sex&VIOLENCE with MACHSPEEDと個人的に好きな作品が揃い踏んでいるので最高でしかなかった。Sex&VIOLENCE with MACHSPEEDはアニメーター見本市で限定再公開しているので是非ともご視聴あれ。元のアニメーションは更にキレがあって最高に面白いので是非に是非に。7分アニメという都合上時間の制約をかなり受けるはずのところを、それを逆手に取った上手い構成。てーきゅうとはまた違った「速さ」という演出が出来ているのが素晴らしい。本当にいい作品だと思います。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (david production) 9話

かなり昭和感のあるテイストに仕上がっており良い回だった。元々の作風自体がそういう昭和感のつよいものではあるけど、エコーズの能力の都合上効果音という表現が更に昭和感をつよくしており、それを上手く生かしていたのが今回だったなという印象。頭に残りやすい印象的なカットが多く、絵コンテの加藤敏幸氏の手腕が伺える。バランスの取れた良い回だったんじゃないでしょうか。

 

うしおととら (MAPPA & studioVOLN) 35話

クライマックスに向けてぶち上げていく回で、観ていてつよい爽快感を感じた。個人的に米村脚本回よりも井上脚本回の方がカタルシスの持っていき方が上手くて好きなのだが、今回に限ってはコンスタントに感動を与えられ続けて知らず知らずの内に涙を流してしまう程だった。少し駆け足な印象はあったが、最終決戦直前といえばまあこんなものだろうと感じる。作画は前回前々回などと比べて少し見劣りはするが全く違和感などは感じない、次回以降に力を蓄えているのだろう。次回次々回が本当に楽しみな回でした。

 

ジョーカーゲーム (ProductionI.G) 9話

岸本卓は天才。第5話でこのシリーズにおけるスパイのあり方を提示されたという話をしていたが、今回(8,9話)はD機関の信条である「殺すな、生きて帰れ」という部分が風機関との対比により明示される形になった。D機関の方が一枚上手である事がはっきりとわかるつくりだったが、2話構成の特性を利用した、1話で引き2話で落とすという構図が非常に上手い。作画などその他の諸々の部分に関してもこれまでに劣る事なくこれだけのクオリティを出してくるのはProductionI.Gの地力といったところか。素晴らしい出来でした。

 

三者三葉 (動画工房) 8話

作画どうなってるんだ。動きすぎなんだよなあ。動画工房の優秀さは知っているが1,2話レベルの作画を持ってこられると少しビビる。5話で作画がガクッと落ちて、その後総作監を1話置いて復帰したかと思ったら右肩上がりなのすごすぎませんか。内容自体はもう特に言うことはないが、記号化されたキャラを煮詰めて濃密にした結果、双葉ちゃんと姉以外恐ろしいほどに性格が悪くなってしまっているというのは観ていて面白い部分ではある。作画がすごい回というただそれだけのものでした。

 

コンクリート・レボルティオ 超人幻想 -THE LAST SONG- (ボンズ) 21話

んん~~~~良いっ!! ボンズが本気を出したという印象。何だあの作画、気合入りすぎやろ。ストーリーの要にもなって来る重要な回で、様々な人間の思う多様な正義の形が顕わになってきたという印象。それぞれの人間が互いにその強い思いをぶつけ合う事で、群像劇とはまた異なった、因果関係のはっきりとした物語が形成されていくのはコンクリート・レボルティオの最大の特徴であり、今回はその傾向が顕著に現れていたように感じる。脚本の合川昇の天才さが伺われる本当に凄い回。コンクリート・レボルティオはここ最近でも類を見ない作品だと感じる。本当に素晴らしいです。

 

ふらいんぐうぃっち (J.C.STAFF) 8話

は? 何やこれ? ほんまに30分アニメか? 2秒で終わるんやけど。何これ。最高かよ。脚本は1,2話の脚本とシリーズ構成をされてる赤尾でこ氏。脚本自体は特に何かが起きるというわけではないが、不思議な事がさも自然な事のように起こるそのつくりの上手さには舌を巻く。ほんと全てにおいて良いアニメだなあ。個人的にキツネさんが入る時に扉を足でカリカリするのが本当に好き。可愛い。優勝。みんな可愛い。勝利。日常生活の様々なつらみが浄化される。優勝。

 

文豪ストレイドッグス (ボンズ) 8話

いやー面白くない。絶望的にしょうもない。元々この作品自体あまり好きではなかったが、特に今回は典型的に好きではない回であった。まあ原作がアレというのもあるが、演出がとにかく臭い。好きな人もいるだろうからこれ以上は扱き下ろさないが、最後の最後で取り繕うようにして良い話に持っていっているだけで、実際深みも何もない表面的なアニメだと主張したい。

 

クロムクロ (P.A.WORKS) 9話

かなり穏やかに進行した回だったように感じる。全体的に演出も緩やかで、しかし様々な部分で説得力のあるつくりをしているのはすごい。等身大の女子高生がロボットに乗る、その際の葛藤も「言葉の選び方」で解決してしまう辺りクロムクロは今までにない新しい形のロボットアニメを提示している。檜垣亮のシナリオの中でも随一の作品ではないだろうか。DimensionWとはなんだったのか。(あれは途中から参入したから仕方ないね) 作画も相変わらず質がよく良い出来でした。良い。

 

甲鉄城のカバネリ (WIT STUDIO) 8話

今回も美しい出来であった。特に無名ちゃんが過去のシーンでカバネリになる何かを投与されたシーンの絵は非常に美しく感服した。8,90年代マッドハウスっぽい絵柄が随所に出てくるのが本当に好き。屍と闘うシーンではバイクが出てきたわけだが、マフラーから蒸気らしきものが吹き出ているあたり蒸気機関っぽくてめっちゃ良い。スチームパンクの世界観が十分に生かされている点が甲鉄城のカバネリの良いところのひとつ。今後も注目していきたい。

 

僕のヒーローアカデミア (ボンズ) 9話

ここ二話程度失速気味ですね。本当に"普通のアニメ"になってしまったという印象。まあ掴みが重要というのはもちろんそうなのだが、序盤のアツい演出やアメリカンなノリのしょうもないギャグは一体何処へ行ってしまったのだろう。実際他と比べると悪くはないアニメなのにも関わらず少し残念に思うのは、やはり初めがあまりにも良すぎたからだろう。コンテ・演出のこでらかつゆき氏と阿部雅司氏は共にベテランなのだが、ベテランであるが故の古さが出てしまっていた回であるように感じる。次回からグッと物語が進展するようなのでどう変化していくのか楽しみだ。

 

キズナイーバー (TRIGGER) 9話

良い。良いですよこれは。物語の進展が非常に早く、登場人物の様々な気持ちが明らかになりつつも良く纏まっている回。これまでの8話でじわじわと繋げたキズナを、ひとつの出来事から堰を切ったように破壊していく演出が非常に上手い。物語全体の展開として起承転結が上手に構成されており、転で物語の様相が一変し、注意を一手に引きつけるような話を作ることが出来るのはさすが岡田磨里と言ったところか。演出などもこれまでに比べ平凡ではあったが十分上手い。コンテ・演出の篠原啓輔氏は最近たまに名前を見かけるが、注目していきたいところ。素晴らしいです。

 

くまみこ (キネマシトラス) 9話

うーん面白くない。絶望的にテンポ感が悪くネタも面白くない回だった。絵として映えないシーンばかりで、全体的な質の悪さが目立つ。良かったのはスク水まちちゃんくらいだったのでは。やはりギャグのセンスが私はいまいち合わないので、非常にもったりとした印象に見えてしまう。ここ数話は特にヌルヌル動く作画などもなく、総合力でも他のアニメに見劣りしてしまう部分が大きいため、今後終盤にかけてどういう落とし込み方をするのか注目したい。

 

ハイスクールフリート (プロダクションアイムズ) 8話

良い回だったように思います。海戦は戦車戦などと違って比較物が少なく、時間スケールや船速がいまいちわからないため、製作段階での大変さが想像に難くない。コンテの西嶋克彦氏は大ベテランの原画マンなだけあって、全体的に安定感があるというかバランスの取り方が上手い。今回は作画も平均的で良く、緊張感など含め単話で十分楽しめる出来であった。「全体主義の疾患」や「まるで群体じゃない」という言葉からも作品の裏にある主題が透けて見えるようで面白い。今後最終話までどう走り抜けるのか楽しみだ。

 

マクロスΔ (ビックウエスト) 9話

今回は結構良い回だったんじゃないでしょうか。特に戦闘シーンの描写が非常に細かく、スラスターからの噴射光の向きや噴射タイミングなどはかなり考証があった上で描かれているというのが良くわかる。まあ全体的なストーリーに関してはいまいちなのであまり触れないが、背景や戦闘シーンに関してはΔは本当に良い出来だなと感じる。爽快感のある演出や文化の考証、背景のよさを重点的に観ていくのが良い作品。

 

学戦都市アスタリスク (A-1 Pictures) 21話

相変わらず戦闘シーン良いっすねえ。特にセルベレスタの形状が変化してからが本領という感じで、砕け飛ぶ岩の質感やその重さが伝わってくるような作画で、観ていて爽快感がある。爆発などのエフェクトもかなり良く、記号化された表現をそのまま上手く変化させ繰り返し用いているなという感じ。戦闘以外にはさしたる見所もないが、とりあえず戦闘だけは良いので観ていきましょう。

 

あんハピ♪ (SILVER LINK.) 8話

ん? これ何のアニメやっけ? いやまあ日常系にたまにある謎の剣と魔法回だったけど完全にプリキュアなんだよなあ。全体的に馬鹿げているのはあんハピ♪全体に言える事だが、今回は小平先生が無理矢理纏めただけで特に良さも何も無かったので、単にやりたい事をやっただけ(というか原作にあるからやっただけ)という感じがつよい。面白い訳でもなかったので今回はノウハウを作ったという意味で良かったという程度しか言えない。

 

ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? (project No.9) 8話

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ビッグオーダー (アスリード) 6話

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坂本ですが? (スタジオディーン) 8話

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逆転裁判 (A-1 Pictures) 8話

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