読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

2016年春アニメ第十二週所感

今週は最終回の作品も多く少し物悲しいですが、どの作品(一部例外あり)も本当に素晴らしい最終回を迎えており、今期はやはり豊作だったのだなあと幸せな気持ちになっています。

幾つか観られていない作品もありますが今週もいってみましょう!!

 

コンクリート・レボルティオ 超人幻想 -THE LAST SONG- (ボンズ) 24話

これ程に素晴らしく、直球でアツいアニメがあっただろうか。社会では正義を諦めた大人たちが「正義を追い求める事なんて」と上から目線で話してくる。「たかが○○が社会を変えられるはずなんてない」そんな言葉で人の心を挫いてくる。しかし、いつの世でも正義というのは誰かが求め続けるもので、誰かのために掲げられるものだ。「たかが」や「無意味」と言われようと誰かのために悪を挫き闘う事を選ぶ、そんな人吉爾朗の姿こそ、私たちが追い求め続ける「子ども」の形なのだろう。おそらくは「たかがアニメで何が変えられる」という言葉に対して水島精児と合川昇が言いたかった事がこの回には込められているのだろう。しかしたかがアニメにこんなに心を動かされる私のような人間もいる。ちゃんと伝わっています。たかがアニメに心動かされるのは、きっと私が子どもだからだけど、自分も爾朗のように正義を追い求め、「たかが」と何かを踏みにじる人と対峙する者に、そしてそんな正義の「味方」を目指せるなら、子どものままの心で居ても良いのかもしれない。この作品にはたくさんの言葉と思いが込められていて、私たちの心に強く、激しく、直球で投げかけられてくる。これが水島精児と合川昇がやりたかった事なのだあと強く感じる。こんなに素晴らしい作品をリアルタイムで追う事の出来る時代に生まれる事が出来て本当に良かった。コンクリート・レボルティオ 超人幻想という作品を作ってくださったスタッフの皆さんには感謝の念を禁じえない。ありがとうございました。お疲れ様でした。

 

ジョーカーゲーム (ProductionI.G) 12話

ああそうか、これが最終回か。非常に淡白に終わるのだが、それもまたジョーカーゲームらしくて良い。ジョーカーゲームの面白いところは、物事が時間的空間的に十分隔離された、いわば箱の中で進んでいる事で、今回と第一話はその時間的な隔離をしっかりと印象付ける役割を強く担っているように感じた。主人公が入ってからの抜けるまでの話で構成し、初めと終わりを同じシーン・同じ台詞で括る事でその中で完結された物語という印象を色濃く残す。そういう装置がジョーカーゲームでは各話毎にも見受けられ、その典型として全体を取りまとめる第一話と最終話だったのだろう。ジョーカーゲームは全てにおいて完成度の高い、アニメーションのひとつの到達点と言っても良いように思う。

 

ばくおん!! (トムス・エンターテイメント) 12話

ばくおん!!はバカのためのアニメだ。純粋に馬鹿馬鹿しい事を笑って観れる人間のためのアニメだ。最終回まで本当に下らない話だったが、しかしそれが良い。それがばくおん!!だから。バイクのない世界に迷い込んでしまった羽音が観た「バイクがなくても上手く回っている世界」。それを観てもなおバイクに乗りたいという思いが沸きあがってくるという演出は、観ているこっちまで何だかバイクに乗りたくなってくる程良いものだ。背景の美しさもさることながら、やはりばくおん!!には人を魅了するものがあるように感じる。良い作品でした。

 

くまみこ (キネマシトラス) 12話

オタクたちは「最終話は本当にクソだった」というが、私はこれをはっきりと否定したい。最終話がクソだったのではない。4話以降が全てクソだったのだと。確かに単話単話で観ればまちちゃんは可愛いしほのぼのしてるし原作の話の流れは一応踏襲していると感じたかもしれないが、そのギャグの方向性は原作とは乖離したもので、田舎ものが都会に感じるコンプレックスをメインの主題に置いていた点でも原作とは異なった方向性であると観る事が出来る。正直なところ12話は4話以降の総決算であり、言うなれば「起こるべくして起こった悲劇」だ。おそらくは監督・脚本も始めはちょっとしたテイスト変更に始まったところが、まちやよしおくん、ナツの立ち位置やキャラづけが少しずつずれていき、「このキャラなら当然こうする」という変更やオリジナルシナリオの導入で完全に方向性がずれてしまい、最終回でのこの結果に至ったのではないだろうか。もしも構想段階でこの方向性だったとしたら悪質な原作レイプだ。そういう意味で最終話だけが悪いのではなく、4話辺りからの全ての流れ・演出が悪かったのだと言いたい。あと、最終カットでナツとまちがイチャイチャしながら「何も考えなくて良いんだよ」という台詞をナツが発する事で今までの全ての愛の営みが茶番と化したのは、原作どおりの台詞とは言えタイミングを弁えない本当に外道な行いだと思います。

 

迷家-マヨイガ- (diomedea) 12話

うーん良い最終回なんだけど何とも言いがたい感じ。全員とはいかないまでもある程度の人間が人間の里に帰ったわけだけど、この中の人間のどれだけがナナキを自分の中に取り戻して帰ってきたんだろう。光宗や隼、真咲は大変な思いをして取り戻したというのに、他の人間(特に他者を暴力的なまでに支配or処刑しようとした面々)は何を以って帰る事が出来たんだろう。それぞれの選択の根拠は何となくわかるが、それを阻むものがナナキなのではないのかと感じた。もしこれが、「ナナキを受け入れて帰った者には平和な生活が待っているが、そうでないものはナナキを置いてきた事になり人間として不十分になってしまう」というオチなのだとするとゾッとする。締めの仕方も謎を残す、非常に良い作品だったなと思います。始めは疑っていたdiomedeaさんも最後までしっかり作り上げてくれてありがとうございました。

 

あんハピ♪ (SILVER LINK.) 12話

あんハピ♪は間違いなくクソアニメだ。しかしどうして涙が出てくるんだろう。何故名残惜しく感じてしまうんだろう。何故二期を臭わせる終わり方に心が熱くなってしまったのだろう。初めはむしろ嫌いな方で「何やこのクソアニメは」としか思っていなかったのに、回を追うにつれて少女たちのいかなる境遇でも幸せになるその姿に心惹かれ、最終回ではつい涙を流してしまった。監督の大沼心氏は、ここまで見込んで作っていたのだろうか。脚本は本当にくだらないものなので演出も他の良い作品に比べるとさほど良いと思える程でもないのに、どうしてこうも絶妙に仕上がったのか。本当に謎である。誰にもオススメする事は出来ない。しかしこれだけは確かなことだ。私は最終回で涙を流し、二期も観るだろう。良い作品でした。ありがとうございました。

 

学戦都市アスタリスク (A-1 Pictures) 24話

戦闘シーンがやはりアツい。非常に良い出来だった。ストーリー自体は本当にただのクソラノベって感じでアレなのだが、やはり学戦都市アスタリスクに関しては戦闘シーンだったり諸々の作画の良さがアドいポイントになっているなあという感じ。これA-1が作ってなかったらただの産廃になってたでしょ。まあ3期以降もやるだろうしここまで観てしまったら最後まで観ちゃいたいんだけど、正直なところ観る価値があるかというと作画以外ほぼほぼないので時間が押して来たら即斬る構えで次期も迎えねばならんなという感じ。以上。

 

クロムクロ (P.A.WORKS) 12話

は~~~~最高かよ。今回は肉の回であった。いやほんと、人間の体とか肉の柔らかさの表現はP.A.が随一ですね。特に由希奈がマッサージを受ける部分では肉の動きが「わかる!! こうなるのめっちゃわかる!!」という動きをしていたり、気を込めてもらうタイミングで体にズシンとその場で衝撃が走る描写などは本当に凝っていて素晴らしかった。しかも訓練を通して由希奈がちょっと痩せたように見えるのもすごい。射撃訓練でもリコイルがリアルに描かれていて実際に人を観ながら描いているのかな?という印象。クロムクロを観ていて本当に良かった。大変良い回でした。

 

甲鉄城のカバネリ (WIT STUDIO) 12話

最終話前の重要な局面な回だったが、やはり作画や表現が堂にいっているなあという感じだ。今まで浮ついていた物語がここに来て安定感のある印象に変わったのは、やはりラスボスと明確に乗り越えるべき対象とが設定されたからだろう。こういう「最終回前にラスボスが確定する」というストーリー構成とそれを際立たせる演出は最近あまり見ない形式だったのでよさみが深い。前回では暗く靄とした海の描写だったが、今回は青々とした海と空が描かれており、生駒の精神状態の好転と今後の物語の先行きが示されており、その辺りにも良い拘りを感じる。これまでの回に比べると良い回だったと思います。

 

マクロスΔ (ビッグウエスト) 12話

うーん何か今回に関しては微塵も記憶に残らない回だった。何があったかというと特に何もなかったです。次回以降に繰り広げられるであろう戦いに向けた心の準備回なんだけど、まあ全体的に陳腐で唐突感のつよいストーリーなので観ていてあまり心地よくない。もうマクロスΔだから仕方ないっちゃ仕方ないんだけど、脚本が根元歳三氏でシリーズ構成も担当されててこれなので、今後にあまり期待できないなあとなる回だった。

 

うしおととら (MAPPA & studioVOLN) 38話

最終話前だけあって怒涛の展開で物語が進んでいく。正直早すぎるかなとも感じるが複数話に分ける程の内容でもないのでこんなもんなのかなという印象。ここ3話程度ずっとアツい展開が続いているのでそろそろダレてきた感じがあるが、次が最終話というだけあってやはり力の入れ方が良い。MAPPAは本当によくここまでクオリティを変えず38話も作り上げたものだ。素晴らしいとしか良いようがない。最終回が本当に楽しみだ。

 

ハイスクールフリート (プロダクションアイムズ) 11話

うーん、やはりはいふりはいまいち性に合わない。キャラの構成が不十分なのか演出が悪いのか、それぞれの言葉が浅く感じられる。各キャラの言葉というのはその背後に各々の考えや噛み含んだ思いがあってそれで出されるものだと思うのだが、全体的に吉田玲子脚本回以外のはいふりのキャラの言葉にはそれが見られなくて、単なる言葉繋ぎにしか聞こえないのがかなり強いかなという印象。全体的に描き込みが浅くて余分な描写が多すぎたかなと感じる。11話までで感情を引き上げられなかったのは残念ではある。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (david production) 12話

おっ、出ましたね、コンテ加藤敏幸氏と演出朝木幸彦氏のタッグ。ジョジョでは5話(虹村兄弟回最終話)がこの2人でしたが、相変わらず非常に良いですね。間合いの取り方が上手く、見せるべき部分を良く解っているという印象で、億安とレッドホットチリペッパーとの深い因縁を良くここまで爽快に現してくれたなあと感じる。全体的にクオリティも高く、今後の物語の展開に対して更なる期待を寄せる事の出来る構成になっており非常に安心感があった。良いものでした。

 

文豪ストレイドッグス (ボンズ) 12話

うーんまあボンズだから観るけど。ボンズだから。今回も陳腐な茶番に付き合わされたと言う感がつよい。この作品に関しては作画やそのあたりが良いという程度でそれ以外はもう何も言うべき点がないですね。

 

僕のヒーローアカデミア (ボンズ) 12話

いやあ出ましたねえボンズクオリティ。こんなの少年の心を持っているなら魅了されない訳ないじゃないですか。戦闘シーンにおけるボンズの作画演出は群を抜いて凄い。コンクリート・レボルティオと文豪ストレイドッグスも掛け持ちながらでこれだけのクオリティを維持できるのは素晴らしい事だ。Aパートは少し冗長で夕方アニメ感のある締まりのない演出だった印象だが、Bパートからは完全に作画のクオリティも含め圧倒されてしまった。良い回でした。

 

三者三葉 (動画工房) 11話

-