2016年夏アニメ第一週所感

さて、始まりました夏アニメ。

今期も張り切ってまいりましょう。

 

前クールが豊作だっただけあって今期のアニメにも期待してしまいますね。

既に半数以上の作品が1話放送を終えている訳ですが、面白そうな作品も多く楽しみです。

 

それではさっそくいってみましょう!

 

 

 

91Days (朱夏) 1話

今期覇権候補の一翼を担う朱夏の新アニメ。監督は鏑木ひろ氏で、これまでにも良いアニメの監督・演出をこなしてこられている方。更にシリーズ構成は岸本卓氏という事で、オリジナルアニメとは言え外れる事はないだろう。1話段階でもその卓越した演出力が遺憾なく発揮されており、1960年代の英米映画のような趣のある面白い演出が多々見受けられた。また、注目すべきはその背景で、美術監督は「パトレイバー」や「攻殻機動隊」「LASTEXILE」などで美監を務められた小倉宏昌氏という事もあり、繊細光と影の表現が細密な背景を観る事が出来る。是非とも注目して観て頂きたい所だ。空気感の作り方と良い、1話を観た限りでは今期のアニメの中での覇権候補筆頭と言える。視聴確定!!!!

 

DAYS (MAPPA) 1話

ワンピースで有名な宇田鋼之介氏と境宗久氏が監督・助監督を務めるスポコン作品。映像は前クールでうしおととらを手がけたMAPPAなので映像としては期待したいところ。一話目を観た感じとしては丁寧に作られているなあという印象。それぞれの表情だったり動きだったりが生き生きとしていて良い。演出などは非常に一般的というかむしろ古典的な記号化された表現が多いが、MAPPAとの相性が良いのか違和感なく仕上がっている。テンポ感が少し悪いように感じるが、そのあたりは作品の雰囲気がまだ掴めない段階の話なので仕方ない。主人公のつくし役の声優吉永拓斗氏は新人のようで、実際声の調子なども他のベテランに比べると劣りはするが、これからどう変化するか見物ではある。次回以降にも期待したいと感じる一作。とりあえず視聴は確定!

 

食戟のソーマ 弐ノ皿 (J.C.STAFF) 1話

食戟のソーマ、お前を待っていたんだ!! J.C.STAFFさんは本当に良い作品を作りますねえ。最高ですよほんと。スタッフは変わらず安定感のある布陣。一話段階ではスケベさは抑え目だったなあという印象だが、おはだけが面白すぎてもう何でも良くなってしまった。個人的には銅鑼を打つおじさんが無駄にリアルに動いていたところなんかが好きだったりする。全体としての構成も非常に上手く、1話として過不足の無い出来だったように感じる。1期に続いて十分楽しめる作品に仕上がってくれる事が予測できる良い作品。視聴は確定!

 

テイルズオブゼスティリア ザ クロス (ufotable) 1話

ひゃ~~、さすがufotableさんっすね~~。何だこりは。CGと作画の使い方が滅茶苦茶に上手いのと、作画がufotableだけあってぶっ飛んでいるのとで訳がわからない事になっている。作画の質が高すぎてCG顔負けの繊細さになっているのと、CGのアニメ的な質感が向上しているのとで、何処からがCGで何処からが手描きなのかが解らないのは本当に凄い。物語の筋としてはただただ様々な事が一度に起こって、アリーシャの「何なのだこれは、どうすれば良いのだ」という台詞が全く以ってそうだなあという感じ。DoDのEエンディングかよ。しかも終わりにクッソ明るいOPを流されるといろんな感情が秒で吹き飛ぶのでやめて欲しい。感想も困惑しすぎて適当になってるけど許して。視聴確定。

 

Rewrite (エイトビット) 1話

原作はプレイした事ないけど懐かしさで死ぬ。この感覚誰かわかってくれ。2000年代前半のアニメの空気感というかそういったものが絶妙に精神に来る。作画は非常に良く、良く動くキャラクターが素敵だ。キャラの立て方など少々気になる点はあるが、女の子が可愛く表情豊かなのでまあ良いかという感じ。物語としては突拍子もない事がホイホイ起こり案の定主人公は平然としているのだが、第一話の掴みとしては良いんじゃないでしょうか。背景も描き込みが凄く、全体的にも良い仕上がりだったので今後に期待したいところ。視聴継続。

 

甘々と稲妻 (トムス・エンターテイメント) 1話

優勝ーーーー!! 皆さん優勝ですよ、優勝!! いや素晴らしい1話でした。泣いた。人の動きや演出が絶妙で、今後にも大変期待出来るなと感じる回だった。スタッフがちょっとな~と感じる部分はあったが、1話段階では本当に良く出来ているアニメだと感じた。構成が上手く、1話で十分完結しつつも次話以降に繋げる脚本と、ここぞというところでキメて来る演出がバランスよく、また可愛らしく動くつむぎや美味しそうなご飯といったビジュアル面でも十分に評価出来るなという印象。多恵さんが公平さんに声をかけた瞬間「あ、沙織さんがお嫁さんになったらこうなるんだろうな」と思ったのは私だけではないはず。ともあれ素晴らしい回でした。視聴確定!!

 

NEW GAME! (動画工房) 1話

あーこれじゃん。これだよこれこれ。動画工房に期待しているのはこれなんだよ。やはり動画工房は良い作品を作るのだ。ここ1,2年振るわなかったのは作品と監督がアレだったからだなあという感じだ。作画・演出・背景などひと通りを以って「NEW GAME!」を上手くアニメ化したなあという印象。個人的にはひふみ先輩とのチャットでの会話のところが結構好き。漫画に比べ百合成分が少し高い濃度で含まれているが、致死量ではない具合が適度で良いと思います。単話でよく纏まった作品という事もあり今後が楽しみ。視聴確定!

 

魔装学園H×H (プロダクションアイムズ) 1話

喘ぎ声から始まるアニメがあるか。いや良いんじゃないですかね。振り切った感が強くて個人的には結構好き。シコいというのもつよい。しかしそれ以外は何も良いところがなかった。ストーリーは背景を抜いて唐突に物事が進み、演出もスケベ描写以外はたいして目を見張る部分もない。本当に下らないシコアニメだ。実際これから先世界が危機に瀕してそれを主人公たちが救うんだろうが、結局お前らのスケベエピソードで終わるんだろうなと思うと今から力が抜ける。いやもう良いんですよ。シコいから良いんだけど。それ以外は本当に特に何もないです。視聴継続。

 

Planetarian ~ちいさなほしのゆめ~ (david production) 1話

あー、key作品は本当にずるいなあ。最終回とかオタクは絶対感動しちゃうもんなあこんなん。まあオタクじゃないんですけど。美術監督が竹田悠介氏という事もあり、背景が非常に美しい。全体的に哀愁の漂う空気感が演出されており、その物語性と相まって1話からグッと世界観に引きこまれた。脚本はヤスカワショウゴ氏で、1話段階では安定感のあるシナリオ運びで今後が楽しみになる。今期はRewrite含めkey作品が2作ある訳だが、どちらにも最後まで美しく走りきってもらいたいものだ。視聴継続。

 

アルスラーン戦記 風塵乱舞 (ライデンフィルム) 1話

よっ、待ってました! 良いアニメですね。個人的にはアルスラーンは音楽と背景のアニメだと思っている。第1話としては1期同様大規模戦闘から始まり、その鬨の声をアルスラーンが上げているというのが絶妙に良かった。やはりCGによる戦闘はケレン味にかけるが数という迫力がある。人間のモーションや髪などの流れも自然で、観ていて非常に安定感があるという印象。1期では作画がグッと崩れてしまっていたが、2期では持ち直す事が出来るだろうか。頑張って欲しいところ。視聴継続。

 

タブー・タトゥー (J.C.STAFF) 1話

アクションの作画半端ないですね。回り込みやPANが非常に多く作画班の力を感じる。監督が渡部高志氏というだけあってアクションの動き方がものすごい。物語のストーリーや演出に関してはありきたりでありあまり上手くはないなあという感じ。ギャグのセンスというかテンポ感がいまいちで、合間合間に挟まるSEが絶妙にダサい。J.C.STAFFが作っていなかったらアクションすらも微妙に仕上がっていたのかと思うと悲しい感じではある。EDを観る限り女性キャラのキャラデがスケベなのでとりあえず観るかなという程度。視聴継続。

 

ベルセルク (GEMBA & ミルパンセ)

うーん何とも言い難い。全体的にアンバランスで観ていてそこまで引きこまれなかった。そのアンバランスさがベルセルクという作品のグロテスクな空気感を助長するように作られているにしても非常に微妙だと感じる。CGモデルの作りこみがいまいちで、不気味の谷を越えられていない感覚がある。ところどころに出てくる手描き絵と比較しても「これが同じキャラクターか」というほど再現度が低いため、違和感を非常に感じる。これをあえてベルセルクだからやっているんだとしたら凄いのかもしれないが、技術的に不十分なだけなのではとも思うしうーんどうなんだという感じだ。とりあえず視聴は継続。

 

チア男子!! (ブレインズ・ベース) 1話

腐向けアニメかと一歩引いた目線で観ていましたが1話段階ではそういう感じではなさそうで、むしろ熱い青春アニメになりそうな印象。原作は朝井リョウで脚本吉田玲子氏と、物語としては非常にいい作品になる予感しかしないので期待している。作画に関しては特に人の動きの描写がすさまじく、モーションキャプチャをしているのかは確認していないが、非常に精緻に人の身体の動きが描かれている。しかも不気味の谷のような感覚がなく、純粋にアニメーションとして人の身体がそこにあるなという実在感があるので観ていて大変感動する。期待しています。視聴継続。

 

はんだくん (diomedea) 1話

私も大抵のクソアニメはまあ5話まで観てやろうという性格ですが、さすがにこれは一話切りですね。以上。

 

不機嫌なモノノケ庵 (ぴえろプラス) 1話

うーんこの微妙な空気感。何とも言えない。柔らかい空気感で可愛いモノノケたちと触れ合っていく類のアニメなのだろうが、間が絶妙に悪くて30分が非常に長かった。今後良い部分があるかもしれないので一応5話まではとりあえず視聴するが、継続するかどうかは未定。テンポ感があまり好みではないというだけで物語としては良い具合に纏まってくれるかもしれないなという期待をしておくという感じ。

 

クロムクロ (P.A.WORKS) 14話

新OPもかっこいいっすなあ。今回は殺陣の回であった。Aパートで鬼と雪姫が切り結ぶシーンやBパートでジオフレームが刃を交わすシーンなど、人の動きのリアリティとケレン味とが上手くマッチして非常に実在感のある戦闘シーンとなっていた。さすがだ。個人的に茅原が国連軍兵士に助けられた際「あの人も人間だったんだ」と零すシーンに性格がチラリと出ており、これまでの無茶な行動に対する「何だこのキャラは」という感覚に合点が行く形になっていたのがとても好き。由希奈の「あっちのパイロットもたぶん女子だと思う」という言葉にも、やっぱり由希奈は女子高生なんだなという気付きがあり、そういった部分が各所にちりばめられているという点でやはり檜垣亮の脚本は良いなと思う回であった。本当に良い作品です。

 

マクロスΔ (サテライト) 13話

まあマクロスΔなりという感じだ。やはり背景であったりCGは素晴らしく良いのだが、それ以外の諸々が茶番に思えてならない。個人的にはミラージュ教官のおっぱいが良いなあと思った程度で、それ以外に得るものはなかった。まあ全体的なクオリティはまだ保たれているし続きも見ます。