2016年夏アニメ第四週所感

夏アニメも早いもので第4週、1週目から放送していたものはもう1/3が終わった事になりますね。早い。

恐らくは再来週か更に次の週あたりから切る作品を決めていく形になるとは思いますが、良いアニメが多く候補がもうある程度絞れてしまうので何ともなあという感じ。

 

ともあれ今週もいってみましょう!

 

 

モブサイコ100 (ボンズ) 3話

良いぞ~~~~。素晴らしい回だった。いやすげえアニメだよこれは。ギャグマンガの適当なデザインを踏襲しつつ、背景やエフェクトなど緻密な部分は本当に緻密にリアリティをもって描かれており、滅茶苦茶にカッコいい。社会の同調圧力を直喩を以て表現し、尚且つそれを空気の読めないモブの手で、派手で爽快なアクションを通して解消する演出は本当にクールで好きだ。個人的には師匠が最後に適当な事を言いながらも一番モブにとって言って欲しかったであろうベストな一言を言ってあげているのが大変良かった。本当に良い回でした。

 

甘々と稲妻 (トムス・エンターテイメント) 4話

しゅき。最高だった。人の不細工な顔を可愛く描けるのって本当に良いアニメだよなあと思う。つむぎちゃんの呪文とかどうやって考えたんだってくらい子どもの豊かな想像力が溢れていて素晴らしい。等身が低く手足の短いキャラのコミカルで可愛らしい動きをリアルに作れるってのはすごい事だ。脚本が一話で丸っとうまく完結しているのも良い。今回は特につむぎちゃんに対して公平さんが父親としてどう接するべきかという心情が生き生きと伝わってくるせりふ回しや演出が強く、前回同様良かった。いやー良いアニメですよこれは。

 

91days (朱夏) 4話

監督の鏑木ひろ氏脚本回。一話としてのしっかりと完結しており、道中劇として典型的であるが故に完成された面白さを感じる。追っ手のゴリアテのような大男を倒す。それまでの過程がギャグ等を含め洗練されており、センスの高い回だった。コンテ・演出はロリガ監督の出合小都美氏で、テンポ感の良い演出とカットの割り方が場面と非常にマッチしており大変面白かった。1~3話までと異なり少し明るい雰囲気となった今話だが、今後どういう空気感を演出してくれるのか楽しみな回でもある。非常に良い回だったと思います。

 

食戟のソーマ 弐之皿 (J.C.STAFF) 4話

面白すぎるでしょ。食戟のソーマのギャグはほんと演出含めて洗練されていて好き。特に今回は間にクソラップを挟むタイミングやその長さなどが絶妙で良かった。演出の森川さやか氏は新人のようだが、全体的にかなり巧みに演出出来ていて注目していきたいところ。めちゃくちゃムカつく美作の顔芸なんかも良いカット割りだと思うし、J.C.STAFFの地力の強さが出ているなという感じ。あまんちゅ!含め今期は良いJ.C.STAFF期だなあ。

 

あまんちゅ! (J.C.STAFF) 3話

は~~~~良い!!!! めっちゃ良い回でした。アバンタイトルででこが前の席の子に話しかけようとするシーンで、結んだ口元が震えるのを見た瞬間「あー、あまんちゅ!って作品はこういう小さな感情の機微を大事にする作品なんだなあ」と感動した。結局ダメだったけど、間にシーンとOPを挟んでからぴかりが話しかけに来た事を回想するという構成は非常に巧妙で、スタッフの天才さが伺える。天才かよ。また、火鳥先生の耳抜きのポーズを取るカットが最高で、正直気を失うかと思った。素晴らしかった。いや本当にすごい。他のシーンもすべて良い事ずくしで、今期覇権候補の一翼を担う素晴らしい作品だなあという事を思い知らされた。うー、最高だ。

 

クロムクロ (P.A.WORKS) 17話

檜垣亮岡村天斎は天才!! 優勝!! 本当に凄いアニメですよクロムクロは。今回は前々回から姫様の存在を引きずって焦る剣之介と、そんな姿を見ても後ろからちょっと嫌な顔をするぐらいで付いていく由希奈とが今後の関係性を物語っているようで、そのハラハラした感じを非明示的に伝えてくる脚本なのが本当に良い。今回は更にロボットもの定番の追加装備が現れ、そのタイミングや演出などが神がかっていた。背後から来る何かと、その声が言う「新たな力を手に入れた」という趣旨の言葉が、ああ、これはロボットものとしての王道を踏襲した上での物語なのだなと感じさせてくれる。いや本当に良い回でした。素晴らしい!! 

 

アクティヴレイド -機動強襲室第八係- 2nd (プロダクションアイムズ) 3話

完全に脚本勝ちだ。1,2話と来てここから花咲里たちが合流するんだという3話で、この玉井豪氏のぶっ飛んだ脚本を持ってくるのは本当にすごい。これまでもギャグさの強い作品ではあったが、それを更に超えてくる圧倒的なギャグ回で、下手をするとキャラクターの印象が崩れて作品としての評価が落ちるところを、上手く纏められており感心する。アクティヴレイドのスタッフは本当にキャラを魅力的に魅せる事が上手いなあという印象だ。演出なども巧妙で1話としての完成度は今週でトップだったように思う。いやあ面白かった。次回予告まで楽しめる作りになっており、本当に良い回でした。

 

NEW GAME! (動画工房) 4話

今日も一日頑張るぞい! 濃厚な百合の波動を感じる。かなり良い回だったと思います。やっぱり動画工房の作画は作品を引き立たせるなあと感じるし、全編通したデフォルメ感のあるキャラデが大変よく生きている。背景の穏やかな色合いも含め、本当に良く画面としての受けが考えられた作品だ。遠山りんさんが滅茶苦茶可愛いのは原作からそうなんだけどアニメではその可愛さがより増していて本当に好き。最高なんだよなあ。大変良い回でした。ご馳走様でした。

 

テイルズオブゼスティリア ザ クロス (ufotable) 4話

ufotableは本当に綺麗な絵を描くなあ。今回もCGを多用しつつ緊迫感のある戦闘シーンや動きを見せてくれたテイルズオブゼスティリア。レイアウトが本当に優れており、1枚絵としてでさえ完成度が高いと思えるような構図が多々見受けられ、コンテの三浦貴博氏の技量の高さがうかがえる。特にBパート後半では鳥肌が立つような演出も多く、アニメーションとしてのクオリティの高さも良いという、総合力で殴ってくる点でufotableのアニメはつよい。本当に良い回でした。あと次回予告のライラが滅茶苦茶にかわいいのでずるい。

 

Rewrite (エイトビット) 4話

非常に良い回だった。原作をやってみたいという気持ちにさせられる良い回だったと思います。今回は物語の展開よりはキャラクターの過去やその性質を掘り下げる事が主眼に置かれた回だったが、静流というキャラの人柄やその行動の理由が鮮明になり、今話を観る前と後とでキャラクターの観る目線が変わるというのは良い脚本であり良い演出であった証左だなあと感じる。作画も非常によく、特に静流の可愛い動きが普通に可愛くてあー最高、あーーーーって感じ。最高だった。良い回でした。

 

レガリア The Three Sacred Stars (アクタス) 3話

スーパーロボットアニメとしてのクオリティが本当に高くて驚く。いや凄いですよこれは。ガルパンは逞しい戦車と可愛い女の子の最高のタッグだったが、今回はバリクソカッコいいスーパーロボットと百合ロリの無敵のタッグなんだよなあ。いやあアクタスは良い作品を作る。今回はレガリアの負の部分が露わになり、更に新たな仲間?が加わるという展開だったが、やはり強いロボットに必要なのは闇の側面だよな。解ってるなあほんと。ロボットアニメ好きが作ってるんだろうなというのが良くわかるほどメカ作画への力の入れ方がすごい。こんなに良いスーパーロボットアニメはそうそうないぞ。ただ、日常シーンの作画などの質が下がっており、その辺は普通のアニメになってしまったなあという感じ。制作が追い付いてないらしくしばらく間を開けての新規放送になるらしいが、レガリアは本当に高いポテンシャルを持っているアニメだと思うので幾らでも待ちます。より良い作品になる事を期待しています。

 

バッテリー (ゼロジー) 3話

良い回でした。バッテリーは原作自体が思春期の男子の感情の変化と、それ故に生じる周囲との軋轢なんかを解消していく物語だったが、アニメとしてその性質を上手く昇華させ、多感な時期の男子の心や身体の動きを良くあらわせているなあと感じる。母親のヒステリー気味な態度も、文章で読んでいる以上のリアルさで伝わって来たし、巧の繊細で尊大な自尊心もよりありありと目に見えるようになっているのが良い。剛との投げ込みの時に見せる表情なんかもこだわりが感じられて、説得力を増す良い装置になっていると感じた。良い回でした。

 

ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン (マッドハウス) 3話

面白い。全体的に台詞回しなどが臭いというのはあるが、世界観に合致しているので不快感はあまりない。次は何が起こるのかという期待というか、そういう楽しみがある。この感じ何処かで観たなと思ったけど魔弾の王と戦姫とかこんな感じだった気がしなくもない。こっちはスケベ要素がないので12歳の殿下に期待するしかないんですが。ともあれストーリー自体は良くまとまっていて面白いので、今後どう展開するか期待したい作品ではある。

 

DAYS (MAPPA) 4話

これは個人的な好き嫌いの話なんですが、浦畑達彦氏の脚本はどうにも好きになれない。DAYSはスポコンアニメなので脳筋感のあるシナリオでも違和感はないのだが、台詞がぎこちなかったりする点で今回もあまり評価出来ないなあという感じだ。作画などに関しては特にAパート冒頭の練習シーンでのモーションなど、目を見張る部分が幾らか見受けられたが、全体的なクオリティはあまりよくなかったなという印象。まあDAYSに関してはぶっ飛んだ良い作画などを期待しているわけではないので十分だと感じる。悪くはない回でした。

 

この美術部には問題がある! (feel.) 2話

面白いんですが結構精神に来ますね。オタクじゃないけどオタクにキラキラした高校生活や恋愛模様は堪える。全体的に作画のクオリティも高く、可愛い女の子が可愛く描かれているという良さは変わっていないなという印象。1話に引き続きBパートの半ばから終盤に一山ある構成で、前話からの話の繋がりもありつつ1話でなだらかに話が変遷していくのは良い具合。構成も上手く今後が楽しみになる展開なのも良い。良い回でした。

 

マクロスΔ (サテライト) 17話

久々のライブメイン回でしたね。やっぱり音楽そのものは良いのでライブ時は見目として大変よろしいなあという印象だが、人間の感情やその関わりのようなものが単純で、物語の一本道感が浮き彫りになる回でもあったなと感じる。ハヤテやフレイヤが何故何をどう思っているのかというのがはっきりしているのは良いが、単なる因果関係で繋いだ線が見えているというだけなので、他作品と比べて優れているとは言えない。作画自体もいまいちパッとせず、微妙な回だったように感じます。

 

アルスラーン戦記 風塵乱舞 (ライデンフィルム) 4話

アルスラーン戦記に関してはもう作画は何も言っちゃいけないんだろうな。背景などは相変わらず綺麗で、個人的にはアラベスク模様の絨毯や調度品などの質が良くて好き。物語としては新たな登場人物との邂逅のシーンだった訳だが、戦闘が控えめに言ってもお粗末だったのであまりパッとしないなあという印象。今後どうなるのか楽しみではある。あとファランギース殿が総督に質問するシーンの顔がめっちゃえっちで好き。いやうん、ファランギース殿はいつだってスケベだ。というか日曜の17時にあんなの出したら小学生の精通が早まってしまうのでは。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (david production) 17話

うーん時間がなかったんだろうか。全体的に作画などの質が低く、気になる点が多かった印象だ。色指定も中途半端で康一の肌が浅黒い色になっていたり色々と「本当に意図的なのか」と疑う部分も多い。ただ、ここぞという場面では本当に迫真のカットを見せてくれていたので良かったとも感じる。個人的にコンテ・演出の嶌田惣一氏はあまり合わんので、今回の妙によくわからんところで上げるような演出もいまいち性に合わなかったなあという感じ。今回は悪い回ではないけれど好きでもない回でした。

 

タブー・タトゥー (J.C.STAFF) 3話

滅茶苦茶もったいないアニメだ。J.C.STAFFの力を以てしてこそ、この回り込みの多いアクションシーン(今話はアクションシーンだけではなかったので吃驚した)が十分に描けているのに、それを生かせていない脚本という感じ。原作的にアメリカンなノリの強い作風なのかもしれないが、本当にテンポ感やセリフ回しが薄ら寒くて、観ていて恥ずかしくなってくる。逐一出てくる下ネタも間が悪くて非常に痛いという印象。女の子がスケベじゃなかったら観てないだろうけどスケベだから観るんだよなあ。

 

クオリディア・コード (A-1 Pictures) 3話

端的に言って面白くない脚本だなあと感じる。ただキャラを立てて、そのキャラに自分に似合わない事をさせればそれで感動が得られると思ったら大間違いでしょ。演出にもあまり拘りが感じられず、陳腐な表現を繰り返すだけになっているというのも良い印象は受けない。作画などの質もガンガン低下しており、戦闘シーンに同じ絵で数秒繋ぐカットが3話段階で出てきているのは如何なものか。全体的にクオリティが低く、観ていて厳しい回でした。

 

チア男子‼ (ブレインズベース) 4話

次回に期待をかける回という感じですね。各々の抱える気持ちみたいなものがまだ表面的にしか明らかになっていないので、あと数話かけてもう少し掘り下げていく過程を楽しみたいところ。登場人物全員のエンジンがある程度かかってきて、いよいよ次回は学祭という局面なので、次回こそは1話のあの綺麗なモーションを観てみたいところ。今話もやはりあまり作画などパッとする部分はなかったので、既に切っている人は結構いそうだなあという印象。

 

Planetarian ~ちいさなほしのゆめ~ (david production) 4話

シオマネキのデザインがかっこ良すぎる。自律移動砲台が足首部分にマウントされている杭を地面に打ち込んで、可変式のレールガンを展開させるってそれ最高すぎるでしょ。あのシーンを観れただけでも良かった。物語全体の筋としても面白く、屑屋がゆめみちゃんを連れて行こうという気持ちに変化するシーンなどは大変心揺さぶられる良いシーンだったと思う。良い回でした。

 

魔装学園H×H (プロダクションアイムズ) 3話

無心。ただただ無心で観てしまう。何も入って来ないんだよなあ。実際男オタク向けのスケベシーンがアホみたいに時間を取ってあるという事以外は他のアニメと比べてもただの産廃といった感じだったし、作画のクオリティも非常に低い。良かったところと言えばハイブリッドギアを装着していた女性の絶叫が嫌に生々しかった事くらいだ。全体的にどうしようもないなという印象です。