【私選】観るべき2017年秋アニメ3選

何だかんだ言いつつ結局投稿してしまう汚いオタクを許してくれ。

今後は雑に3~5話時点で観て欲しいアニメを選定してこういう形で投稿するのと、最終話まで観たアニメを適当に紹介する形で1クール2回程投稿しようと思います。

感想を残しておかないと忘れてしまう年齢になってしまったのがつらい。

 

今回は2017年秋アニメの中でも特に観て欲しいアニメを3作紹介します。

1. 魔法使いの嫁

2. 宝石の国

3. つうかあ

既に観ている人はここで読むのを辞めてもらって良いし、詳細な考察なんかは(特に宝石の国など)他の人がやってると思うので、今期何を観ればいいかまだ決めかねているという人、まだこれらの作品を観ていないという人は是非読み進めてください。

 

魔法使いの嫁

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ヤマザキコレ原作 WIT STUDIO制作の今期イチ押しの作品。

今期の覇権筆頭候補というか1年に一作出るかどうかの傑作だと思います。

2016年から2017年にかけて劇場版OVAが放映されており、その上で堂々の地上波アニメ放映という覇道進行。

バケモンみたいな力の入れ方だな。

 

魔法使いの嫁を語る上で欠かせない魅力として

・重厚で完結性の高いストーリー

・一枚の絵としても完成されたレイアウト

・抜群の色彩に支えられる圧倒的な作画力

あたりが挙げられると思います。

 

ストーリーとしては、生まれつき特殊な性質を持つが故に社会から疎外されていた少女「智世」が魔法使い「エリアス」と出会い変容していく過程を追うという、大筋としては非常にわかりやすいもの。

しかしその上で重厚なバックグラウンドが物語の軸に存在するため、解りやすくも飽きない構成になっています。

物語の背景に存在する濃密な設定が話の枝を広げながらも、一話一話の完結性が非常に高いため、単話で観て面白く、更に大筋の物語を追っていく過程も楽しめるのがこの作品の醍醐味と言えるでしょう。

 

更に制作を担当しているWIT STUDIO進撃の巨人甲鉄城のカバネリなどで知られるように精緻でありながらもダイナミックな作画で有名で、魔法使いの嫁でもその力をいかんなく発揮しています。

中でも注目したいのは目に印象深く残る色合いと、巧妙に描かれたレイアウトです。

色彩設定を担当するのはスペース☆ダンディローリング☆ガールズでも色彩設定を務めた小針裕子さん。今あげた2作品も、その独特の色づかいが作品の雰囲気を決定づけていたと言っても過言ではありません。

特に今作で印象深いのは、ポイントで入る赤や青といった原色で、華やかな色合いながら作品そのものの深みを強調しています。

また、どのシーンを切り取っても一枚の絵として完成されていると言っていい程レイアウトが上手く、もうぶっちゃけこんなに美しい作品そうそうねえからとりあえず観ろよという感じ。

 

ともかく全てに満点を与えたい作品です。

初めに1年に一作あるかないかの傑作と言いましたが、これは誇張でも何でもなく今年の覇権は魔法使いの嫁でもう良いんじゃねえかな。(諸説あり)

 

 

宝石の国

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市川春子原作 オレンジ制作の3DCGアニメ

ここ数年で隆盛を見せる3DCGアニメの中でも随一の完成度を誇る良作。

アニメーションは言うまでもなく、登場人物の関係性が完全にオタクマインドにガッツリ食いこむやべえやつ。こんなん嫌いなオタクいないでしょ。

 

宝石の国を語る上で外せない魅力としては

・感情が表出するような躍動感あるアニメーション

・物の質感が手に取ってわかるようなすげえCG

・キャラクター間の関係性とその描写力

あたりですかね。

 

制作のオレンジはちょいちょいCGの下請けとしてエンドクレジットで見た事があるかなくらいの印象でしたが、初の元請け作品にして物凄いものを作ってくれたなという感じ。

正直宝石の国については@nyalraのブログ

nyalra.hatenablog.com

を読んでくれるのが一番魅力が解って良いと思うんですが、とりあえず他の3DCGアニメーションとの比較等も含めてそのアニメーションの良さ、技術の高さについて話していこうと思います。

 

躍動感のあるアニメーションと書きましたが、3DCGアニメは通常のアニメーションに対して躍動感であったり臨場感が出しやすいのが特徴です。

普通のアニメーションならばキャラクターをぐるっと回り込むようなシーンを描こうと思うとかなりの手間がかかる訳ですが、3DCGアニメだとキャラを回り込むようにしてカメラを動かすだけで済んでしまう(もちろんそれでも大変だけど)という点で、通常のアニメーションよりもよりリアリティがあって且つダイナミックなカメラワークが実現しやすいのは想像に難くないと思います。

ただ、それ故に作画でしか出せない味や外連味といった「巧い嘘」が吐きづらいというデメリットもあります。

最近話題になった3DCGアニメとして「亜人」が挙げられますが、亜人はその嘘をポイントで使うに留め、3DCGだからこそ出せるリアリティを全面に押し出した作品でした。

対して宝石の国は、今言った「巧い嘘」を随所に散りばめ、3DCGアニメながら通常のアニメーションで描かれるような動きを使った感情表現が多用されています。

そういった文脈で観ないと解らないじゃないかという人でも、一度観て頂ければキャラクターの感情が解る3DCGという点には賛同してもらえるかと思います。

 

また、いやほんとこの辺は詳しくないので語る口を持たないんですが、3DCGのテクスチャもマジ半端なくて完全に草!完全に宝石!完全に生物!って感じなので観てくれ。頼む。辰砂の毒の表現ほんと好き。どうなってんだ。

 

キャラクター同士の関係性はもう@nyalraのブログを読んでくれたら解るんですが、キャラクター間に張り巡らされた網のような関係性で完全にオタクを釣り上げようとしてるオタク定置網漁なので一緒に引っかかりましょう。最高だぜ本当によ……。

 

ただ、先ほど挙げたようにキャラクターの感情が動きで解る程アニメーションの質が高い分、声優の声と時折感情が一致してない印象を受ける場面が多く、3DCGアニメーションほど声優の質が問われるなと感じる事が多々あります。

そういった点でも3DCGアニメはまだ発展途上であり、その一番アツい過渡期を観られているのだという感動もありつつ、だからこそ生じる欲求不満もあります。

今からでも遅くはないので発達中の柔らかな膨らみを共に愛でましょう。

 

 

つうかあ

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にこいち原作 SILVER LINK.制作のヤベえ百合アニメ。

おいオタク、観ろよ。

レーシングニーラーというレーシングスポーツに挑む女子高生たちの物語。良いから百合のオタクは黙って3話まで観ろ。

 

つうかあを語る上で欠かせない魅力としては

・ヤベえ百合

・拘りのある百合

・豊かな百合

あたりが挙げられますね。

 

あのなあ、良いか百合のオタクども。つうかあを観てないって事はお前らつまりカレーライスカレー抜きを食ってるようなもんだ。

良いか。黙って観るんだよ。

 

物語の大筋としては三宅島で開催される女子高校レーシングニーラー(サイドカーレーシング)全国大会に出場する為に日本全国から百合カップルが集まって最高の関係性を築きながら百合をするって話だわかるか。

サイドカーレーシングという名前から解るように、サイドカー(バイクの横にもうひとり乗るスペースがあるやつ)でレースをする訳だが、運転手であるドライバーと、バイクに荷重をかけるパッセンジャーという役割を担ったペアでのレーシングスポーツである。

その時点で完全に百合なんだが、物語はカップルの間の関係性が事件を通じて新たなものに変わっていくという過程を追って進んでゆく。主人公ふたりが一番問題のあるカップルで、互いに性格が似ていて好きな人まで同じなのにお互いに仲良くなれず喧嘩ばかりしているというあーもうダメだこれ以上語ったら百合中毒で死んでしまう。

ちょっととりあえず最高だから3話まで観てくれ。俺はもうこれしか言えねえ。頼んだぞ。

 

 

という訳で久々の投稿でしたが完全に素晴らしい記事でしたね。せっかく書いたので誰か一作でも観てね。終わり。