2016年春アニメ第十二週所感

今週は最終回の作品も多く少し物悲しいですが、どの作品(一部例外あり)も本当に素晴らしい最終回を迎えており、今期はやはり豊作だったのだなあと幸せな気持ちになっています。

幾つか観られていない作品もありますが今週もいってみましょう!!

 

コンクリート・レボルティオ 超人幻想 -THE LAST SONG- (ボンズ) 24話

これ程に素晴らしく、直球でアツいアニメがあっただろうか。社会では正義を諦めた大人たちが「正義を追い求める事なんて」と上から目線で話してくる。「たかが○○が社会を変えられるはずなんてない」そんな言葉で人の心を挫いてくる。しかし、いつの世でも正義というのは誰かが求め続けるもので、誰かのために掲げられるものだ。「たかが」や「無意味」と言われようと誰かのために悪を挫き闘う事を選ぶ、そんな人吉爾朗の姿こそ、私たちが追い求め続ける「子ども」の形なのだろう。おそらくは「たかがアニメで何が変えられる」という言葉に対して水島精児と合川昇が言いたかった事がこの回には込められているのだろう。しかしたかがアニメにこんなに心を動かされる私のような人間もいる。ちゃんと伝わっています。たかがアニメに心動かされるのは、きっと私が子どもだからだけど、自分も爾朗のように正義を追い求め、「たかが」と何かを踏みにじる人と対峙する者に、そしてそんな正義の「味方」を目指せるなら、子どものままの心で居ても良いのかもしれない。この作品にはたくさんの言葉と思いが込められていて、私たちの心に強く、激しく、直球で投げかけられてくる。これが水島精児と合川昇がやりたかった事なのだあと強く感じる。こんなに素晴らしい作品をリアルタイムで追う事の出来る時代に生まれる事が出来て本当に良かった。コンクリート・レボルティオ 超人幻想という作品を作ってくださったスタッフの皆さんには感謝の念を禁じえない。ありがとうございました。お疲れ様でした。

 

ジョーカーゲーム (ProductionI.G) 12話

ああそうか、これが最終回か。非常に淡白に終わるのだが、それもまたジョーカーゲームらしくて良い。ジョーカーゲームの面白いところは、物事が時間的空間的に十分隔離された、いわば箱の中で進んでいる事で、今回と第一話はその時間的な隔離をしっかりと印象付ける役割を強く担っているように感じた。主人公が入ってからの抜けるまでの話で構成し、初めと終わりを同じシーン・同じ台詞で括る事でその中で完結された物語という印象を色濃く残す。そういう装置がジョーカーゲームでは各話毎にも見受けられ、その典型として全体を取りまとめる第一話と最終話だったのだろう。ジョーカーゲームは全てにおいて完成度の高い、アニメーションのひとつの到達点と言っても良いように思う。

 

ばくおん!! (トムス・エンターテイメント) 12話

ばくおん!!はバカのためのアニメだ。純粋に馬鹿馬鹿しい事を笑って観れる人間のためのアニメだ。最終回まで本当に下らない話だったが、しかしそれが良い。それがばくおん!!だから。バイクのない世界に迷い込んでしまった羽音が観た「バイクがなくても上手く回っている世界」。それを観てもなおバイクに乗りたいという思いが沸きあがってくるという演出は、観ているこっちまで何だかバイクに乗りたくなってくる程良いものだ。背景の美しさもさることながら、やはりばくおん!!には人を魅了するものがあるように感じる。良い作品でした。

 

くまみこ (キネマシトラス) 12話

オタクたちは「最終話は本当にクソだった」というが、私はこれをはっきりと否定したい。最終話がクソだったのではない。4話以降が全てクソだったのだと。確かに単話単話で観ればまちちゃんは可愛いしほのぼのしてるし原作の話の流れは一応踏襲していると感じたかもしれないが、そのギャグの方向性は原作とは乖離したもので、田舎ものが都会に感じるコンプレックスをメインの主題に置いていた点でも原作とは異なった方向性であると観る事が出来る。正直なところ12話は4話以降の総決算であり、言うなれば「起こるべくして起こった悲劇」だ。おそらくは監督・脚本も始めはちょっとしたテイスト変更に始まったところが、まちやよしおくん、ナツの立ち位置やキャラづけが少しずつずれていき、「このキャラなら当然こうする」という変更やオリジナルシナリオの導入で完全に方向性がずれてしまい、最終回でのこの結果に至ったのではないだろうか。もしも構想段階でこの方向性だったとしたら悪質な原作レイプだ。そういう意味で最終話だけが悪いのではなく、4話辺りからの全ての流れ・演出が悪かったのだと言いたい。あと、最終カットでナツとまちがイチャイチャしながら「何も考えなくて良いんだよ」という台詞をナツが発する事で今までの全ての愛の営みが茶番と化したのは、原作どおりの台詞とは言えタイミングを弁えない本当に外道な行いだと思います。

 

迷家-マヨイガ- (diomedea) 12話

うーん良い最終回なんだけど何とも言いがたい感じ。全員とはいかないまでもある程度の人間が人間の里に帰ったわけだけど、この中の人間のどれだけがナナキを自分の中に取り戻して帰ってきたんだろう。光宗や隼、真咲は大変な思いをして取り戻したというのに、他の人間(特に他者を暴力的なまでに支配or処刑しようとした面々)は何を以って帰る事が出来たんだろう。それぞれの選択の根拠は何となくわかるが、それを阻むものがナナキなのではないのかと感じた。もしこれが、「ナナキを受け入れて帰った者には平和な生活が待っているが、そうでないものはナナキを置いてきた事になり人間として不十分になってしまう」というオチなのだとするとゾッとする。締めの仕方も謎を残す、非常に良い作品だったなと思います。始めは疑っていたdiomedeaさんも最後までしっかり作り上げてくれてありがとうございました。

 

あんハピ♪ (SILVER LINK.) 12話

あんハピ♪は間違いなくクソアニメだ。しかしどうして涙が出てくるんだろう。何故名残惜しく感じてしまうんだろう。何故二期を臭わせる終わり方に心が熱くなってしまったのだろう。初めはむしろ嫌いな方で「何やこのクソアニメは」としか思っていなかったのに、回を追うにつれて少女たちのいかなる境遇でも幸せになるその姿に心惹かれ、最終回ではつい涙を流してしまった。監督の大沼心氏は、ここまで見込んで作っていたのだろうか。脚本は本当にくだらないものなので演出も他の良い作品に比べるとさほど良いと思える程でもないのに、どうしてこうも絶妙に仕上がったのか。本当に謎である。誰にもオススメする事は出来ない。しかしこれだけは確かなことだ。私は最終回で涙を流し、二期も観るだろう。良い作品でした。ありがとうございました。

 

学戦都市アスタリスク (A-1 Pictures) 24話

戦闘シーンがやはりアツい。非常に良い出来だった。ストーリー自体は本当にただのクソラノベって感じでアレなのだが、やはり学戦都市アスタリスクに関しては戦闘シーンだったり諸々の作画の良さがアドいポイントになっているなあという感じ。これA-1が作ってなかったらただの産廃になってたでしょ。まあ3期以降もやるだろうしここまで観てしまったら最後まで観ちゃいたいんだけど、正直なところ観る価値があるかというと作画以外ほぼほぼないので時間が押して来たら即斬る構えで次期も迎えねばならんなという感じ。以上。

 

クロムクロ (P.A.WORKS) 12話

は~~~~最高かよ。今回は肉の回であった。いやほんと、人間の体とか肉の柔らかさの表現はP.A.が随一ですね。特に由希奈がマッサージを受ける部分では肉の動きが「わかる!! こうなるのめっちゃわかる!!」という動きをしていたり、気を込めてもらうタイミングで体にズシンとその場で衝撃が走る描写などは本当に凝っていて素晴らしかった。しかも訓練を通して由希奈がちょっと痩せたように見えるのもすごい。射撃訓練でもリコイルがリアルに描かれていて実際に人を観ながら描いているのかな?という印象。クロムクロを観ていて本当に良かった。大変良い回でした。

 

甲鉄城のカバネリ (WIT STUDIO) 12話

最終話前の重要な局面な回だったが、やはり作画や表現が堂にいっているなあという感じだ。今まで浮ついていた物語がここに来て安定感のある印象に変わったのは、やはりラスボスと明確に乗り越えるべき対象とが設定されたからだろう。こういう「最終回前にラスボスが確定する」というストーリー構成とそれを際立たせる演出は最近あまり見ない形式だったのでよさみが深い。前回では暗く靄とした海の描写だったが、今回は青々とした海と空が描かれており、生駒の精神状態の好転と今後の物語の先行きが示されており、その辺りにも良い拘りを感じる。これまでの回に比べると良い回だったと思います。

 

マクロスΔ (ビッグウエスト) 12話

うーん何か今回に関しては微塵も記憶に残らない回だった。何があったかというと特に何もなかったです。次回以降に繰り広げられるであろう戦いに向けた心の準備回なんだけど、まあ全体的に陳腐で唐突感のつよいストーリーなので観ていてあまり心地よくない。もうマクロスΔだから仕方ないっちゃ仕方ないんだけど、脚本が根元歳三氏でシリーズ構成も担当されててこれなので、今後にあまり期待できないなあとなる回だった。

 

うしおととら (MAPPA & studioVOLN) 38話

最終話前だけあって怒涛の展開で物語が進んでいく。正直早すぎるかなとも感じるが複数話に分ける程の内容でもないのでこんなもんなのかなという印象。ここ3話程度ずっとアツい展開が続いているのでそろそろダレてきた感じがあるが、次が最終話というだけあってやはり力の入れ方が良い。MAPPAは本当によくここまでクオリティを変えず38話も作り上げたものだ。素晴らしいとしか良いようがない。最終回が本当に楽しみだ。

 

ハイスクールフリート (プロダクションアイムズ) 11話

うーん、やはりはいふりはいまいち性に合わない。キャラの構成が不十分なのか演出が悪いのか、それぞれの言葉が浅く感じられる。各キャラの言葉というのはその背後に各々の考えや噛み含んだ思いがあってそれで出されるものだと思うのだが、全体的に吉田玲子脚本回以外のはいふりのキャラの言葉にはそれが見られなくて、単なる言葉繋ぎにしか聞こえないのがかなり強いかなという印象。全体的に描き込みが浅くて余分な描写が多すぎたかなと感じる。11話までで感情を引き上げられなかったのは残念ではある。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (david production) 12話

おっ、出ましたね、コンテ加藤敏幸氏と演出朝木幸彦氏のタッグ。ジョジョでは5話(虹村兄弟回最終話)がこの2人でしたが、相変わらず非常に良いですね。間合いの取り方が上手く、見せるべき部分を良く解っているという印象で、億安とレッドホットチリペッパーとの深い因縁を良くここまで爽快に現してくれたなあと感じる。全体的にクオリティも高く、今後の物語の展開に対して更なる期待を寄せる事の出来る構成になっており非常に安心感があった。良いものでした。

 

文豪ストレイドッグス (ボンズ) 12話

うーんまあボンズだから観るけど。ボンズだから。今回も陳腐な茶番に付き合わされたと言う感がつよい。この作品に関しては作画やそのあたりが良いという程度でそれ以外はもう何も言うべき点がないですね。

 

僕のヒーローアカデミア (ボンズ) 12話

いやあ出ましたねえボンズクオリティ。こんなの少年の心を持っているなら魅了されない訳ないじゃないですか。戦闘シーンにおけるボンズの作画演出は群を抜いて凄い。コンクリート・レボルティオと文豪ストレイドッグスも掛け持ちながらでこれだけのクオリティを維持できるのは素晴らしい事だ。Aパートは少し冗長で夕方アニメ感のある締まりのない演出だった印象だが、Bパートからは完全に作画のクオリティも含め圧倒されてしまった。良い回でした。

 

三者三葉 (動画工房) 11話

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2016年春アニメ第十一週所感

どのアニメも物語がかなり進展してまいりまして、各々の主題なんかもようやく完全に把握できるようになってきましたね。

来週には最終回を迎える作品もあり、大豊作の今期が終わってしまうと思うともう涙が出てきそうなそんな感覚すら覚えます。

ともあれ今週もいってみましょう。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (david production)  11話

うーん、今回はかなり張りのない微妙な回でしたね。ストーリー構成や単話としての構成としては十分面白いのだが、他話と比べて緊張感や山がなくかなり平坦な印象。9話の演出は外注でも十分面白いと感じたのだが、今回はそうではないという感じ。まあ原作が良いのとノウハウがあるのとで観れない程ひどいという訳ではないが、やはりジョジョというビッグタイトルには期待せざるを得ないし、今回に限ってはそういう意味で満足度が低いという意味です。別に悪い出来という訳ではない。

 

甲鉄城のカバネリ (WIT STUDIO) 11話

優しいデブは死ぬ。最初から解ってた結末だったが悲しいなあ。物語自体は様々な物事が起きるべくして起こったという印象。全体的に予測可能な、良い意味で王道な展開を見せている。列車という環境にする事で一所に大勢の人間が集まり関わりながら、複数地点を移動してそれに従い物語を進める事が出来るというのは銀河鉄道999を初めとする幾つかの作品で取られてきた手法ではあるが、大河内一楼はこれを上手く情景描写と組み合わせながら表現を昇華させている。特に今回は他話に比べて重要な立ち位置の回で、圧倒的な絶望と共に色彩の歪んだ海が背景として配置されることで、今後の先行きの不明さと明確な落としどころを見せない不安定さとが良く表されている。表現技法としての上手さが際立つ回でした。

 

キズナイーバー (TRRIGER) 11話

最終回に向けて力を溜めているというような回。個人的には勝平が千鳥に答え合わせで電話をする時に時間差を表現しつつも同時的に物事を進める演出が結構斬新で好き。全体的にコンテ・演出が洗練されていた印象で、カットの割り方や表現の仕方に美しさを感じた。物語自体は穏やか且つ一手に進展しているのだが、それを思わせない構成なのもすごい。この回では感情的な昂ぶりを抑え、次回以降の最終回で訪れるであろうカタルシスに向けて強く力を溜めているという印象。良い回でした。

 

文豪ストレイドッグス (ボンズ) 10話

良いアクション回ですね。話の筋だったり臭い演出だったりはもう何も言わない事として、古き良き記号化されたアクション描写が多々用いられているという意味で非常に面白い回だったかなと感じる。エフェクトの作画だったりもシーンに良く合っており良い出来だった。ただ、船体から昇る爆煙の輪郭がはっきりとしすぎていて、これは本当に煙なのかという良く解らない感覚に陥る。作画で書くにも長時間且つ可変なために大変だろうが、CGでは少し物足りない気持ちになってしまう。アクションなどは良い回でした。

 

コンクリート・レボルティオ 超人幻想 -THE LAST SONG- (ボンズ) 23話

本当に素晴らしい作品であると再確認できる回。もう何から話せば良いかわからない。超人たちの多様なそれぞれの思想が世間の思想潮流と共に流れ、一本の大きな濁流の中に飲み込まれていく様は観ていて物悲しさを感じるが、しかし同時にカタルシスへと誘われるゾクゾクとした感覚を与えてくれる。超人の何たるか、そしてその背後にある原子力や夢へのメタファーなどが全て共鳴し合いひとつの物語を形作っており、本当に水島精児や合川昇という人間の底知れぬ思想を感じる事が出来る。また、戦闘シーンの作画や諸々のカット割りなど本当に頭がおかしいんじゃないかと思う程芸術としてのレベルが高い。全てにおいて良いと言わざるを得ない素晴らしい作品。来週が最終回である事をこれ程恨んだ作品があっただろうか。

 

クロムクロ (P.A.WORKS) 11話

端的に申し上げて非常によろしい。クロムクロの良いところは各人の考えの源流や生活の様子がそれぞれのシーンから透けて見えるところ。何故このキャラクターがこういう行動や言動をしたのかというのが特に今回は良く表現されていたように感じる。剣之介がフスナーニを刺した後その手の震えを由希奈が抱きしめて沈めるシーンなどは特に象徴的なシーンで、これまでの物語を踏まえた上で且つ各々の感情や考えが染み出るような本当に良いシーンだったと感じる。素晴らしい回でした。あとみんなでカレーおにぎり持って登山しようね。

 

迷家-マヨイガ- (diomedea) 11話

いやー良いよ。やはりスロースターターながら水島努監督と岡田磨里が手を組むとこんなに凄い事になるのかというのを実感させられる作品。今回は12話に向けての助走段階の回であったが、緊張感が全体に良く漂っていて上手い構成だなと感じる。迷家の凄いところは引きの上手さにあるように思う。常に何か重要な事を忘れているような、重要なピースのひとつが埋まらないと感じさせられるつくりで、観ていて「早く次話が放送されないかな」と強く感じる事が出来る。いや良い作品ですよ。

 

ジョーカーゲーム (ProductionI.G) 11話

あー良い。良いですねえ。今回は初めてスパイ側の主観で描かれることの無かった回。ドイツ軍側の目線でのみ描かれているが、その裏にD機関の牧の思考だったりが亡霊のように立ち現れてくる様は見事な描写だと舌を巻く。今回はかなり淡々としたテンポで進むが、それが逆に葬儀を思わせる作りで良い出来だと感じる。作画の感じが他話に比べ少し変わっていたように感じるが、作監が中村深雪氏というだけあって綺麗に纏まっていて個人的には結構好きでした。非常に良い回。

 

うしおととら (MAPPA & studioVOLN) 37話

いやー高まる。高まるぞ。真由子がとらの元へ行って髪を梳くシーンなどは特によく、ただただ胸の高まりを感じるだけの機械となっていた。古くから愛されてきた作品だけあって非常にベタな展開ではあるものの、そのベタさが昨今のアニメにない良さを与えてくれる。MAPPAは良くぞここまで安定したクオリティでうしおととらを送り届けてくれたなあという感じだ。ありがとうございます!! 最終回が本当に楽しみだ。

 

ハイスクールフリート (プロダクションアイムズ) 10話

はいふりに関しては吉田玲子氏脚本回が来るたびに「あ~やっぱ良いじゃん、これを求めてるんだよ」となるのが何とも。吉田玲子氏の脚本はやっぱりそれぞれの人物の人柄がしっかり出ている良い脚本だなと感じる。多くのキャラクターが出てくる作品においては記号化されたキャラの表層だけが描かれてそれ以上掘り下げる時間がないという事が多いが、吉田玲子氏の脚本ではガルパン然りそのキャラごとの個性を把握し、考え方やそれまでの暮らしぶりが伺えるよう重点を上手く変えながら描かれているという印象がつよい。こういった脚本が書ける方だからこそ今まで大作を作り上げられてのだろう。今回は吉田色のつよい回だったと感じます。

 

マクロスΔ (ビッグウエスト) 11話

とても悲しい。悲しいですよほんと。泣いてる。いや泣いてへんけど。マクロスΔもいよいよ話が進んできて1クール目の最後をどう落とすか気になるところ。巨大戦艦も出てきたし正面衝突で一通りの締めを作るのかな? 演出自体は非常に臭いし観ていて嫌な意味で唸りたくなる時もあるけど、それでもやっぱり王道的な展開には惹かれてしまうのが人の性というもの。ちかたないね。良く世界観が作りこまれたお話だと思います。

 

ふらいんぐうぃっち (J.C.STAFF) 10話

なあオタク、一緒に青森で林檎農家やろうや。今回も本当に良い出来でした。ただただ心癒される回といった感じ。那央さんが料理をするシーンの描写なんかは特に良く人の動きを考えて作られているなとわかるつくりで、たまねぎを切るときの一連の動きなんかは説得力があっていい。林檎農園で摘果(花?)をするシーンでは背景の美しさが際立っていて、今話はビジュアル的な良さを詰め込んだ回だったなあという印象。あと真琴が脚立から飛び降りるシーンでちらりとヘソが見えたりするのも素晴らしい。相変わらず良い回でした。

 

僕のヒーローアカデミア (ボンズ) 11話

やはりキレが落ちてしまっているなあという印象。このあたりで他の生徒たちの個性紹介をしなきゃならんという事もあり、物語の進展度合いが落ちるというのはもちろん仕方ない事なのだが、メリハリの無さというかカットの割り方のよさのようなものが失われつつあるのが少し悲しい。まあボンズだし何とかしてくれるでしょう。以上。

 

学戦都市アスタリスク (A-1 Pictures) 23話

厨ニ感あってつよいですね。私はとりあえずユリスと結婚したいんですけど。完全に酒飲みながらこれ書いてるんでもう何も考えられないですね。いや考えてますけど。何というか学戦都市アスタリスクに関してはもう脚本とかその辺に関しては何も言う事が無い。とにかくしょうもないので良い脚本を求めている人は観なくて良いと思う。ただ、今回に関してはオーフェリアが能力を発揮したときのエフェクトが、綾斗が能力を解放した際(何話だったか忘れた)の表現にかなり似通った、新しく引きこまれるようなもので見応えがあった。そのあたりに関してはやはりA-1といったところか。それ以外は特に言うべきことも無いですね。

 

ばくおん!! (トムス・エンターテイメント) 9,10,11話

いやーばくおん!!はほんと良いっすね。個人的に推していきたいアニメです。ギャグアニメとしてのよさがつよいので今回は3話一絡げにしますけど。これまでの話を踏まえて言わせていただくと、ばくおん!!は酒を飲みながらゲラゲラ笑って観るのが良い。本当に全くバイクを知らなくても面白い構成にしているのは監督含めスタッフさんの愛あってこそのものだろう。ここ3話は背景・作画に関しては特筆すべき部分はなかったが、脚本および演出に関しては非常にばくおん!!らしくあったなという感じ。特に11話の演出は目を見張るものがあり、単に私が園田雅裕氏の演出が好きという部分はあるが、ギャグセンスと間の取り方の絶妙さがかなり際立っており、本当に好きだった。単に面白さだけを求めるのであればこの作品を観ておいて損はないだろう。とにかく楽しめる作品でオススメ。

 

あんハピ♪ (SILVER LINK.) 11話

デンドロビウムデンドロビウム以外の感想わかないでしょ今回は。いや嘘なんですけどね。今回は1,2話に次ぐレベルで作画など諸々のクオリティが良かった回でした。特に終盤で小平先生が森の中を歩きながら意味深な事を言うシーンなどは透明感が高く構図の良いカットで、劇場版作品もビックリという感じでした。あんハピ♪は他の作品と比べるものじゃない。心で感じるものなんだ。

 

三者三葉 (動画工房) 10話

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くまみこ (キネマシトラス) 11話

もう特に言う事は無いです。本当にひどい。原作に言及するつもりは無かったが、何故ここまで原作と乖離したイメージの作品に仕上がってしまったのか。

2016年春アニメ第十週所感

今回から幾つかのアニメを切っております。

今週はどの作品もかなり見所のある週だったのではないかと感じますね。

前週追いつかず見られていなかった迷家に関しては2話分掲載しているので何卒。

相変わらずネタバレを含みますが、さっそくいってみましょう。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (david production) 10話

今回はかなり作りを簡略化していながらも決めるところでしっかり決めている印象。金田デフォルメっぽい演出が多かったのはコンテ・演出が光田文亮氏だったからというのがあるのかな? 金田系の演出はジョジョに非常に良く合うので個人的には好き。一話に上手くまとめ、起承転結が一話の中に詰まった良い回だったと感じる。良い回だった。

 

僕のヒーローアカデミア (ボンズ) 10話

うーん緊張感があって良い回でしたねえ。ここのところ若干勢いが衰えていた僕のヒーローアカデミアだが、ここに来てまた良い盛り上がりを見せてきた。演出は1話6話でも担当した塚田拓郎氏。一話の最後に落ち着きのある盛り上がりを持ってくる手腕はさすがと言ったところ。絵コンテの石平信司は仕事が速くてルーチンもののコンテを多く手がけている印象があるが、個人的にテンポ感がいまいち好きではない。ただ今回は演出の影響が大きく良い出来に仕上がっていたので、相性という部分もあるのだろうなと感じる。良い出来でした。 

 

コンクリート・レボルティオ 超人幻想 -THE LAST SONG- (ボンズ) 22話

あーーーーーー最高。良い。コンレボは最高だよほんと。水島精児監督にはどう感謝の念を表すれば良いのかわからない程感謝している。こんなに素晴らしい作品を作ってくれて本当にありがとうございます。今回は爾朗の過去が更に明らかになり、超人科諸氏とのある種の邂逅を果たす回だった訳だが、演出から何から本当に力が入っていて、特に各々の台詞の中に込められた思想が溢れ出てくるようだった。様々な作品に対するオマージュや巧妙に練られた時代考証。水島精児監督の代表作と言っても過言ではない出来に仕上がっている。今回は特にその毛色が強く、最終話に向けた助走段階に入っている事がはっきりとわかる。見逃せない作品。素晴らしいです。

 

キズナイーバー (TRRIGER) 10話

あー良い。Bパート最後の5分間で怒涛の畳みかけを食らって恥ずかしながら泣いてしまった。本当に岡田磨里は天才だなあという感じだ。第一話から謎で小出しにされてきた勝平とのりちゃんの関係が、結構意外な形で示されており非常に良かった。数話前から置かれてきた伏線を十分に回収するシナリオで、構想段階で最後まで練られていたんだなという事が良くわかる。ただ、今までの物語の中でまだ十分に説明されていない事もあり、最終話に向けてどのように話を昇華させるのか楽しみな作品である。非常に良い回でした。

 

マクロスΔ (ビックウエスト) 10話

よい。尽くテンプレートな流れを詰め込んだ脚本で、それを生かす演出。非常に良いと思います。演出のヤマトナオミチ氏は最近名前をよく見るが不遇な作品で名前を見る事が多い気がする。この回に関しては最後への持っていきかたなど、特にBパートではかなり良い部分が多かった。メッサーが突入してくるシーンやその後の戦闘、そして特殊EDまで一通りで観て評価出来る仕上がり。ただそれ以外の部分は特に良いわけではないのであしからず。全体としての評価は十分できると思います。良い回でした。

 

甲鉄城のカバネリ (WIT STUDIO) 9話

さすがはWIT STUDIO、安定したクオリティですね。今回の見所と言えばやはりほろびちゃんが黒煙の中から落ちてきてからの戦闘シーンかなと思うが、デザインの歪さとモーションの人外的なかっこ良さとが相まって非常にいい絵になっていた。美馬がほろびちゃんを刺したあと、その表情をあえて見せない演出も記号化されてはいるが良い表現で、背景の光から生じる影を上手く使っているなという印象。ストーリー自体は非常にありきたりではあるが、それをよく形にしているなと感じる良い回でした。

 

ジョーカーゲーム (ProductionI.G) 10話

良い回でした。ジョーカーゲームにしては平均的な回だったが、良い意味で癖がなく楽しめる。コンテの荒川直樹氏は幾つかのアニメで美術設定も担当されているだけあって良い構図の絵が多々見受けられた。特に終盤で夫婦が邂逅する場面などは非常に美しく、心地の良いカタルシスにいざなわれる。ストーリー全体をみても相変わらず纏まりが良く、他話の流れに照らし合わせても自然な物語であったと感じる。とても良い回でした。

 

クロムクロ (P.A.WORKS) 10話

他話との繋ぎとなる回。剣之介の過去がじわじわと明らかになる中で人々が疑義を深める様は観ていて何というかヤキモキする良いシナリオ。2クール構成ではあるがこのクールでとりあえず一段落させるのだろうか。そうするとこの辺りから助走が始まっているという感じだろう。脚本が街田堂子氏だけあって安定した話の構成で観ていて安心感があった。全体の中では地味で演出などもかなり難しい回だっただろうが、上手く緊張感を保てており、良い作りになっている。良い回でした。

 

迷家 -マヨイガ- (diomedea) 9話

良い回ですねえ。いやーやっぱり天才でしょ水島努。光宗とハヤトのトラウマが上手く噛み合うようになっているところや、真咲ちゃんの行動や他の人の行いが諸々各々の性格に合わせて合理的に動くように構成されている部分には舌を巻く。さすがです。今回に関しては特にその大筋が光るように出来ており非常に良かった。また、外れの村の同じ家が立ち並び霧がかかった背景は恐怖演出としてかなり上手く出来ており良い。全体的に良い回でした。

 

迷家 -マヨイガ- (diomedea) 10話

評価が難しい回。個人的にはめちゃくちゃ好きなんだけどかなり人を選びそう。一度に物語の種が明かされるその流れは無理矢理感が強く、どうしても受け入れにくい人はいるだろう。迷家は人間の心理描写の巧妙さやその全体の構成を楽しむ作品だと私は思っているので、そういう点で観るならば本当に素晴らしい作品。9話までの話ではナナキ村という外界から隔絶された内的な空間で個人の内面に関して描いてきた訳だが、今話ではそれを外部からメタ的な視点で観つつ、個人の内面に関してもナナキを媒介として外部から観るという今までと180度変わった視点での構成になっており、これまでの話に比べてのコントラストが際立つ作りになっている。そういった意味でも今話は迷家の中でもひとつのターニングポイントになる回であり、今後はおそらく光宗を介して内外の入り混じりメタ的な視点を含めた見方ができるようになるのだろう。しかし、それだけあってもなお不明な真咲という存在やナナキ村の真相といった大きな謎が横たわっているという面白さこそ、この迷家の真髄なんだと感じる。こういった事も踏まえた上で、あえて今話は私は神回だと言わせて頂こうと思う。

 

うしおととら (MAPPA & studioVOLN) 36話

最終回が楽しみになって来る良い回。流兄ちゃんもそうだったが、良い悪役の良い死に様を描けるのは素晴らしいスタッフ。今回は物語全体の中で最終回を見据えた良い構成になっている。今話単体で観ても非常に展開のテンポがよく、それに演出が上手く付いていっているという印象。脚本はいつもの米村正二氏だが、今回も相変わらず米村感のある安定したシナリオ。ただうしおがとらに腕を少し噛ませてやる所はあっさりとしすぎていて少し拍子抜けする。まあ今後の展開も踏まえた上での演出だとは思うが。良い回でした。

 

文豪ストレイドッグス (ボンズ) 9話

今回は比較的茶番も少なく良い回だったんじゃないでしょうか。こういう心温まりつつお涙頂戴な回は演出が悪くても良いように見えるからという部分は大きいだろう。個人的に池下博紀氏の演出が好きではないのでいまいち何ともという感じではあるが、しかし他の回に比べると十分良い出来だったように感じる。作画だなんだは文豪ストレイドッグスに関しては微塵も不安にはならないし、実際応えてくれているので腰を落ち着けて観ていられる。良い回だったと思います。

 

ふらいんぐうぃっち (J.C.STAFF) 9話

いやお前これ、お前、いやこれ、優勝やん……。優勝やんかこんなん……。全てにおいて素晴らしい作品だよふらいんぐうぃっちは。何だこれは。今回は犬養さんが出てきたわけだが、犬養さん回は脚本福田裕子氏でコンテ演出倉川英揚氏とでも決まってんのかね。4話に引き続きこの2人の組み合わせは非常によい。テンポ感のちょうど良い進行と、穏やかさの中に感じる見せ場ごとでのこだわりがあって観ていて心地良い。あと、やっぱりチトさんのモーションが滅茶苦茶凝っているなというのが解る。圧倒的な説得力のある動きで大変素晴らしいと思います。本当に良い回だった。

 

ハイスクールフリート (プロダクションアイムズ) 9話

鈴木貴昭氏ってこんな面白くない脚本書く人だっけ? はいふりはもう少しシリアスとギャグとが相容れない感じがありつつも物語には多少の盛り上がりを用意してるアニメだという印象だったのだが、今回は序盤以外は完全に平坦でした。艦長が副長に帽子を託すシーンと、みーちゃんがテアに帽子を返すシーンが対になって描かれていたのがグッと来るくらいで、それ以外の全てが蛇足に感じてならない。今後晴風が壊れている事が何か物語に響いて来るんだろうけど、ほんとそれ以外はどの出来事も唐突さが強くて観てて不自然さを感じる。脚本ではなく演出が悪いという説は大いにある。今回はあまり良い回とはいえない。

 

学戦都市アスタリスク (A-1 Pictures) 22話

なるほど、まだまだ学戦都市アスタリスクは続くんやな。惰性で観ているだけなので正直なところ早く終わらせて欲しい。しかし今回は比較的良い回だったと思います。作画の乱れやパースの崩れやらはもちろんあったがA-1には良くある事。それを置いても良かったのは構図だ。コンテ演出の飛田剛氏は最近チラホラ名前を見かけるが、今回の構図だったりはかなり良かったと感じる。サヤと綾斗が屋根の上で邂逅する場面やそのシーンの続きで糸電話が出てくる場面など、かなり印象深い構図が多く、良かった。話自体は観るに堪えなかったが、総合的に観ると良い回だったんじゃないでしょうか。

 

三者三葉 (動画工房) 9話

うーーーーん、やっぱり面白くないなあ。いや作画だ何だは非常によろしいんだが、何ともこの脚本の悪さというのが際立つなあ。今回は特に西山と双葉が話しているところに花子さん訪問をやめた葉子と近藤が帰ってきて話して笑いあい、西山が「???」という顔をするところのように会話の筋がはっきりしないというかコンテクストが十分形成されていない会話が目立った印象。コンテクストが形成されていないというか、全体的に茶番じみていて単に面白くないとはっきり言った方が良いかもしれないけど。良い作画を観るために観ているという感じです。以上。今後は良かった回のみ書くこととします。

 

くまみこ (キネマシトラス) 10話

絶望的に面白くない。まちちゃんのアイドル姿を観るためだけの回だった。それ以上の意味を求めてはいけない。とにかくテンポ感が悪く「ここを時間かけて映像にしたら確実におもんないの解るやん」という部分が多々あった。いやほんと、最後に村人同士が悪口を言い合う部分だったりはもっとパパッと終わらせて、まちちゃんの可愛い姿だけみせてくれよ、頼むよ。ほんと頼む。

 

ばくおん!! (トムスエンターテイメント) 8話

あーほんと昭和感あるなあ。ばくおん!!のAパートとBパート前半で昭和感のある茶番劇を繰り広げた後、Bパートの最後の最後でちょっと感動的な終わりに持っていくの本当に意味わかんないけど何か好きだよ。今回もやはり背景は綺麗で、最終シーンで犬吠埼から臨む初日の出は本当に良いものだ。他には特に言う事ないです。

 

あんハピ♪ (SILVER LINK.) 9話

鷺宮先生が口にした「最低限の注意も払えない事を不幸と名付けるなんて」というのはまさにあんハピ♪を多少なりとも批判的に観てる人間なら思う事なんだろうが、その後鷺宮先生が最低限の注意でどうこう出来る問題ではないと気付きむしろ彼女たちは努力しているのだという事を理解する過程が、完全に観ている側が感じるそれなんだよなあ。あんハピ♪はほんと、可哀想な女の子がそれでも幸せそうに生きている様を観て元気付けられるアニメだ。他のアニメと比べると駄作なんだろうが、精神をやられている私のような人間にとっては良い作品に思えてならない。今回は特にそれを客観的に見せてくれる回だったように思う。

 

あんハピ♪ (SILVER LINK.) 10話

おっ、OPでずっと後姿だけだった女の子が振り向いたぞ。可愛い。いや後3話程度しかないけど出番とかいろいろ大丈夫なんですかね? 今回は何というかあまり面白くも感慨深くも感動できた回でもなかったが、この謎の女の子が出てくるために必要だった回という部分がつよい。あと水着回だった訳だが、響が可愛いというもうそれだけで十分だ。以上。

2016年春アニメ第九週所感

私もそろそろ忙しくなってまいりまして、4年ぶりの受験勉強に励む流れになっております。

という訳で来週から「逆転裁判」「坂本ですが?」「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」「ビッグオーダー」および宇宙パトロールルル子を除く短時間アニメを切る事とします。

また順次忙しくなってきたら「学戦都市アスタリスク」「あんハピ♪」「三者三葉」「マクロスΔ」の順に切っていく可能性がありますね。

それ以上は絶対防衛ラインなので切りたくないところです。

という訳で今回もいってみましょう!

 

 

宇宙パトロールルル子 (TRIGGER) 7~9話

いや勝利でしょ。大勝利ですよこれは。優勝ですよ。7~9話はこれまでの話数以上にTRIGGERっぽさの強い回であった。というか全部これまでのTRIGGER作品とのコラボ回だったのでそりゃそうだ。キルラキルリトルウィッチアカデミア・Sex&VIOLENCE with MACHSPEEDと個人的に好きな作品が揃い踏んでいるので最高でしかなかった。Sex&VIOLENCE with MACHSPEEDはアニメーター見本市で限定再公開しているので是非ともご視聴あれ。元のアニメーションは更にキレがあって最高に面白いので是非に是非に。7分アニメという都合上時間の制約をかなり受けるはずのところを、それを逆手に取った上手い構成。てーきゅうとはまた違った「速さ」という演出が出来ているのが素晴らしい。本当にいい作品だと思います。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (david production) 9話

かなり昭和感のあるテイストに仕上がっており良い回だった。元々の作風自体がそういう昭和感のつよいものではあるけど、エコーズの能力の都合上効果音という表現が更に昭和感をつよくしており、それを上手く生かしていたのが今回だったなという印象。頭に残りやすい印象的なカットが多く、絵コンテの加藤敏幸氏の手腕が伺える。バランスの取れた良い回だったんじゃないでしょうか。

 

うしおととら (MAPPA & studioVOLN) 35話

クライマックスに向けてぶち上げていく回で、観ていてつよい爽快感を感じた。個人的に米村脚本回よりも井上脚本回の方がカタルシスの持っていき方が上手くて好きなのだが、今回に限ってはコンスタントに感動を与えられ続けて知らず知らずの内に涙を流してしまう程だった。少し駆け足な印象はあったが、最終決戦直前といえばまあこんなものだろうと感じる。作画は前回前々回などと比べて少し見劣りはするが全く違和感などは感じない、次回以降に力を蓄えているのだろう。次回次々回が本当に楽しみな回でした。

 

ジョーカーゲーム (ProductionI.G) 9話

岸本卓は天才。第5話でこのシリーズにおけるスパイのあり方を提示されたという話をしていたが、今回(8,9話)はD機関の信条である「殺すな、生きて帰れ」という部分が風機関との対比により明示される形になった。D機関の方が一枚上手である事がはっきりとわかるつくりだったが、2話構成の特性を利用した、1話で引き2話で落とすという構図が非常に上手い。作画などその他の諸々の部分に関してもこれまでに劣る事なくこれだけのクオリティを出してくるのはProductionI.Gの地力といったところか。素晴らしい出来でした。

 

三者三葉 (動画工房) 8話

作画どうなってるんだ。動きすぎなんだよなあ。動画工房の優秀さは知っているが1,2話レベルの作画を持ってこられると少しビビる。5話で作画がガクッと落ちて、その後総作監を1話置いて復帰したかと思ったら右肩上がりなのすごすぎませんか。内容自体はもう特に言うことはないが、記号化されたキャラを煮詰めて濃密にした結果、双葉ちゃんと姉以外恐ろしいほどに性格が悪くなってしまっているというのは観ていて面白い部分ではある。作画がすごい回というただそれだけのものでした。

 

コンクリート・レボルティオ 超人幻想 -THE LAST SONG- (ボンズ) 21話

んん~~~~良いっ!! ボンズが本気を出したという印象。何だあの作画、気合入りすぎやろ。ストーリーの要にもなって来る重要な回で、様々な人間の思う多様な正義の形が顕わになってきたという印象。それぞれの人間が互いにその強い思いをぶつけ合う事で、群像劇とはまた異なった、因果関係のはっきりとした物語が形成されていくのはコンクリート・レボルティオの最大の特徴であり、今回はその傾向が顕著に現れていたように感じる。脚本の合川昇の天才さが伺われる本当に凄い回。コンクリート・レボルティオはここ最近でも類を見ない作品だと感じる。本当に素晴らしいです。

 

ふらいんぐうぃっち (J.C.STAFF) 8話

は? 何やこれ? ほんまに30分アニメか? 2秒で終わるんやけど。何これ。最高かよ。脚本は1,2話の脚本とシリーズ構成をされてる赤尾でこ氏。脚本自体は特に何かが起きるというわけではないが、不思議な事がさも自然な事のように起こるそのつくりの上手さには舌を巻く。ほんと全てにおいて良いアニメだなあ。個人的にキツネさんが入る時に扉を足でカリカリするのが本当に好き。可愛い。優勝。みんな可愛い。勝利。日常生活の様々なつらみが浄化される。優勝。

 

文豪ストレイドッグス (ボンズ) 8話

いやー面白くない。絶望的にしょうもない。元々この作品自体あまり好きではなかったが、特に今回は典型的に好きではない回であった。まあ原作がアレというのもあるが、演出がとにかく臭い。好きな人もいるだろうからこれ以上は扱き下ろさないが、最後の最後で取り繕うようにして良い話に持っていっているだけで、実際深みも何もない表面的なアニメだと主張したい。

 

クロムクロ (P.A.WORKS) 9話

かなり穏やかに進行した回だったように感じる。全体的に演出も緩やかで、しかし様々な部分で説得力のあるつくりをしているのはすごい。等身大の女子高生がロボットに乗る、その際の葛藤も「言葉の選び方」で解決してしまう辺りクロムクロは今までにない新しい形のロボットアニメを提示している。檜垣亮のシナリオの中でも随一の作品ではないだろうか。DimensionWとはなんだったのか。(あれは途中から参入したから仕方ないね) 作画も相変わらず質がよく良い出来でした。良い。

 

甲鉄城のカバネリ (WIT STUDIO) 8話

今回も美しい出来であった。特に無名ちゃんが過去のシーンでカバネリになる何かを投与されたシーンの絵は非常に美しく感服した。8,90年代マッドハウスっぽい絵柄が随所に出てくるのが本当に好き。屍と闘うシーンではバイクが出てきたわけだが、マフラーから蒸気らしきものが吹き出ているあたり蒸気機関っぽくてめっちゃ良い。スチームパンクの世界観が十分に生かされている点が甲鉄城のカバネリの良いところのひとつ。今後も注目していきたい。

 

僕のヒーローアカデミア (ボンズ) 9話

ここ二話程度失速気味ですね。本当に"普通のアニメ"になってしまったという印象。まあ掴みが重要というのはもちろんそうなのだが、序盤のアツい演出やアメリカンなノリのしょうもないギャグは一体何処へ行ってしまったのだろう。実際他と比べると悪くはないアニメなのにも関わらず少し残念に思うのは、やはり初めがあまりにも良すぎたからだろう。コンテ・演出のこでらかつゆき氏と阿部雅司氏は共にベテランなのだが、ベテランであるが故の古さが出てしまっていた回であるように感じる。次回からグッと物語が進展するようなのでどう変化していくのか楽しみだ。

 

キズナイーバー (TRIGGER) 9話

良い。良いですよこれは。物語の進展が非常に早く、登場人物の様々な気持ちが明らかになりつつも良く纏まっている回。これまでの8話でじわじわと繋げたキズナを、ひとつの出来事から堰を切ったように破壊していく演出が非常に上手い。物語全体の展開として起承転結が上手に構成されており、転で物語の様相が一変し、注意を一手に引きつけるような話を作ることが出来るのはさすが岡田磨里と言ったところか。演出などもこれまでに比べ平凡ではあったが十分上手い。コンテ・演出の篠原啓輔氏は最近たまに名前を見かけるが、注目していきたいところ。素晴らしいです。

 

くまみこ (キネマシトラス) 9話

うーん面白くない。絶望的にテンポ感が悪くネタも面白くない回だった。絵として映えないシーンばかりで、全体的な質の悪さが目立つ。良かったのはスク水まちちゃんくらいだったのでは。やはりギャグのセンスが私はいまいち合わないので、非常にもったりとした印象に見えてしまう。ここ数話は特にヌルヌル動く作画などもなく、総合力でも他のアニメに見劣りしてしまう部分が大きいため、今後終盤にかけてどういう落とし込み方をするのか注目したい。

 

ハイスクールフリート (プロダクションアイムズ) 8話

良い回だったように思います。海戦は戦車戦などと違って比較物が少なく、時間スケールや船速がいまいちわからないため、製作段階での大変さが想像に難くない。コンテの西嶋克彦氏は大ベテランの原画マンなだけあって、全体的に安定感があるというかバランスの取り方が上手い。今回は作画も平均的で良く、緊張感など含め単話で十分楽しめる出来であった。「全体主義の疾患」や「まるで群体じゃない」という言葉からも作品の裏にある主題が透けて見えるようで面白い。今後最終話までどう走り抜けるのか楽しみだ。

 

マクロスΔ (ビックウエスト) 9話

今回は結構良い回だったんじゃないでしょうか。特に戦闘シーンの描写が非常に細かく、スラスターからの噴射光の向きや噴射タイミングなどはかなり考証があった上で描かれているというのが良くわかる。まあ全体的なストーリーに関してはいまいちなのであまり触れないが、背景や戦闘シーンに関してはΔは本当に良い出来だなと感じる。爽快感のある演出や文化の考証、背景のよさを重点的に観ていくのが良い作品。

 

学戦都市アスタリスク (A-1 Pictures) 21話

相変わらず戦闘シーン良いっすねえ。特にセルベレスタの形状が変化してからが本領という感じで、砕け飛ぶ岩の質感やその重さが伝わってくるような作画で、観ていて爽快感がある。爆発などのエフェクトもかなり良く、記号化された表現をそのまま上手く変化させ繰り返し用いているなという感じ。戦闘以外にはさしたる見所もないが、とりあえず戦闘だけは良いので観ていきましょう。

 

あんハピ♪ (SILVER LINK.) 8話

ん? これ何のアニメやっけ? いやまあ日常系にたまにある謎の剣と魔法回だったけど完全にプリキュアなんだよなあ。全体的に馬鹿げているのはあんハピ♪全体に言える事だが、今回は小平先生が無理矢理纏めただけで特に良さも何も無かったので、単にやりたい事をやっただけ(というか原作にあるからやっただけ)という感じがつよい。面白い訳でもなかったので今回はノウハウを作ったという意味で良かったという程度しか言えない。

 

ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? (project No.9) 8話

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ビッグオーダー (アスリード) 6話

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坂本ですが? (スタジオディーン) 8話

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逆転裁判 (A-1 Pictures) 8話

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2016年春アニメ第八週所感

どうも皆さんこんばんは。今期もいよいよ後半戦に差し掛かってまいりました。

6月に入ると雨が多く室内に篭りがちになりますから、こういう季節にこそアニメを観ましょう。

観てない作品がある方もまだ間に合います、共によさを分かち合いましょう。

 

コンクリート・レボルティオ 超人幻想 -THE LAST SONG- (ボンズ) 7話

脚本が天才的だったのでEDクレジットを見たら虚淵だったので完全に納得してしまった。今回は脚本と演出の相性が本当に良かったんだろうなと感じる程良い回でした。全体の構成や自然ながら急速に発展する展開に気持ち昂ぶる演出が重なって終盤は身を乗り出して観てしまうほどだった。コンテ・演出の大久保朋氏は若手ながら僕のヒーローアカデミアのOP演出などかなり良い仕事をされる方だなあという印象なので、今後注目していきたいところ。余談だが、「ああ!窓に!窓に!」というセリフや「旧支配者」という単語が良く出てくるところなど、クトゥルフ神話に着想を得たのではという感じがあった。

 

キズナイーバー (TRRIGER) 8話

今回も良かったですねえ。前回が盛り上がりの大きい回だった事もあり、今回は若干クールダウンした印象だったが十分面白い。特に勝平が記憶を取り戻し(?)子供時代の幻影がかけてゆく瞬間は、ある種記号化された表現ではあるがタイミングや演出効果が抜群で非常に良かった。アニマスのワンシーンが脳裏をよぎったのは私だけではあるまい。演出の関大は最近名前をちょくちょく見かけるので、今後の活躍に期待だ。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (david production) 8話

ギャグ感のつよい良い回でした。脚本は虹村兄弟回でも書いていたヤスカワショウゴ氏。最近良い脚本多いですね。今回はインパクトのある構図のカットが多かった印象だが、コンテ・演出がベテランの藤本ジ朗だった事も一因だろう。ギャグとホラーの演出が絶妙で、書き分けのバランスが非常に上手い回だった。ここまでの回でもかなり特殊な回だったように感じるが、面白く良い回でもあったと思います。

 

甲鉄城のカバネリ (WIT STUDIO) 7話

思わず唸ってしまうほど整然とした予定調和で良い回。大河内一楼氏の一昔前の作品に近い感じがある。今回は人の希望を描くという事がメインの回だったわけだが、これまでのシリアスさを抱えた上でこの1話を挟む事でより物語に深みが出ている。背景も滅茶苦茶によく、相変わらずWIT STUDIOのアニメだなあという感じだ。個人的には途中無名と生駒が神社で話すシーンで、「いただきます」からの暗転+水の流れる表現という演出をスポットで入れていたのが非常に好き。これまでの明るいシーンから一線を引いて、ここからは生駒が決意を抱くシーンですよと文脈を分ける演出で、かなり良く出来ており上手い。今回も良い回でした。

 

ジョーカーゲーム (ProductionI.G) 8話

今回は非常に平均的な回だったように感じる。前後編の前編だからか少し盛り上がりに欠ける印象。もちろん十二分に面白いのだが他話に比べてパンチが弱く、助走っぽいなという感じがある。それでもやはり目を見張るシーンは多く上手い構成だった。絵コンテはあの魔法戦争の佐藤雄三だが、絵コンテ屋さんとしては過不足無いんだよなあ。監督はちょっとまあその、個性的だからね。うん。

 

僕のヒーローアカデミア (ボンズ) 8話

うーん、これまでとかなり絵柄が変わったから何事かと思ったら作監古賀誠氏か。古い絵柄で個人的にはあまり好きではないのだが、それを差し引いても全体的に作画の質も低下していて評価はそれ程出来ない。演出としても期待している程ではなく、どうしても繋ぎの話数という感が出てしまっているように感じる。背景なども特別良いわけでもないため、今までのクオリティに比べると「普通のアニメ」になったという印象。まあさすがにあのクオリティをずっと維持するのは難しいよね。

 

文豪ストレイドッグス (ボンズ) 7話

非常に良い回でした。いやほんとボンズは良い作品を作るなあ。前回同様コンテは五十嵐卓哉氏で、印象的なカットが多い。どのカットを取っても絵になる良さがこの回にはあった。演出も非常に良く、ベテラン佐藤育郎氏の本領が発揮されたというところだろう。観ていて常に維持される緊張感や、3本の電話を同時進行で受けさせるその構成の上手さには舌を巻く。背景も大変美しく、左右対称を少し崩したような構図が幾つもの箇所で見られたのは印象的。更に言えば終盤のシーンで拳銃を持った女性の肩がしっかり入っていたのも少し良さを感じた。本当に良い回でした。文豪ストレイドッグスの中では神回といって差し支えないと思います。

 

クロムクロ (P.A.WORKS) 8話

いやー相変わらずいい出来ですね。今回は特に自然な回だったと思います。脚本の檜垣亮が天才すぎる。私も女子高生になって女子高生の布団で枕抱えて拗ねたい。女子高生に「あたしは学校行くから出てけ~」っつって背中に仰向けで乗られたい。いやまあ完全にただの願望なんですけど。黒鷲城の背景めっちゃ綺麗でしたね、美監補にCharlotteなどの美術設定をされていた藤井祐太が当てられているのも一因かな? あと赤城の父が言った「だからお前は何者にもなれていないんだ! 何か大きな事を成してみろ! 承認欲求だけで生きるとろくな人間にならんぞ!」という言葉は身につまされる部分もあり、なかなか心に来る言葉でした。

 

迷家 -マヨイガ- (diomedea) 7話

前3話に比べて落ち着いた回でしたね。元より会話を主として成立してるアニメなのでこれくらい落ち着いた作風になるのは当然という感じ。作画や背景なども十分良く、違和感のない構成も上手いと感じる。コンテ・演出の友岡新平氏は原画マンという印象だったが、演出とかもやるんですね。良く纏まってて良い回だったんじゃないでしょうか。

 

マクロスΔ (ビッグウエスト) 8話

作中のどの部分をとってもテンプレートの塊で、観ていて本当に「わかる、わかるよ」となる回だった。EDクレジットの脚本の部分に小太刀右京の名前を見かけた時はおったまげた。TRPG界隈では有名な人で、確かにマクロスFのノベライズ等もやっておられたが、まさか実際にマクロスΔの脚本を書かれるとは。典型的で面白い回だったので良かったと思います。今後もいろんな作品で何か書かれたりするのだろうか。

 

ハイスクールフリート (プロダクションアイムズ) 7話

良い回だったと思います。吉田玲子氏はこういう、人の感情や関係が移りゆく契機をしっかり描くという点で非常に評価出来る脚本家で、私自身は結構好きです。今回のハイスクールフリートでは晴風という閉鎖環境が舞台であるが故に尚の事人間関係や信頼といったものに焦点が当てやすく、吉田玲子氏の本領が発揮されていると言えるだろう。7話はその中でも特に艦長の過去が明らかになったり、副長が危機に陥ったりと様々な事が起こるという転機に次ぐ転機の回だったため、更に良くストーリーと絡めた人間感情の動きがはっきりと理解できる作りになっていて本当に良かったと感じる。

 

学戦都市アスタリスク (A-1 Pictures) 19話

全体的に纏まりの良い回だった。戦闘シーンなどの緊迫感も適度でアクションにも工夫が見られ良かったと思います。学戦都市アスタリスクに関してはこういう戦闘シーンだけは評価出来るので、今後続きがあるにしても戦闘シーンには力を入れていって欲しいなという感じ。キリンちゃんと影の敵との戦闘でアクションの流れが止まるシーンが2,3度あったのだが、あれは意図する溜めだったのだろうか。判断出来ない微妙なシーンだ。相変わらず合体シーンはカッコいいしサンライズ顔負けである。

 

ふらいんぐうぃっち (J.C.STAFF) 7話

え、何やこの神アニメ。最強かな? 更に作画が2話レベルのクオリティであーほんまもう最高ですわ。動物が生き生きと動くアニメは良アニメとはよく言われるが、ふらいんぐうぃっちに関して言えば本当にその通り。チトさんの動きは良く観察された上で描かれているんだなというのが良く解る。可愛い。今回は更に背景の書き込みが素晴らしく、喫茶コンクルシオの内外の画が本当に良く書き込まれていて美しかった。あーほんま最高やで。何やこの神アニメは。天才か。ともかく今回は今までにも増して尚素晴らしい回だったといえるでしょう。優勝!!!!!!!!!

 

うしおととら (MAPPA & studioVOLN) 34話

いやー今回も良かったですね。とらの過去の事実を効果的に見せる演出に富んでいて、常に緊張感のある良い回だった。ラーマが死んだ瞬間の描写は絵画としても十分美しく、総合芸術たるアニメの本領が発揮されていると感じられる。物語の運びも違和感無く、本当に面白い。素晴らしい回でした、あとわずかだがこのまま駆け抜ければ間違いなく神アニメと称されるだろう。

 

三者三葉 (動画工房) 7話

まあ日常系としてはこんな感じで良いんじゃないですかね。個人的に他の日常系なんかと比べてしまうと良いと言えないと感じるので何とも言えない。作画は完全に回復していますね。一時はひやひやしたが杞憂だったようだ。背景の書き込みなんかも元から良かったので、三者三様に関しては現状維持という感じか。

 

あんハピ♪ (SILVER LINK.) 7話

このアニメは本当に何なんだろう、意味不明すぎる。何が意味不明って内容自体はあまり面白くないし作画もさして良い訳ではないのに、最後にはちゃんとまとめられて感動さえしてしまうのが意味不明なんだよな。なんというか最終シーンの演出に極振りしている感じがある。そういった意味で面白いので今後も観てしまうと思います。

 

くまみこ (キネマシトラス) 8話

今回は数回ぶりにかなり面白い回だったなという印象。というか出だしでナツに乗って顔を横から出すまちちゃん可愛すぎませんか。可愛すぎて心臓止まるかと思った。全体的に演出が面白くて、声を出して笑う機会が多かった気がする。特にスーパーでの演出は「わかってるなあ」という感じが強く本当によかった。演出はベテランの池畠博史氏。良いっすねえ。更に日岡なつみさんの演技がめっちゃ楽しそうで聞いてて本当に面白かった。よろしかったんじゃないでしょうか。

 

ばくおん!! (トムス・エンターテイメント) 7話

アツい。演出がとにかく上手い。コンテ・演出のみうらたけひろ氏はアニメというよりエロマンガの印象の方がつよいんだけどそんなこと無い? 原画やキャラデを担当されてるのはたまに見たことがあるが、古き良き良い演出だった。「昨日まで四大バイクメーカーすら知らなかった女子高生たちがどのバイクが一番かで喧嘩してるぜ……」というのは本当にこのばくおん!!という作品を表しているセリフで本当に好き。いやー良い回でした。

 

ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? (project No.9) 7話

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坂本ですが? (スタジオディーン) 7話

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ビッグオーダー (アスリード) 5話

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逆転裁判 (A-1 Pictures) 7話

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2016年春アニメ第七週所感

こんにちは。今回から複数のアニメについて言及しない事にしています。

- (ハイフン)とあるものは言うことが特にないので言及していないという意味で捉えてください。

まだ切っているアニメはありませんが、今週はかなり忙しかったので見方などが雑になっています。ご承知ください。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (david production) 7話

いまいちな回。まず作画がかなり怪しく顔のバランスなどから既に崩れていたので、次回以降復帰して欲しいところ。韓国スタジオのHANJIN ANIMATIONがメインで作画を担っていたらしく作監もHANJINのメンバーだったが、ギリギリ及第点という感じが否めない。今までにもHANJINに外注している作品は多いので、もう少しノウハウを蓄積するなり制作期間の調整等で今後の質のいい作品作りに繋げてもらいたい。内容自体が中継的な部分があるので、その辺は仕方ないかなという感じ。

 

文豪ストレイドッグス (ボンズ) 6話

個人的に下手な茶番が好きではないので文豪ストレイドッグスは肌に合わない。今回は入りが特にそうだったので興を削がれた印象だが、総合的には良い出来だったと感じる。背景の美しさは言わずもがな、作画に関してもボンズだけあって安定したものがある。ただ脚本が非常に陳腐で整合性に欠けている。探偵社というだけあって事件解決の為に尽力し、その犯人を突き止めようとしているのだが、特に今回の犯人を突き止めるに至った思考がそれこそ「超推理」であり、かなり飛躍が見られる。フィクションとはいえ仮にも探偵を名乗っているのだから適当な推理をするのは如何なものか。まあ脚本と茶番以外は良い回でした。

 

マクロスΔ (ビックウエスト) 7話

非常に微妙な回。スタッフは豪華なのにどうしてこういう出来になってしまったんだろうか。脚本もコンテも大御所ばかりなのだが、いまいち話自体にパンチが無く面白みに欠ける。ワルキューレの2人が元々は水と油だったという話が、もう少し掘り下げて何があったかという話になるのかと思ったら、水と林檎を混ぜたらダメでしたという話の単なる前フリになっているのが非常に勿体無いというか何というか。今後の伏線になってるのかもしれないのでまだ希望は捨てずにいます。作画自体も相変わらずよろしくなく、人物の顔がかなり独特な様相になっているので結構つらい。

 

僕のヒーローアカデミア (ボンズ) 7話

今回は戦闘メインの回だったが、モーションのデフォルメされ方が程良く、ケレン味があって面白い。リアルな動きや極度にデフォルメされた動きではないため、説得力と迫力が同時に伝わるつくりでとても良い。ストーリーの展開としては過去の回想が少しくどいように感じるが、しかしそのくどさを以ってより強いカタルシスを与えてくれる構成で見ごたえがある。緑谷と爆豪の顔が交互に映し出される激突直前のシーンはベタだが気分を高揚させられて良い演出。今回はかなり良い回だったように感じる。

 

キズナイーバー (TRRIGER) 7話

岡本磨里の脚本が天才すぎる。胸から感情が溢れ出して来て思わず涙が零れ落ちるようなそんな回。これ程畳み掛けるようにして良い演出が(特にBパートで)ドンドン出てくる構成はなかなかない。途中から降る雨は背景の美しさも相まって、本当に嬉しくて心躍る、そして心を振るわせるような効果になっていて斬新。最後にほのかちゃんが言った「私も」が、ルルの「あなたの笑顔が大好きだから」という言葉への返答になっている部分は、それまでで離れてしまった2人の心が、またひとつになった象徴になっており、観ていて本当に救われた感じがある。本当に素晴らしい回でした。神回と言って差し支えないでしょう。

 

コンクリート・レボルティオ 超人幻想 -THE LAST SONG- (ボンズ) 6話

うーんあまりオススメできない回。メイン構成のあい川昇が脚本だったが、なんというか詰め込みすぎてしまっていた印象。一話単体としてのクオリティはあまり高くない。しかし、印象的なセリフが多く個人的には嫌いではない。「本質を失った星の子が魔女になる事は無い。人の子として老いてゆくのだ」や「本当に大人になったな」というきっこに対する言葉が時間の流れやきっこの心の変化を象徴的に表していて本当に良い。作画はかなり悪いが、こういった構成やセリフで魅せてくるコンレボが私は好きです。

 

ハイスクールフリート (プロダクションアイムズ) 6話

うーんなんだろうこのやりきれない感じ。本当にシリアスとギャグとの書き分けが下手で、どういう目線で観れば良いのかわからない。小動物が原因ってのはまあ観てればすぐわかるんだけど、それが原因と判明するのがあっさりしすぎていて拍子抜けする。ただ、前回艦長が飛び出した事で何人かの乗員からの態度が少し変わってしまったところはまあそうやろなという感じ。今のところ、まだ良いとは言えない感じが続いているのでもう少し観て判断したいところ。

 

あんハピ♪ (SILVER LINK.) 6話

何というかあんハピ♪らしさを纏めた回だったのかなとは思う。今クールも折り返しにかかるところで、1~5話の「不幸さから生じるカオス」と「それを幸福に集約する感情」の筋を一話に詰め込んでおり、今後の展開がどうなるか期待させるようなつくりになっていて面白い。5人全員が最後に手を繋いだシーンは演出も良く少し感動させられる。まあ他のアニメに比べると見劣りする部分はあるが、少しだけ心を温かくしてくれる不幸系アニメとして一貫した作り方が出来ているのはいい事だと感じる。

 

クロムクロ (P.A.WORKS) 7話

うわめっちゃ良いぞこれ。かなり好きな回です。個人的に檜垣亮の構成だったり脚本だったりが好みなので、この回も非常にしっくり来た。ただの冴えない女子高生だったが殺し殺される事を突きつけられ困惑する由希奈と、仇は討ちたいが由希奈に乗る事を強要したくない剣之介と、娘の事を想ってきたつもりなのにそれが通じていない事や自分の不器用さを痛感する母親と、本当に各々の心の流れが手に取るようにわかる構成で、セリフ回しも絶妙で本当に素晴らしい。今回は脚本と演出に関して神回だったと思います。(先生もスケベだったし)

 

ふらいんぐうぃっち (J.C.STAFF) 6話

作画の質がどんどこ落ちてまいりました。6話でこれだと制作スケジュールめっちゃ厳しそう。最終話まで一定ラインを保ってくれ、頼む。今回は背景もあまり質がよろしくなく、雲の表現も非常にありきたりでしかも簡素なもの。作画と背景以外はいつもの如く優勝といったところ。やはりテンポ感や間合いのセンスがずば抜けていて面白い。とにかく千夏ちゃん可愛すぎませんか。あ~~ほんと最高。優勝。

 

ジョーカーゲーム (ProductionI.G) 7話

前にも言ったかも知れないけどProductionI.Gはほんと光の使い方が上手くて、一枚絵として不自然じゃない完成度の絵が全てのシーンになっているのが素晴らしい。ドアから中を覗いたときの母親の顔に出来る陰影や、ドアを閉めた時に減衰する光など、実在感が非常にある描写で巧妙。さすがI.G。今回はアバンタイトルでなにやら気になる描写があったが、やはり戦争に突入すると「平時でこそ活躍する」スパイは追い詰められてしまうのかという感覚を得る。これが裏切られるのかそれとも応えられるのかも見モノだし、今後も期待していきたいところ。

 

迷家 -マヨイガ- (diomedea) 7話

ここ3話滅茶苦茶面白いですね。スロースターターだが確実に面白いと言える作品。やはり水島努監督作品は伊達ではなかった。閉鎖空間に置かれて怪異事件に対面した人間が、対象のわからない恐怖に駆られて突発的に暴走してしまう様が本当に良く描かれている。疑心暗鬼になって群集心理に従って敵を作り出していく描写は、非常にリアリティがあって説得力がある。構図や背景も良く、1カット1カットが効果的に描かれていて素晴らしい。特に真咲と光宗が駅のホームで話すシーンなどは暗さの表現や光の当て方が上手く、美しさもある。大変良い回でした。

 

甲鉄城のカバネリ (WIT STUDIO) 6話

いやー良い回でしたね。構成が本当に上手く、WIT STUDIOたる演出のよさが生かされていた。AパートとBパート前半で気分を段階的に上げ、Bパート後半で音楽と合わせたアツい演出でカタルシスを得させる構成は本当に素晴らしい。最終シーンで無名が飛び、それを生駒が受け止めるシーンでは青さとオレンジとが交じり合った色の空に厚めの雲がたなびく背景も印象的。無名の過去や集合群体の心臓など今後の物語に関わってきそうな事柄も出てき、今後どうなるかが気になるつくりでよい。非常に良い回でした。

 

うしおととら (MAPPA & studioVOLN) 33話

本当に良い回でした。素晴らしい。白面の者に対する恐怖や圧倒的な絶望感、つよい憎しみが本当に良く表現されている。作画枚数は多くないんだろうと思われるが、それ程多くないのに要所要所で決めてくるのはすごい。制作の負担を軽くするノウハウなのか、静止するカットが他のアニメに比べて多く見受けられるが、それが非常に自然でむしろ良い効果を生み出しているので、作画枚数に依存しない作風としての雛形的作品ではないだろうか。枚数だけ無駄に多かった三者三葉は見習ってくれ。内容的にも最後の最後で圧倒的な絶望を与えられる具合で見入ってしまう。本当に面白く良い回でした。素晴らしいです。

 

学戦都市アスタリスク (A-1 Pictures) 19話

特殊効果にやけに力が入ってましたね。それ以外は観るべきところの無いクソな回。元に戻ったと言うべきか。演出とコンテが宇宙パトロールルル子で演出コンテをされている大嶋博之氏なんだけどどうしてこうなったのか。ところどころでかなり構図が良く美しいカットもあったりするのだが、全体としての進行が本当にどうしようもない。場面転換が非常に多くせかせかしている割に不必要に感じる下らないカットが幾つもあり、観ていてストレスフル。何でこんなアニメ観てるんだろう……。

 

くまみこ (キネマシトラス) 7話

うーん、ぶっ飛んだ作画がなくなるとこうも微妙な作品になるかという感じ。これは漫画で読んだ方が面白いのでは感がつよい。くまみこはただ淡々とゆるりふわりと田舎を描く作品ではなく、どちらかというと熊が平然といる事で生まれるアンバランスを楽しむ作品というイメージがつよいのだが、その良さをかなり消してしまっている印象。あとやっぱりテンポ感がいまいちで面白みに欠ける。記憶に残らない作品だ。

 

ばくおん!! (トムスエンターテイメント) 6話

纏まってて良い回だったんじゃないでしょうか。ばくおん!!は他の日常系に比べて「バイク」という一貫したネタがあるので、観ていて不自然さやおかしさが露見する事が少ない。そういう意味で新しくも良いアニメだと感じる。実際ギャグ自体はしょうもないというか昭和っぽい部分が多いのだが、その昭和感も十分一貫されており、更にスタッフがベテランなのでその昭和さが逆に自然で取り得に転じているのが面白い。良いアニメだと思います。

 

三者三葉 (動画工房) 6話

本当にいまいちな作品だなあと感じる。絶妙にダサいと感じる部分を突いてくるし、日常系にしても脚本なりが適当すぎるのでは。全体的に緩急が無くダラダラとした構成で、演出力の低さが出ている。今回の演出は長屋誠志郎氏という事であまり名前を聞かんな?と思ったら少年ハリウッドとかその辺でやってらっしゃったらしい。今年で6年目の原画マンらしいので、三者三葉を経験のひとつにして躍進していただきたい。

 

宇宙パトロールルル子 (TRIGGER) 4~6話

は~~~~何じゃこのアニメは最高かよ。演出とストーリーラインが今期の中でぶっ飛んで良い。7分アニメという「詰め込んでも許される」コンテンツの特性を上手く使った作品。てーきゅうのように単に詰め込めるだけ詰め込んだだけではなく、それが長期的な目線で観ても上手く成立するような絶妙なバランスを取っている。また、キルラキルで使われた手法が多々見られる点なども良く、TRIGGERが確立したノウハウがこれでもかというほど導入されており観ていて本当に面白い。ストーリーの意外性も「宇宙パトロールルル子」だから意外すぎないように感じるのがすごい。いや本当にこれはアニメ史に名を刻むすごいアニメなのでオタクはちゃんとチェックするように。

 

ワガママハイスペック (AxsiZ) 4~6話

ほんとしょうもないアニメだけど5分アニメなら及第点じゃないでしょうか。全く面白くないけどEDとED後の茶番劇で書かれる立ち絵が可愛いからそれで良いやという感じ。時間も取られないしね。実際見る必要は全く無いアニメ。更に次回ではゲームの宣伝があるらしくて笑う。以上。

 

ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? (project No.9) 6話

今話から感想は特に変化の無い場合書かないようにします。(扱き下ろすだけになるので)

 

ビッグオーダー (アスリード) 5話

今話から感想は特に変化の無い場合書かないようにします。(書く時間が惜しいので)

 

坂本ですが? (スタジオディーン) 6話

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逆転裁判 (A-1 Pictures) 6話

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2016年春アニメ第六週所感

ジョーカーゲーム (ProductionI.G) 6話

他話に比べると若干見劣りするものの、安定したクオリティでした。コンテ・演出の須之内佑典氏はまだ黒バスとハイキューくらいでしか名前をお見かけした事がないが、整然とした作り方が出来る人だなあという感じ。良いと思います。今回は空の鮮やかな青さ印象的な回だったように感じる。車内の描写が続き、最後にハトを飛ばすシーンや亜細亜が走り去るシーンでカッと鮮やかな青が目に映った時の一種の開放感は、カタルシスとはまた別な爽やかさを感じさせる。そして最後にCパートで続きが気になる暗澹とした空気を残して終わるというのも、引きのつくりの良さを感じる。良い回でした。

 

ハイスクールフリート (プロダクションアイムズ) 5話

うーん何というか非常に判断しづらい回ですね。まず作画に若干の怪しさが出始めており次回以降で持ち直せるかが不安なところ。これまでの作画が良かっただけにより不安が煽られる。まあでも雑目な作画を男が出るシーンに回していたのは結構笑えるところではある。また、ストーリーラインとしても何ともという感じで、せっかく1~2話で艦長の頼れる部分を出してきたのに、3~4話の奔放さでそれを崩し(ここまでは艦長の人間らしさを出す演出で良いと思う)、この5話で副長からのアツい言葉を受けてなお「親友のため」に合理的な判断が出来ずに飛び出してしまうというのは、なかなか判断が難しい部分だ。これで他の乗組員たちに艦長に対する多少の不信感が芽生えるというような展開になるならこの演出も納得できるが、これまで同様の雰囲気で続けるとなると些かフィクションに過ぎるなという感じ。ともあれ次回が気になる展開。

 

甲鉄城のカバネリ (WIT STUDIO) 5話

うーん、演出がちょっと落ち着いたというか、WIT STUDIO特有の緊張感があって音楽と合わせるような演出がいまいち生きなかった回という感じがしますね。演出の瀬古浩司氏は終わりのセラフでずっと脚本を担当されてた方だけど、私はあまり好かんというか合わない印象がある。これまでの回で主人公よりも無名の心情変化だったりの方が描かれてる感があるのだが、主人公の成長や他の登場人物との交流はいつ描かれるんだろうか。スタッフ無名ちゃん好きすぎでしょ。直情的に動く人ばかりでADHDの巣窟かな?という感じなのだが、逆に大人の落ち着きのような安心感がはっきりとわかる作りなのもよい。ただこの回は個人的にあまり好きではない。

 

クロムクロ (P.A.WORKS) 6話

堤博明氏の音楽、端的に言って合わないでしょ。本当に緩急の無いダラダラとした音楽が当てられているのが勿体無い作品。今回は特に戦闘シーンがメインで、良く構成された回のはずなのに、本当にだらしない音楽の影響でクソみたいな演出に感じてしまう。何故この音楽にしてしまったのか。何故こういう音楽の当て方をしてしまったのか。それ以外に関しては基本的に90点の出来なのにも関わらず、音楽で一気に価値を下げてしまっている。今回はあまりよろしくないです。(本当に音楽とそれに付随する演出さえ展開にあっていればもっと斬新だっただろうに、勿体無い)

 

学戦都市アスタリスク (A-1 Pictures) 18話

んんんん、良いとも言えず悪いとも言えない微妙な回ですね。戦闘に関しては16~17話が非常に良かっただけに、出来のいまいちさが良く解る。殺陣に関して綾斗とエリオットの戦闘で繋がりの不明な箇所が2箇所ほどあったのと、全体的に作画がいまいちなところに回転するカメラワークで綻びがかなり出ていたように感じる。まあストーリーの流れ的に、時間つなぎ感のある戦闘ではあるけど、そこを殺してしまって次の回に繋げるというのは結構悲しい感じではある。流れ自体は別段いう部分もないので、非常に微妙な回であったとしか言えない。

 

キズナイーバー (TRIGGER) 6話

相変わらず良い回でした。やはり徐々に作画の質が落ちて来ているような気がするが、まだ他のアニメに比べると良い作画なので大丈夫。作監が多いのは若干制作が追いついてないからだろうか。内容としてはいよいよほのかちゃんの過去に触れていく事になるわけだけど、今後どうやって彼女の心の闇を取り払っていくのかが気になるところ。前回まででキャラの紹介とキズナイーバーの意義の確認が終わり、今回が前半のターニングポイントになる回だったという印象。背景も素晴らしく、特にほのかちゃんがテレビカメラに追われたシーンのカンと登るような雄大な積乱雲が、夏を象徴すると共にほのかちゃんの精神に鬱屈したほの暗いものとの対比になっていて、逆説的な美しさを感じた。良い回でした。

 

マクロスΔ (ビックウエスト) 6話

宇宙空間でのちゃんとした戦闘シーンは今回が初めてだったが、無重力の表現が上手いなと感じた。無力化された機体が最後に攻撃された方向と逆のベクトルの回転をしながら回っていく様子には説得力がある。背景も美しく、夕焼け時のマクロスから見える空は非常によろしいなと感じた。まあ話の流れだったり演出だったりはいまいちで、至って普通という感じ。最近見ない古さを感じるのは老舗の味というやつか。

 

あんハピ♪ (SILVER LINK.) 5話

めっちゃ良い回ですね。あんハピには是非ともこういう良い話路線で行ってもらいたいところ。EDを被せたラストシーンの響の表情というかモーションが、かなり力が入っているというか上手く一連の流れを表現できていて印象深かった。他にも歯痒くなるような演出もしっかりと記号化された「良い話」に載せてきていて観ていて面白い。今回の伊部勇志氏の演出は経験が少ないだけあってベタなのだが、そのベタさがあんハピという異質な作品と絶妙にマッチしていて非常に良いと思います。これまでで最も良い回だった。

 

うしおととら (MAPPA & studioVOLN) 32話

図らずも涙してしまう回。しかしもう少し演出や何かでもっと良くなったのではないかという感がつよい。コンテの矢野博之氏や演出の吉田大輔氏、そして脚本の米村正二氏はみなベテランで素晴らしい方なのだが、少年ジャンプの長期間アニメなどでよく名前を見かける方々なので、そういう部分もあってどちらかというと平坦な印象の回になったのではないかという印象がある。カタルシスなども他の回に比べると薄く、少し物足りなさが残る。しかしそれでも良い回なのがすごい。

 

コンクリート・レボルティオ 超人幻想 -THE LAST SONG- (ボンズ) 5話

前回が神回じみていただけに、今回は若干地味な出来。地味だが今までとこれからを繋ぐ重要な回だったように思う。1期の新宿擾乱を総括して一般人からの目線を語らせた上で、利害関係や正義から独立したひとりの一般ヒーローを描く事で、超人とは何かを良く表現していてよい。久々に作画が安定した回だったように感じるが、スケジューリングなどが安定したのだろうか。爾朗の「子供のために戦うのが超人だ」という一言には爾朗の思想の一端が現れていて面白い。穏やかで良い回でした。

 

ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? (project No.9) 5話

第三部、完!! いや、ほんとにこれで終わろう。感動したからこれでもう最終回にしよう。今までの話はなんだったのかという程良い話の出来。スタッフがさほど変わった訳ではないので、良い話が割り当てられた回だったのだろう。これだけ全うに面白く感動的な話が作れるポテンシャルがあるのに1~4話でああもアレだったのは非常に勿体無い。(まあ今回も他作品に比べると圧倒的に見劣りはするんだけど) これまでの話も含めて、制作者の思惑はどうあれ今話は「障害者と付き合う」というストーリーを印象付ける回だったと感じる。受容する、理解させるという手段をアコ以外の人間が理解するのが1~4話で、そして実践するのが今話だったのだなという印象。面白い作品ではあるので次話以降も余裕があれば観てみようかなと思います。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (david production) 6話

今までの回に比べるといまいちパンチがない印象。まあ前回が本当に良かったから見劣りしてるだけかもしれないけど。康一のエコーズが出る回だったが、音の表現が絶妙で良かった。他にも道路の落書きの色彩が非常にバランスが良く、背景として受け入れられつつも目に残るような色彩の設定で、さすがジョジョという感じ。良かったです。

 

ばくおん!! (トムスエンターテイメント) 5話

いや最高ですね。北海道の広さとその美しさが背景の中に込められていて、観ていてその雄大さと美しさとを感じ取れる回。高層と低層の雲の流れが異なり3重程度に重なり合っているのは進撃の巨人のキービジュアルなんかでも観られたが、こういう気流を感じさせる背景を描けるのは素晴らしいと思います。とにかく今回は背景がよく、雲だけではなく星や山々なども全体的にクオリティが高く、力の入りようがわかる。本当に素晴らしい。

 

文豪ストレイドッグス (ボンズ) 5話

やっぱり出来の良い作品ですねえ。他の作品に比べてシナリオがそこまで良いとは言えないディスアドバンテージを、その他の部分で非常に上手く埋めているという印象。素材を十二分に生かす技術力を感じる。帰り道で太宰と中島とが並んで歩いているシーンの背景、雲が高い上空に薄く広がっている様子が美しかったのでクレジットを観てみると、美監に熊野はつみさんという全く名前を聞かない方が載っていたが新人さんだろうか。個人的にとても良い絵だなと感じたので、今後名前を見かける事があれば注目したい。

 

ふらいんぐうぃっち (J.C.STAFF) 5話

いやもうこれが優勝で良いよ。ふらいんぐうぃっちが優勝!! 最高すぎる。何だこの神アニメは。脚本は赤尾でこ氏で、シリーズ構成を手がけている方だけあって一話の中で主要登場人物全員の良さが出ている非常に美しい回。演出も穏やかで光っており、観ていてひたすらに心地良い。実家のような安心感とはこの事か。チトさんのモーションもかなり凝っており、実際に追いかけたりして観察したのかなと思うような説得力があって素晴らしい。特に最後のシーンで、何度も同じ場所をくるくる回ってから寝付く一連の動きなんかは「そう! これ!」と声を上げてしまうほど。本当に素晴らしい作品だ。何だこれは。

 

迷家 -マヨイガ- (diomedea) 6話

迷家の方針がはっきりと示されていた回だなという印象。こういう形で全員の過去や秘密が明らかになっていくのかというのが良くわかった。全体の構成が非常に上手く、スロースタートながら面白い作品だと感じる。さすが水島努大先生。更にいえば若干チープで浮き出た感じの3Dモデルや歪なデザインも恐怖演出を助長していて出来がよい。5話でグッと上げて6話からに持ってきた流れが本当に素晴らしい。いい回でした。

 

僕のヒーローアカデミア (ボンズ) 6話

他話に比べると印象が薄かったものの、十分に面白くアツい回。ここまでがアツい展開の5話だったというだけの話なので、6話単体で観ても良い作品ではある。ただ他話に比べて演出だったりがいまいち勢いがなかったようには感じる。緩急があまりなかったという印象。作画などを含めいい出来である事に変わりはないので別に悪いわけではない。次回に繋げる話という感覚が強いので、次回以降にも期待したい。

 

三者三葉 (動画工房) 5話

作画が元に戻っていて一安心という感じですが、やはり構成というか内容的にはさしたる変化もなく、ただ冗長に日常を描いているという感じ。まあ日常系だからそりゃそうよとしか言えない。というか三者三葉は本当に記号化されたキャラを組み合わせただけの作品だなあという印象がある。食欲旺盛バカ・腹黒委員長・貧乏元お嬢様・献身的過ぎる使用人などなど。とにかくそのキャラクター性の掛け合いだけで5話も持ってきているのはすごい。今後どうなるかある意味楽しみではある。

 

逆転裁判 (A-1 Pictures) 5話

土曜夕方アニメとしてはクオリティ高いんだよなあ。ただ、他のアニメに比べると特に言うべき部分がないので今後は何かあった時のみ言及する事にします。

  

ビッグオーダー (アスリード) 4話

全体的に質の低いアニメ。脚本・演出・作画・3Dモデリングなどなどどれを取っても他のアニメに劣っており、観る意義があまり見出せない。クソアニメが好きな人以外は観なくて良いと思う。

 

坂本ですが? (スタジオディーン) 5話

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