2016年春アニメ第四週所感

5月に入りGW初めの連休ですが皆さん如何お過ごしでしょうか。

今週も多分にネタバレを含むのでまだ観ていない作品がある方は要注意です。

それでは早速始めましょう。

 

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない (david production) 4話

作画・ストーリーなど全てにおいて安定していますね。前作以前もそうだったのかもしれないが、登場人物が考え込む時にトーンがうようよと動くような表現は、まさしく「動くマンガ」という感じで良い表現。今回は虹村兄のスタンドが登場するシーンだったけど、本来ならば小ささは弱く見えるものなのにどこか強さを感じられるのは、演出や描き方の効果だなと感じる。面白かったです。

 

ジョーカーゲーム (ProductionI.G) 4話

かなり作りこんでありますね。ストーリーの構成が上手くて、始めは誰がスパイなのかわからず徐々に明らかになっていく作りで非常に面白い。序盤で「今回は2人の話なのか」と考えさせて最後に事実が発覚するという構成も意外性があって観ていて飽きさせない。作画などが良いのは言うまでもないが、特に真犯人が真相を語るときの狂気に満ちた表情はI.G顔という感じで良いっすね。大変良い回でした。

 

クロムクロ (P.A.WORKS) 4話

剣之介が日常に馴染み始める回。タイムスリップものの典型であるテレビネタも踏襲しており、観ていて楽しい。ふわっとした現代の女子高生と武士という全く異質なもの同士が共同で生活を始めるというのは、その構図自体はありきたりであるにも関わらず描写の上手さなどから新しく感じられる。前にも言った事だが会話の作り方が上手いのでリアルに聞こえ面白い。いい作品だ。

 

甲鉄城のカバネリ (WIT STUDIO) 3話

 背景以外の作りこみが若干落ちてきた感じ。1,2話に比べてというだけで、要所要所は押さえてあるし全体としてのクオリティはまだまだ十分なので問題なし。3話のストーリーに関しては陳腐な構成だなという印象。当然起こるべき事が当然のように起こる自然さは見事なのだが、キャラクターの性格が非常に悪く(特に無名)、移入が出来ない。約束を自分から勝手に取り付け、且つ主人公に理不尽な暴力を振るった上でその約束を破ったり直情的な行動を取るキャラクターの印象は非常に悪く映るが、これも演出のひとつなのだろうか。

 

ビッグオーダー (アスリード) 2話

うーんやはり盛り上がりに欠ける作りで、全体的に緩急がなくのっぺりとした印象。端的に言ってしまえば観ていてワクワクしないし面白くない。本来であれば主人公の能力は使いようによってはかなり強いはずで、今回もそれを再確認し(ヒロインが襲撃に幾度となく失敗する)、更に新しい登場人物の不気味な頼もしさを感じさせられるだろう回なんだけど、その強さをあまり感じさせず且つ新しい登場人物からもあまり何も感じないというのは演出の問題だろうなと。あまりオススメできない作品。

 

僕のヒーローアカデミア (ボンズ) 4話

寄る年波には勝てず涙腺は斯くも脆くなるものか。今回は少し泣いてしまいましたね。ヒロアカの人を惹きつけるところは、正義を為した者が救われる構図じゃないですかね。出久の「ぼくは自分が正しいと思う事をしたんだ」という印象的なセリフに象徴されるストーリーと、それを引き立たせる圧倒的な演出力、ボンズの腕が唸っているなという感じ。EDの後に母親も出久の事を支えていたという事が伺える描写があって、それもまた直前の涙の意味を増すという演出も良い。1,2話以上の出来だったと思います。本当に素晴らしい回でした。

 

コンクリート・レボルティオ 超人幻想 -THE LAST SONG- (ボンズ) 3話

作画のクオリティが落ちてきましたね。まあボンズは今期文豪ストレイドッグスと僕のヒーローアカデミアもやってるからね、仕方ないね。(それに第一期もさほど良い訳ではなかったので) 内容としては少し本筋から離れたお話。今回示唆された「神」の存在は今後物語に関わってくるのだろうかという疑問が残る。全体の構成としては故きを温ねてる感があってとても面白い。

 

ふらいんぐうぃっち (J.C.STAFF) 3話

優勝!! いやもう優勝でしょこれは。ラブアンドピースですよまじで。お姉ちゃんとパパさんの登場回だったわけだが、相変わらず空気の作り方とギャグにおける間の取り方が本当に上手い。全体を通して穏やかで自然な空気が漂っていて、それに適した美しい背景。もう優勝ですよこれは。最高か。内容としては毎回少しずつ新しい登場人物が出たり、真琴が新しい事を覚えていったりとありふれたものだが、それを単にありふれた日常モノに終わらせない良さがふらいんぐうぃっちにはある。毎週の楽しみ。最高です。

 

三者三葉 (動画工房) 3話

相変わらず作画は安定してますね、さすが動画工房。今回まであまり気にならなかったのだけど、双葉ちゃんの声にわざとらしさがあって作品に集中できなかった。特にチラシが顔に当たった瞬間の妙な声からグッと違和感が増したような感じ。(あまり言うと声優のオタクに殴られてしまうので言わないけど) ストーリーとしては新しい登場人物が出てきて~という感じなのだが、まあ所謂日常系の典型的な非日常感が平凡で意識にはあまり残らない。あと葉山さんがただのツッコミ役になってて「腹黒キャラは?」となった。今回はいまいちでしたね。

 

くまみこ (キネマシトラス) 4話

1~3話に比べて見所のあまりない回だったように感じる。1~3話には作画がぶっ飛んだ部分などが多々観受けられたが、今回はそういった部分もなく単なる「くまみこ」然とした回だったという印象。ストーリーとしてはまちとひびきが一緒にし○むらに行く回だが、やはりギャグ感のある部分では勢いのなさが足を引っ張っている感がある。もう少し緩急をつける方がゆるさも際立って良いのでは。このゆるさが好きな人はそれで良いんじゃないかな。

 

キズナイーバー (TRIGGER) 4話

キズナの会や、高校教師たちの手による新たなキズナイーバーの登場など、今後がどうなるのかかなり気になる回。作画は若干これまでに比べてクオリティが落ちたように感じるが、他の作品に比べるとまだまだ随一のよさを誇っている。背景の書き込みがよく、程よいデフォルメと繊細な書き込みとブラーによる遠近感の出し方が絶妙。相変わらず期待せざるを得ない一作です。

 

うしおととら (MAPPA & studioVOLN) 30話

今回もかなり良い回だった。後半に第一話の再現をうしおととらがし始めたときには鳥肌が収まらなかった。前半は若干の唐突感があったが、強化イベントなんだなという事がはっきりわかる構成だったので違和感はあまり感じない。結構しっかり動いてるのに作画もほとんど崩れずここまで進めているのはMAPPAの実力あってこそというところか。特に白面の者の顔は身震いする程の"良い違和感"を演出していて非常に良い。素晴らしいです。

 

逆転裁判 (A-1 Pictures) 2,3,4話

前回前々回とブログに書くことすら忘れていた作品。まあ土夕枠だし仕方ないね。主人公の師匠が殺されて、師匠の妹の弁護をする事になり、最終的には大団円という内容。展開がとにかく早いけど、それはもう仕方ない。原作の膨大な情報量を30分アニメに収めようと思うとそらこうなる。数クール継続だろうしじっくり頑張っていただきたいところ。

承知した上でこういう作りにしているんだろうけど、視聴者も全く知らない新しい証拠がポンポン出てきてただ圧倒されるばかりで、ゲーム内の「考える」という要素が完全に廃された裁判ゲーム観劇という感じがするのが少し残念ではある。まあどうしようもなかったんだろうけど。

 

 あんハピ♪ (SILVER LINK.) 3話

うーん、日常系に各人が何を求めてるのかにもよるが、いわゆる日常ではないという点であんハピ♪は私にとっていまいち乗り切れない作品ではある。「不幸である」事を表現するにしてもそれぞれのキャラの個性が一意に収束してしまうのはどうなのだろう。3話にして既にマンネリという感じがある。もう少し観て見極める必要はあるが、この調子で進むとすればあまり期待できない作品ではある。百合色も部分的にしか強くなさそうだし中途半端な作品になりそうな予感がする。

 

ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? (project No.9) 3話

作画は比較的安定はしているが、キャラデが平面的過ぎるのかかなり表情に無理があるように感じる。ストーリーラインはクソ of the クソ。面白みの欠片もなくただただ恥ずかしいのみ。全体的にスラングを使いたいがために入れたのかというセリフが多く、寒々しいギャグが処々にちりばめられているのがより痛さを増幅させる。本当に観ているのが苦痛。

 

マクロスΔ (ビックウエスト) 4話

展開は予想通りという感じですね。一話毎の展開も全体としての展開も王道で、観ていてすっきりする。今回は作画がかなり怪しい部分もあり今後どうなるか少し不安ではあるが、まあ何とかやってくれるでしょう。戦闘が始まってからのLIVEだったりバルキリーのモーションだったりは非常によく、ノウハウが十分あるのだろうなあという印象。あと初代からフロンティアまでの系譜を感じさせてくれる点も好印象。あと歌は本当に好き。毎話楽しみにしています。

 

ばくおん!!(トムス・エンターテイメント) 3話

バイクの事を全く知らないにも関わらず楽しめるってすごいっすね。前提知識なしで専門的な内容についての日常系アニメを観て楽しめるってのは、製作スタッフや原作者の「伝えよう」という意識あってのもの。作画自体は若干不安定な部分もチラホラ見えるけれど、まだ気にならない程度。羽音ちゃんがようやくバイクを買ったり来夢先輩の真実が明らかになるという結構盛り沢山な回だけど、やりようによってはシリアスにもなりえた事実を日常のオブラートに包む技術は面白い。観ていて楽しかったです。

 

文豪ストレイドッグス (ボンズ) 3話

ボンズの戦闘シーンはやはり構図とエフェクトの絡め方が上手いですね。全体的に作画の質もよく観ていて爽快。いまいち盛り上げ方というか、音楽と映像の合わせ方まで拘っていないようなのでそこは残念だが、映像のみであれば観る価値は十二分にある。今回から異能力がバンバカ出てくるようなので、エフェクト作画なども気になるところ。今回(と第一話)はCGが多く、あまり絵で見せるという様子ではなかったけれど今後どうなのだろう。

 

迷家-マヨイガ- (diomedea) 4話

結局よっつんが川を流れてたり発見される描写はなかったですね。今回は舞台の不気味さがより浮き彫りとなり、複数名に疑いの目がいき始める疑心暗鬼の始まりの回。どこかの鉱山なりから出たガスだったり食物に含まれる(混入させられたのかどうか)毒だったりで集団的に幻覚を見てるとかそんな落ちなのかな? とにかく真相が気になる展開になっていて面白い。毎回作画崩壊しないでくれと祈りながら観ているけど、まだあやしいところがある程度で留まっている。このままで頼みます。

 

ハイスクールフリート (プロダクションアイムズ) 3話

ガルパンとは全く路線が違いますね。今後どうなるのか、そして真相が気になるアニメ。作画は1,2話に比べて落ちており、少し遠目の作画が若干怪しくなっているがまだ気にならない。海戦の演出はそこまで派手ではないが説得力があって面白い。ただキャラクターの性格が立ちすぎていていまいち移入できないのが玉にキズ。(気にならない人はそれで良いんだろうけど) まだ様子見状態が続くアニメではあるが期待は出来るだろう。

 

学戦都市アスタリスク (A-1 Pictures) 16話

作画気合入ってますね~。15話と比べると至るところで作画の良さが際立っている。戦闘中は特にそうで、綾斗が敵を殴るシーンは間に一瞬白黒のカットを入れることでインパクトの瞬間を印象付けるようにしていたり、ユリスが脇腹に一撃を入れられて転がるシーンは髪の動きや速度の上手い付け方から一撃のリアルな重さが伝わるように描かれていたり、全体として非常にクオリティの高い回だったと思います。構成としても前話と今話で合わせて考えると爽快感を出すための演出も多くあり、良かった。今回に関しては文句のつけようがない。

 

坂本ですが? (スタジオディーン) 4話

観ているのが本当に苦痛なアニメ。とにかく延々と真顔でクソくだらない茶番をみせられるのがキツすぎる。作画自体も別に良い訳ではないのでかなりつらい。どう思って作ってるんだろう。

 

うさかめ (ミルパンセ) 2,3話

完全にてーきゅう下位互換コンテンツですね……。1話観た時に好きだなと思ったOPも二度目以降観ると別に好きでも何でもなかった。(両腕を交互に上下させる部分は好き) 内容自体もてーきゅう程のセンスがある訳でもなく進行も中途半端でキャラ付けも甘い。何というか本当にてーきゅうを超えられない悲しいコンテンツだなあという感じ。色鉛筆で描いたような表現は結構好きだが、長い間見続けると飽きるだろう。オススメは出来ない作品。

 

パンでPeace! (旭プロダクション) 2,3,4斤

これは夜に観ちゃいけないタイプのアニメですねえ。(知ってたけど) 正直作画に関してはもう仕方ないとしか言えない。確実に見える角度のランドセルの書き忘れだったりなんだかんだと挙げていくと暇がないのでそこは目を瞑るしか……。録音環境の問題かわからないが、ふゆみちゃんの声が少し遠く聞こえる場面が幾度かあった。ストーリー自体はゆるくふわっと可愛く進んでいるので、そこを求める人は1話3分程度なんで観たら良いんじゃないでしょうか。それ以外の人は観なくて良い作品。面白くはないです。

 

ワガママハイスペック (AXsiZ) 2,3話

特に言うべきところのない5分アニメという感じ。無難に仕上げているがそこまで作画が良いというわけではなく、ストーリーもまあ面白くはあるが単調で緩急がない。演出も特に凝っている訳ではないが観れないほどという訳でもなくという、なんというか本当に特筆していうべきところがない。1話で下半身に訴えてくるタイプかと思いきや特にそういう訳ではないらしく、百合成分で推すのかといえばそうでもない。ただ可愛い女の子が5分間茶番劇をしているだけなので、そういうのが観たい人はどうぞ。